子ども達がちょっと先のロールモデルを知れる場所に|一般社団法人Atlasインタビュー

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■滋賀県の守山市で子どもの学習支援をおこなっているAtlas(アトラス)。活動を続けて今年で12年。「子どもの意思を尊重して関わることがAtlasの魅力」と語る事業マネージャーの勝部皓(かつべあきら)さんに、若者が子どもと関わることの意義や、Atlasの活動について話していただいた。

 

 

 

ー本日は、どうぞよろしくお願いいたします。まず、Atlasの活動内容について教えてください。

 

はい、大きく3つあります。

1つめが守山市の学習支援事業です。「カンフォーラ第2の学校」という名前で生活困窮家庭の小4〜高校生までを対象に、学習支援と居場所づくりをしています。子ども達と一緒に遊んだり、一緒に勉強したり生徒のグチを聞いたりしながら、貧困の中で成長している子どもたちが自立していけるように活動しています。

 

2つめは、「子どものフリースペース キャンバス」です。時間は毎週木曜日の18時〜20時まで。この活動は守山市の「ぶらっと169ばんち」という場所をこの時間にお借りして実施しています。だれでもいつでも来ていい場所で、活動も子ども達に任せて、子どもがしたいことをチャレンジできるようにしています。

 

3つめは、「ぶらっとほのぼのハウス」という体験学習ができる事業です。長期休みの日中に不定期開催をしています。これまで、お餅つきをしたり、木を切ってポストを作ったり、壁飾りの絵を描いたりしました。体験プログラムを通じて普段できないことをできるようにしています。

 

 

ーAtlasは活動をはじめて12年になると伺いました。勝部さんは何年前からAtlasに関わっているのでしょう?

 

ぼくはだいたい6年くらい前から活動に関わっていますね。活動に関わったきっかけは、代表の日野さんにたまたま出会ったことと、居場所づくりに関心があったこと。それと、ぼくが住んでいる守山市での活動だったからですかね。

活動の見学に行ってから、気がついたら居着いていたという感じですね笑

 

1つ印象的だったエピソードがあって、Atlasでは年度末に卒業式と離任式をするんです。卒業式はもちろん生徒を送りだす式で、離任式は大学を卒業するスタッフを送りだす式です。

 

ぼくが最初に活動の見学にいったときがこの卒業式と離任式でした。離任式では、離任するスタッフがそれぞれ一言ずつ挨拶をするんですけど、そのスタッフが泣いていたんですよ。当時、ぼくは他のボランティアをしていたんですけど、泣くことが想像つかなかったので、離任されるスタッフが泣いている姿がすごく印象的でした。

 

 

 

ー大学生のスタッフが泣けるくらいAtlasに魅力があるんでしょうね。勝部さんが感じる、Atlasの魅力や良さとは何だと思いますか。

 

日々に追われてなかなか考えられないところもありますけど、子どもたちを尊重していることですかね。

 

学習支援事業という名前だと、塾みたいな場所と思われがちなんですけど、塾ほど学習に重きを置いていないんです。それだけではない、もっと大切なことがあるんじゃないかと思っていますし、それはAtlasの歴史の中で共有していることでもあります。本人にも勉強しようと思うタイミングがあるはずだから、学習を強制させることはしていないんです。もちろん声かけはしますけどね。

 

子どもたちも毎日しんどい思いやプレッシャーを感じていますから、休みたいときは休めるように子どもの意思を尊重しています。一人一人の思いを大切に関わること、それがAtlasの良さですね。

 

 

 

ー大学生くらいの若者と子どもたちが関わりあうこと自体が、Atlasの魅力の1つだと私は思いますが、子どもにとっての魅力と若者にとっての魅力を勝部さんはどうお考えですか。

 

子どもに関わる仕事がしたい若者にとっては、社会にこういう子どもたちがいるんだ、社会のハンディキャッップの中で生きている子どもたちがいるんだと知るだけでなく、子どもの前でのふるまいや関わりを学べると思います。「教える」「教えられる」関係だけではなく、対等な関係をぼくらも子どもも求めるので、その中で勉強になることがあるんじゃないでしょうか。

 

 

子どもにとっての魅力ですが、うちの卒業生が「いろんな社会経験をしている学生の話やバイトの話を聞ける場所」と言っていました。先生とは違うけど、ちょっと先を生きる大学生の経験を聞くことで、自分の将来イメージを持ちやすくする場所になっているのかなと思います。

 

大学や大学生活なんて中学生は知らないので、ぼくたちも意図的にイメージが持てるようにしています。大学で使う教科書を見せたり、課題を進めている姿を子どもに見せたり。そうやって、こういう場所に行けたらいいなってイメージを持って欲しいです。

 

 

 

 

ー貴重な話をありがとうございます。Atlasでは、ボランティアを募集されているとのことですが、最後にボランティアをしたいと思っている人にメッセージをお願いします。

 

見学や問い合わせはいつでも受け付けていますので、まずは一回活動をのぞきに来てくれると嬉しいですね。こういうことが正しいか分からないですけど、ぼくはボランティアにほとんど何も求めてないんです。強いて言うならば積極的に子どもと関わって欲しいと思うくらいです。「将来こんな風になれたら」という、子どもにとってちょっと先の自分のモデルがいっぱいいて欲しいので、極端な話ですが、活動の場にいるだけでもいいのかなと思っています。

 

のぞきにきて、ちょっと一緒に遊んだり、話したり、勉強したりをふらっとしてくれるだけで十分だと思います。子どもたちもなんだかんだスタッフを気にしているので、活動に来たら子どもたちから声をかけてくれると思います。是非一度、覗きに来ていただければうれしいです。

 

一般社団法人AtlasのHPはこちら

 

お知らせ

今回インタビューにお答えいただいた一般社団法人Atlasさんは、6月9日の「滋賀教育系団体合同ボランティアマッチングフェア’19 -子どもの学びと育ちのためにできること-」ご登壇いただきます。参加費は無料です。ぜひ、お越しください!

6月9日の滋賀教育系団体合同ボランティアマッチングフェア’19 イベントの詳細はこちら

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。