『としょかんライオン』を教師目線で読んでみた
今週のブログテーマは、「自信にまつわるおすすめ本」。
スタッフそれぞれからご紹介します。
わたしはこちらの絵本を。
『としょかんライオン』
(ミシェル・ヌードセン作、ケビン・ホークス絵、福本友美子訳 2007年岩崎書店)
まずはストーリーをご紹介
ある日図書館にライオンがやってきます。
図書館のなかをゆっくり歩き回ったり、えほんの部屋で寝そべったり
お話の時間にはこどもたちと一緒にじっと聞いていたり。
みんなはびっくりして、どきどきしながらライオンを見つめています。
図書館員のマクビーさんが慌てて館長に報告します。
「大変です、図書館にライオンがいるんです!」と。
規則に厳しい館長のメリウェザーさんは
「図書館の決まりを守るならいてもいいですよ」と
冷静にライオンを受け入れます。
それからライオンは図書館にくるこどもたちの人気者になり
メリウェザーさんからも図書館の仕事を頼まれはじめました。
そのうちにライオンは言われなくても自分から図書館の仕事を手伝うようになりました。
ふさふさのしっぽで本棚のほこりを掃除したり、
こどもたちが高いところの本を取れるように背中に乗せてあげたり。
はじめは少し怖がっていた図書館にやってくる大人たちも、
だんだんライオンに慣れてきました。
「役に立つライオンだね」といい、頭をなでました。
そんなときある事件が起こり、ライオンは図書館から出て行ってしまうのですが・・。
(ここから先は絵本でお楽しみください。こちらから全文読めますよ。)
教師の目で読む、館長とライオン
わたしは前半の館長とライオンのやりとりから、
教師がこどもと関わるときの姿勢を学びました。
こどもたちにはそれぞれ様々な個性があります。
得意なこと苦手なこと、性格、身体障害、自閉症や発達障害を持っている子もいるでしょう。
はじめライオンは自分では普通に過ごしているつもりなのに、
周りの人たちから怖がられてしまっていました。
悪いことはしていないのに、周りのひとたちは
「ライオンは吠える」「人を噛む」といった先入観から遠巻きにされています。
でも館長はライオンも図書館にくる他の人達と同じように受け入れました。
さらにライオンに図書館の仕事を手伝ってもらったり、頼りにしています。
自分の存在が認められ、そのまま受け入れられると
ライオンもだんだん自分から図書館に貢献していきます。
ライオンは自尊感情の4つの要素である「包み込まれ感覚」を感じていたのではないでしょうか。
(自尊感情の4要素についてはこちらをご覧ください)
教師が先入観なくその子自身を受け入れること
自尊感情をはぐくむはじめの一歩になると考えさせられました。
以上、私からのおすすめでした。
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