フリースクール昼TRY部京都校説明会 2日目レポート|不登校の民について

こんにちは、D.Liveスタッフの得津です。
7/28(火)にフリースクール昼TRY部京都校の説明会と体験会の2日目を実施しました。
申し込みの時点では23日(木)だけ参加する予定だったお子さんも、1回目の体験会が楽しかったのか、続けて参加してくれました。
写真は2日目に遊んでいたカタンというボードゲームです。
滋賀校でも人気のゲームなんですが、なかなか集中力を使うゲームです。
二日目に参加された保護者さん達とお話ししていたときに、代表の田中が子ども達を「不登校の民」として理解していると話していました。どういうことかと言いますと、自分とは違う、分からない部分の多い、そういう民族として理解しようとする態度のことです。
代表をヨイショする訳ではないですが、この考え方は不登校に限らず、誰とでも関係を築く上で大切な視点だと思うんですよね。
例えば、皆さんは疲れて家に帰ってきたとき、ついつい床で寝てしまうことってありますか。ぼくはベッドや布団に入らないと寝れないので、床で寝るなんてことは絶対に無いんです。雑魚寝しかないと分かっているときは別ですけど。
でも、どうやらいろんな人と話していると、ついつい床で寝ちゃうとか、疲れて玄関で寝ちゃう人って結構いるらしいんですよ。ぼくは全然そんなことできないから考えられないんですけど、そういう人がいるのは事実なので、ぼくの中ではついつい床で寝ちゃう人は「床族(ゆかぞく)」なんだと思うことにしました。
そういう風に、もともと周りの人は自分と違う特性のある人なんだという認識をデフォルトにしておくと、分かり合えないことや思い通りにならないことがあっても、「まぁ、そうだよな」と気楽に構えられます。これは本当です。
分かり合えないこと、自分の期待通りにならないことを、寂しく孤独に思うかも知れませんが、そのような自分にしかない好みや特性、思考こそが本来の意味でのオリジナリティなんだと考えています。
だからこそ、特性や思考や好みが全然違う人と分かり合える部分を探そうとするのは、とても粘り強い態度が求められます。このようなコミュニケーションの態度を哲学家の内田樹は「相手の話を中腰で聞く」と言っていました。
「君の話しは全然分からない。だからもっと聞かせてくれ。」
「あなたの言ってることは全然伝わってこない。だからもっと教えて欲しい。」
そのような態度のことです。
相手を自分と近しい思考や特性の持ち主だと思うと、どうしても「分かった、分かった」と、どこかで話を済ませてしまいがちです。
けれど、同じ言葉を使っていても全然違うことをイメージしているのが人間です。
分かり合えない相手と、それでも心地よい関係を築くために、D.Liveでは相手の話を最後まで聞くことと、相手の関心に関心を持つことを何よりも大事にしています。
不登校の民から話がずいぶんと逸れてしまいました。
不登校に話を戻すと、「君の気持ちはわかるよ、学校へ行けなくて辛かったね」なんて先入観を持たずに、子どもと関係を作ることをD.Liveは大切にしています。
『コミュ障の社会学』の中で、何か手助けをしてあげようという態度や気持ちで関わろうとする大人からは支援臭(しえんしゅう)がするというひきこもり当事者の声が紹介されていました。支援臭がする大人とは関わりたくないそうです。
もし、ぼくらが子どもと初めて面談するときに、「君の気持ちはわかるよ、学校へ行けなくて辛かったね」と言ってしまうと、とたんに支援臭が出て、子どもは帰ってしまうでしょう。
「お前に、オレの何がわかるねん!」と言われちゃいます。
そうならないためにも、ぼくとあなたは違う存在だし、分からないことだらけの間柄だ。だけれど、ぼくはあなたと仲良くなりたいから、あなたのことをとにかく聞かせてほしい。
こんな態度で面談にのぞんでいます。
おかげさまで、フリースクール昼TRY部京都校もスタートできる見通しです。
もし、京都校にご関心おありの方は、ぜひ一度HPからお問い合わせください。
いつでも見学や面談を受け付けております。
◎昼TRY部京都校について:
・曜日と時間:毎週火曜日の10時〜13時。週1回ペースで行います。
・対象:小学5年生から高校3年生までの不登校や別室登校のお子さん
・定員:8組
・会場:学び舎傍楽(はたらく) 学び舎傍楽のHPはこちら
・アクセス:〒604-8245 京都市中京区六角油小路町345-2
※専用の駐輪場や駐車場はありませんので、公共交通機関をご利用ください。