TRY部の授業に「手帳」が必要不可欠な理由。【TRY部授業レポート】

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TRY部の生徒には、原則ひとり1冊「手帳」を買ってもらうことにしています。

手帳、というのはいわゆるスケジュール帳のことですが、最近ではただ単にカレンダーや週間ページに予定を書き込むだけではなく、さまざまな事柄を記入・記録できる手帳も増えています。「バーチカル式」「見開きレフト式」など、聞き慣れないタイプも多く、これに関しての授業も何度か実施したほど。

たとえば、僕がこの10年間愛用している「ほぼ日手帳」には毎年スケジュール以外のページが充実しており、2018年度版には自由に使うことのできる100個のリストを書くページがありました。ここに「2018年良かった映画100選」や「2018年の貴重な瞬間100」と言ったことを記録できるようになっています。

TRY部ではよく、「手帳のこの部分に心に残った言葉を書きましょう」などと、徹底的に手帳を活用するワークをしょっちゅう取り入れています。ここで手帳がないととりあえず白紙を渡して書き、それをわざわざ手帳に転記する必要があります。かなり面倒なことになってしまいます。

なので、TRY部の授業において、手帳は絶対に欠かすことのできないアイテムなのです。

年によって好きな手帳を買ってもらったり、こちらで生徒全員分の手帳を用意したりしているのですが、今年、2019年は全員一括で「陰山手帳」を購入して使うことにしました。

この陰山手帳は振り返りを行ううえで非常に役立つページが多く収録されています。たとえば、「一行日記」というページ。これはその名の通り、その日あったことを一行でまとめることのできるページです。当然毎日何かしらのことを書き留めておけば、1年分の一行日記を記録することができます。

ほかにも「ガントチャート」と呼ばれる、よく工場などでの作業計画を横棒グラフのように表しているあの図を描けるページもあります。これがルーティン目標をその日できたかどうか記録するのにうってつけ。大きさも程よく、まさに1週間の振り返りを大事にするTRY部にぴったりの手帳なのです。

この日の授業は、まず最初にその「陰山手帳」を生徒に配布するところからスタート。そのあと、見慣れぬ真新しい手帳の使い方や機能を紹介していきました。

以前、TRY部で一括購入したのは「ほぼ日手帳」でした。前述のように僕ももう10年愛用しているものなのですが、ほぼ日手帳は「1日1ページ」記録することができるたっぷりな分量が強みの手帳です。これがたしかに便利なのですが、週に1度まとめて振り返りとなると持て余すのもまた事実でした。

今回の「陰山手帳」は、見開きの左ページにスケジュール、右ページに方眼ノートという構成になっており、その週の振り返りも見開きの1ページでまとめることができるのが特長です。つまり、週間1度の振り返りならばわかりやすく、かつ手軽にできるというわけです。

というわけで、生徒への簡単なレクチャーが終わって、ページの最後に自分の名前を記入したら、さっそく陰山手帳での振り返りがスタート。

まず、いつもやっている一週間を思い出して「できたこと」「あったこと」を記録する作業。

この2つ、少し基準が曖昧ですが、「あったこと」というのがいわゆる事実になります。たとえば日曜日に「家族で釣りに行った」のは「あったこと」。そのうえで、「釣りに行くために、朝5時に起きた」のが「できたこと」ということになります。

「できたこと」の基準は、自分の中で「できた!」と思えばそれでOK。でも、これを導き出すのって、意外と難しいんです。

なぜなら、人間は忘れる生き物だから。

スタッフがこのワークに取り掛かると、よく「あれっ?火曜日って何やってたっけな・・・」と頭を抱えていることがあります。ある生徒は、これを書くにあたってまずスマホを取り出し、自分のTwitterのログを参照しながらこのワークに取り掛かります。正直「うまいこと考えたなあ」、といつも感じます。

TRY部の振り返りは、この「事実」や「できたこと」をしっかり思い出せないと話になりません。最近『メモの魔力』という本が巷で話題になっていますが、常日頃からあったことやできたことを手帳にメモしておくことが、ここで大きな威力を発揮することになります。

なにかの本に書いてありましたが、手帳とは「第2の脳」であることを、このワークでは改めて痛感させられます。未来のスケジュールはもちろん、過去にあったことなどの記憶を「第2の脳」こと手帳にとどめさせておくのも、非常に大事なことです。

この日の授業では、自分の中で「できた!」と思ったことを思い出すべく、上写真のような基準を記したプリントを配布して、どんな小さなことでもできたことを思い出しました。中にはこのリストとにらめっこして、「そういえば、こんなことが・・・」といそいそと書き出す生徒も。

先週書いたルーティン目標の振り返りも、これまではワークシートを用意してやっていましたが、今回からはすべて手帳で。過去にあったこと、振り返り、そして未来の予定まで、すべてをこうしてこの1冊になんでも一元管理というのも、手帳の大きな特長です。

振り返れば僕自身、いまの生徒たちにあたる中学生年代のときにこうして自分用の手帳を持っていた記憶はありません。だいたい平日はフリースクール、休日も誰かと遊ぶ予定なんてものはなかったので、ものすごくシンプルな1週間を送っていたということもあります。

さすがに社会人となり、あらゆる方面での仕事を抱えている今はこの手帳がないととても生活することなんてできませんが、中学生のころからこうした手帳の習慣をつけておくことができたのなら、少しは計画的に日々を過ごし、今の人生もちょっと違ったものになってたんじゃないか、とよく思います。

中学生、高校生の年代から手帳を携帯し、スケジュールはもちろんのこと日々の反省、克明な記録を残す力があると、大人になっても確実に役立ちます。最近「仕事術」の本をよく読んでいますが、時々まさにこのTRY部で中高生の生徒が取り組んでいることが書いてあって驚くこともあります。

TRY部では、こうした記録することの大切さという側面からも、子どもたちの自信を育んだり計画性を身につけることを意識しています。

「TRY部」にご興味のある方は、下記の画像よりまずは見学をお申し込みください。なお、現在はスタッフの募集は停止しておりますので、どうぞご了承ください。

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山本 駿

山本 駿

子どものころより人一倍敏感な特性を持ち、中学3年間を不登校で過ごす。大学卒業後、不登校ボランティアを経て2014年よりD.Liveに参画し、現在は通信制高校教員を両立しながらTRY部や不登校講演事業を中心に担当。HSP(Highly Sensitive Person)特有の繊細さを活かし、今を生きる子どもたちの先生でも友達でもない「ナナメの関係」になることを目指しています。