マジメな僕らはちょっとバカになるくらいがちょうどいい

7月22日(土)に、「真面目すぎる子どもがラクになる関わりかた」という講座をおこないました。
ノートのマス目から字がはみ出るのが気に入らなくて、これまで書いたものを全部消しちゃう子。
がんばらなくていいよと声をかけると、「なんでそんなこと言うの!」と怒っちゃう子。
真面目すぎるからこそ、学校や日常でしんどい思いをしている子どもがどうすればラクになるのか。
システム思考という考えかたを使って、その方法を探りました。
システム思考とは、物事は誰かのせいでおこるのではなく、その結果を生み出している構造があるという考えかたをします。
だから、会社で誰かがミスをしたらシステム思考はその人を責めずに、ミスしてしまった構造を捉えて解決に導きます。
仕事を例に出しましたが、子育てでも同じです。
今回の講座では、まじめすぎる子どものしんどさがどのような構造になっているのかをループ図で表し、私たちがアプローチできるポイントはどこかを話しあいました。
システム思考で重要な考え方の1つに、解決策はしばしば直感に反する、という考え方があります。
ぼくは、この考えがすごく好きです。
なぜなら、真面目すぎるがゆえにしんどい思いをしている子どもの親って、得てして真面目です。
今回こられていた皆さんも真面目でした。「ご自分が真面目だなぁと思ったエピソードをグループで話してください」と言ったら、「そもそも真面目ってなに?」という方向に話が進んだんですよ(笑)。こんな人たちを真面目と言わずに、何と言いましょう!
そんな真面目な親だからこそ、子どもが相談にきたときや子どもが困ったときも真面目な答えを直感的に言ってしまいます。
これが悪いというわけではありません。
別にいいと思います。
でも、バランスが大事です。
真面目すぎると息が詰まってしまいます。きっとお子さんも真面目な親の背中を見て、「マジメな思考」になり、やがては最初にお話ししたような真面目すぎるからこそのしんどさを抱えてしまうかもしれません。
だからこそ、たまにはバカになるくらいがいいんです。
マジメな思考からすると、「えぇ?本当にそれっていいの?」と直感的に思うことのほうが子どもにいい影響を与えるかもしれません。
箸の持ち方が悪かったらなおしたくなるし、服の着かたがだらしなかったら整えたくなります。
出来ない部分を見つけると出来るようにしたくなります。それが普通です。
しかし、ちょっと立ち止まってほしいのです。
やりすぎてないかな?バカになって見逃した方がいいかな?って。
大阪弁で、「ええかげん」という言葉があります。
だらしない人や適当な人をさして、「あいつ、ええかげんなやつやからなー」なんて言い方をします。
でも、「ええかげん」って「好い加減」でもあります。
マジメすぎる人はちょっとバカになるくらいのほうが子どもにとって「好い加減」なのかもしれない。
そんなことを感じた講座でした。
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