フリースクールで新しい友だちができたら、不登校で勉強が嫌いな生徒も勉強するようになった話

こんにちは。D.Liveスタッフの得津です。
フリースクールなど、学校以外に通える場所を探している保護者さんに朗報です。
検討している場所で友だちが出来たら、勉強が嫌いな子どもでも勉強します。
もう勉強はあきらめた。
せめて同年代の子ども達と関わりをもってほしい。
こうお考えだった保護者の皆さん。
もしかしたら勉強も諦めなくていいかもしれません。
D.Liveのフリースクールに通う生徒達は最近になって勉強を始めるようになりました。
そのきっかけをお話しいたします。
D.Liveは学校に行っていない生徒が通えるフリースクール、「昼TRY部」を運営しています。
昼TRY部には、10人ほどの生徒が来ています。
普段、ゲームや動画ばかりに夢中になっている生徒ばかりです。
勉強なんて全然興味を持ちません。
なんだったら徹底的に避けようとする生徒もいます。
そんな具合ですから、うちでは勉強の時間でも、
興味がない生徒には無理に勉強はさせていませんでした。
無理に勉強はさせていないと言いましたが、スタッフの心の中はもやもやしています。
進路のことを考えるとやっぱり勉強したほうがいいのではという気持ちが、
生徒達が帰った後に体の奥の方からせり上がって来ます。
無理に勉強はさせたくない。けど、進路を考えると勉強してほしい。
この矛盾した気持ちをどうしたものかとスタッフで話し合った結果。
「勉強についてどう思っているか?」というテーマで生徒達と話し合える機会をもちました。
・勉強できるようになりたい?
・勉強は大事だと思う?
・どのくらい勉強きらい?
このような質問をいくつか生徒達に答えてもらいました。
驚いたのは、勉強は大事だと思っているし、できることなら勉強出来るようになりたいと思っていたことです。
勉強なんて大嫌いと言っている生徒でも、できるようになりたい気持ちが少なからずありました。
正直、意外ではありましたがなんてことはありません。
本当はみんな勉強できるようになりたいみたいです。
この気持ちをどう伸ばしていけばいいのか。
昼TRY部では漢字の読みプリントから始めることにしました。
漫画やゲームのおかげで、漢字を書くのは出来ないけど読むことはできます。
中学生は高校レベルの漢字も読めます。
読めない漢字や間違っている漢字も、バツをつけるんじゃなくてヒントを与えてもう一度解かせます。
そもそも聞いたことがない熟語や、見たことはあるけど読めない熟語は、
意味を解説するようにしています。マルもバツもつけません。
できるだけ意欲を削がないことを意識しています。
ただ、プリントを渡してもすぐに勉強しない生徒もいます。
そんな時は他の生徒と一緒に解かせたり、別の生徒が取り組んでいるのを見せたりします。
すると不思議なもので、「私もプリント欲しい」と言ったりします。
友だちの力は強いです。
例えるなら「赤信号みんなで渡れば怖くない」的な力がはたらいています。
一人ではやれないけど、誰かと一緒なら勉強できる。
これは大きな発見でした。
みんながやるなら自分も勉強する。
そういう点ではこのカードゲームも有効でした。
こちら「原子モデルカードゲーム」と言います。
順番に一枚ずつ山札からカードを引いて、化学式が完成したらポイントがもらえるゲームです。
遊びながら中学レベルの化学式を覚えることができるので、重宝しています。
友だちがいるから勉強できると言いましたが、昼TRY部ではどんな風にして友だちができたのか。
当然うちにくる生徒達は元から友だちだったわけじゃありません。
学校も学年も住んでいる所もバラバラです。同じなのは学校に行ってないことくらい。
それでもすぐに打ち解けて友だちになることができます。
そのヒミツがこれです。
これらのボードゲームが関係づくりに役立ってくれます。
ボードゲームが素晴らしいのはルールがあるということです。
ルールがあるから、それに則って会話が生まれる。
何を話していいかわからない生徒も、とりあえずルールに則って会話に参加することができる。
この経験を積み重ねることで、何もない時間でも相手と会話することができるようになり友だちになる。
言ってしまえば、このボードゲームは会話の補助輪みたいなものです。
ボードゲームを起点とした関係づくりを勉強の話をする前から行っていたので、
昼TRY部では友だちと一緒に勉強できる下地ができていました。
どうして昼TRY部に通う勉強が嫌いな生徒が、少しずつ勉強でも取り組めるようになったのか。
ポイントをまとめると、
・勉強についてどう思っているか話せる機会を作ったこと
・簡単なプリントから始めたこと
・友だちと一緒に取り組めるようにしたこと
・新しい友だちができる工夫をしていたこと
この4つが大きく影響しているように思います。
フリースクールを探していた保護者の皆さん。
検討してるフリースクールで友だちができれば、
きっと勉強アレルギーのお子さんでも勉強に取り組めるようになります。
ただ、ここで肝心なのはまずは関係づくりからです。
勉強を諦める必要はありませんが、
いきなり勉強をピントを合わせると勉強が嫌いな生徒はフリースクールにも抵抗を感じるようになるでしょう。
昼TRY部でしたら、まずは安心できる関係づくりを作るところに重点をおいています。
勉強や学校についてどう思っているか、正直な気持ちを生徒が吐き出せるようになってほしいからです。
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