フリースクール昼TRY部京都校説明会 1日目レポート|いろんな自分を試着できる子どもの居場所

こんにちは、D.Liveの得津です。
昨日はフリースクール昼TRY部京都校の説明会と体験会の1日目でした。
外出の心配が続く時期ですが、ほぼ定員だったくらい多くの方にご参加いただきました。
説明会では、昼TRY部京都校の概要や、これまでの卒業生の進路、フリースクール卒業までの5つのステップなどをお話しさせていただきました。
説明会の後半では、昼TRY部京都校の教室として間借りさせていただく、学び舎傍楽の主人である駒井さんに、保護者の立場から、子育てや不登校のご苦労をお話いただきました。
駒井さんからお話しいただいたことで、参加された保護者の皆さんからも不登校との向き合い方や、自分のご機嫌をどうやって取っていくかなど、いろんなお声を寄せていただき、みんなで意見を交わせる場となりました。
体験会の方は3名の子ども達が参加し、スタッフとボードゲームをしたり、お絵かきをしたりしながら過ごしていました。みんな初対面でも関係ないようで、説明会会場の2階から笑い声が聞こえてきたり、時間になっても帰りたがらない子どももいたり、参加した子ども達にとっても充実した時間になったようです。
ここでは、参加された保護者さん達とお話ししていた時にアドリブで話題に出した「自分を試着すること」について書きます。28日(火)におこなう2回目の京都校説明会でも、8月2日(日)の滋賀校説明会でも話題にのぼらないかも知れませんので。
思春期はいろんな自分を試着する時期だと、ぼくはカウンセラーの高垣忠一郎先生から学びました。服を買うときに、いろんなサイズや色の服を試着してから服を買うのと同じように、思春期はいろんな自分を試す時期なんだそうです。
言われてみれば確かにそうで、ぼくも中学校になって初めてヘアワックスに手を出してみたり、似合わなかったけど今まで買わないタイプの服を買ってみたり、好きな子にどうやって話しかけようか悶々としてみたり。友だちから見ればイタいような行動も結構していた気がします。今の子ども達が使う言葉で表すなら、黒歴史的なこともしていました。
幸いにもぼくの友だちは、そんなぼくのイタい行動もスルーしてくれたので、思春期のぼくはのびのびといろんな自分を試していました。もちろん失敗して凹むこともありましたが、貴重な失敗だったと思います。
ところが、今の子ども達はなかなかいろんな自分を試す機会が得られません。
格付けされたり、査定されたり、評価されたりすることがあまりにも多いからです。
学校や塾は言わずもがなですが、ゲームやSNSでもそうです。
ピンとこないかも知れませんが、今のゲームはほとんどがオンラインで誰かと競ったり協力したりする機能が備わっています。では、どのようにして競争相手や協力相手を見つけるかというと、ゲームのプログラムが自分のゲーム上のステータス(ランクやレベル)に近しい人を自動で見つけてくれるんです。ちなみに、これをゲームスラングではマッチングと表します。
だから高いレベルの人とゲームで遊ぼうと思うと自分のランクやレベルを上げるしかない。
SNSでもフォロワーが多いとか、いいね数が多いとかで、アカウントの質を評価しあっています。
子ども達が学校の外で触れるものにも数値による格付けシステムが自然に導入されているんですから、子ども達にとってはちょっとだけやってみる。なんとなく試してみる。意味はないかも知れないけど、やるだけやる。みたいなことがし辛い環境になっています。
だからこそ、今の子ども達にとってはいろんな自分を試着できる居場所が必要です。
料理の動画を見てちょっとだけやってみて「飽きた」と言っても許されたり、家にある本を数ページだけめくってすぐに別の本を手にとったり。
そういうことをしてもいい場所って、あんまりないですよね。
好きを仕事にするだとか、やりたいことで飯を食うだとか、そういう気風が高まりすぎたのもあって、おいそれとつまみ食いや試着ができない。ちょっと手を出そうものなら周りから、「おお、それを極めるんだね」みたいな目で見られちゃう。
それって窮屈ですよ。当たり前ですけど。
ですからフリースクール昼TRY部では、いろんなことを試せる居場所にしたい。
もちろん場所や道具の制限があるので、何でもはできません。できませんけど、工夫できることはどんどん工夫して、あれこれ試せる環境をつくっていきます。そういう意味では、今回の京都校のスタートは試着室の増設ですね。
フリースクール昼TRY部 夏の説明会のお知らせ
7/28(火)京都校の説明会&体験会をします。詳細はこちらから
8/2(日)滋賀校の説明会をします。詳細はこちらから