【4.22不登校のおはなし会レポート】不登校の子どもに学校以外の選択肢を選ばせる基準は「自分らしくいられるかどうか」

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こんにちは。

D.Liveスタッフの得津です。

4月22日(日)に「不登校のおはなし会 不登校を経験した社会人と話す将来・勉強・進路」を開催しました。

15名を超える参加者があつまり、これまで開催してきたお話会の中でも特に参加者数が多い会となりました。

(写真がなくてごめんなさい・・)

 

今回の話題提供は先日、「不登校経験者のキャリアインタビュー」でもご紹介したあいさん(仮名)にお願いしました。学校へ行けなくなったきっかけ、就職先を選ぶ上で不登校の経験がどのように影響したか、親に迷惑をかけるから学校へ行けなくなった原因は言いたくないという心理などなど。テーマに沿った切り口から当時のことをたくさんお話いただきました。

 

 

中でも私が興味を持ったのは、「当時、お母さんにしてほしかったことは?」という参加者からの質問に対するあいさんの答えです。

あいさんは「学校以外のたくさんの選択肢を与えてほしい」と答えられていました。この答えだけですと、正直よくある話です。

 

でも、あいさんは続けてこう話してくれました。

 

「たくさんの選択肢の中から、自分が自分らしくいられる場所が見つかれば子どもの心は楽になると思うんです。私は最初、カウンセリングルームで他の生徒と違う過ごしかたをするのはイヤでした。でも、他にも不登校の生徒がいると教えてもらったので一度行ってみました。カウンセリングルームでは、初めて来た私のことも、前からいる生徒と同じように接してくれました。だれからも教室に入れない理由を聞かれないし、イヤなことを言ってくる人もいない。すごく居心地のよさを感じました。だから、自分らしくいられる場所が大切だと思うんです。」

 

 

この言葉を聞いた時に、ハッとしました。

たくさんの選択肢をただ与えることが大事なのではなく、子どもが自分らしくいられる場所かどうか。

学校に行けなくなってしまった子どものこれからを考えた時に、大事なのはこの部分でした。

 

フリースクールや別室登校、塾、お家で勉強するホームスクーリングなど、学校の教室に入れなくても代わりになる学びの場はいくつかあります。

 

そのどれもを調べて子どもに「こういうのあるけど、どう?行ってみない?」ではなく、「こういうのもあるらしいけど、一番落ち着いてすごせるところはどこ?家ですごすのが一番落ち着くなら家で勉強する?」というのも十分にアリだということです。

 

落ち着いてすごせるところ、自分らしくいられる場所が子どもにとって一番大事です。

脳科学者の茂木健一郎さんも「安全基地」という言葉でこのことを説明しています。

ーー「挑戦」のためには、「安全基地」が必要である。つまり、脳の情動系の中で、「確実」なものがあると、その分、「不確実」なものを積み増すことができるのである。
 
「安全基地」になるのは、何よりも、他人との絆である。たとえば、子どもにとっては、親との絆が安全基地になる。過保護過干渉や、自由放任ではなく、愛情をもって見守ってもらうことが、子どもの安全基地になり、子どもは安心して挑戦できる。
 
大人になっても同じことで、他人との絆が安全基地となる。友人が多い人の方が、挑戦はしやすい。友人から、こんなことをやってみないか、という示唆を受けることも多いから、それが、自分を超えるきっかけとなる。
(ブログより抜粋)

D.Liveでも昼TRY部というフリースクールを開校しています。

手探りで始めたフリースクールも1年がたちました。

1年も経てばそれなりに生徒の成長が見えてくるようになりました。年度が変わったタイミングで学校に復帰した生徒もいれば、学校には行けないけれど毎日外出するようになった生徒もいれば、新しい習い事を始めた生徒もいます。

 

私たちスタッフは、生徒たちにあれこれ勧めることはしません。

学校に行くか、学校に行かなくてもどう過ごすのか全て生徒たちが自分で決めています。

 

こういうことを決めるのは勇気が要ります。

子どもにとっても初めての決断ですし、もしこの決断が間違っていたらと思うと決めることが怖くなります。

だからこそ、失敗も成功も受け止めてくれる安全基地が必要です。

 

 

あいさんの言葉を聞いて、改めて私たちスタッフは昼TRY部に通っている生徒の安全基地であるだろうかをふり返る機会になりました。

昼TRY部に通っている生徒も、もしかしたら言えない不安や悩みがあるかもしれない。

その気持ちに添えるように改めて一人一人との関係づくりを大切にしようと決めた不登校のおはなし会でした。

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。