自信を持てなかった僕が自信をつける方法を考えてみた

『仮想的有能感』は、他者を軽視する傾向がみられるのですが、
裏返せばこれは自尊感情が低いこと、つまり自分に自信がないことを表しています。
転載 : ベネッセ教育総合研究所『「他人を見下す若者」の増加と、家庭教育でできること』
僕は、この図で言うと「全能型」に当てはまりました。
子どもの頃は、みんな全能感が髙く、「ぼくは、なんでも出来る」と思っています。
中学生を過ぎ、大人になるにつれ、出来ないことがわかってきて現実をみるようになります。
そんな中、僕はこの全能感を手放すことが出来ませんでした。
「自分は、なんだって出来る!」と、思っていたのです。
努力は、していました。結果もついてきていたため、余計に「自分は出来る」に拍車がかかっていったのです。
子どものときは、努力すれば報われます。
勉強もやればやるほど結果に繋がります。
しかし、大人になってくると努力だけではうまくいかないことがあるのです。
そこの壁で僕はずいぶんの間、立ち往生することになります。
仮想的有能感が髙い人は、他人をバカにします。
僕も典型的なそんなヤツでした。
僕は、人生を”山登り”だと考えていました。
一所懸命に頂上を目指すのが人生であり、すばらしいのだと。
だから、サボっていたり、山を登ることを諦めている人を見ると、心の中で見下していました。
具体的に言うと、僕が高校生・大学生のときは、ヒルズ族がはやり、ベンチャーブームでした。
「起業するのがカッコイイ」なんて風潮が世間ではありました。
”なにか大きいことをするのがすばらしい”と思い、毎日コツコツと大学へ通っている人をどこかで小馬鹿にしていたのです。
僕自身の経験で仮想的有能感が髙いとなにが問題かと言うと、もろさです。
“仮想的”と書いているように、あくまでもそれは仮のもので、本当の物ではありません。
大学生時代の僕は、テンションの上がり下がりがとても激しく、やる気があるときないときがハッキリしていました。
自分に自信が持てないので、見下す相手を探すのです。
下の人を見つけ出し、安心していました。
しかし、自分よりスゴイ人を見たり、失敗をすると必要以上にヘコんでいたのです。
夢なんて持たなくていい
今考えると、僕は”スゴイ人”になろうとしていました。
自分に自信が持てないから、みんなから「スゴイねっ!」って言われるようになりたかったんだと思います。
そのせいで、理想や目標がどんどん高くなっていきました。
理想があまりにも高く、全く届かない自分に嫌気がさすようになったのです。
僕は、この経験から夢や理想を持つのはあまり良くないんじゃないかなって思うようになりました。
夢を持てている子は良いのですが、無理して持つ必要はありません。
高すぎる目標は、自分を苦しめてしまうのです。
最近、僕が大切にしている言葉は『今、できることを着実に』(by 若田 光一)です。
人とも比べず、理想の自分とも比較せずに、ただただ今出来ることをコツコツするのが大切だなと思えるようになりました。
仮想的有能感が高く、苦しんでいる子はきっとたくさんいます。
バカにする相手を探さないといけないってことは、自分に自信を持てていないことの裏返しだからです。
そんな子たちのためにも、自分に自信を持つ方法や人と比べない方法をたくさんの人に伝えていきたいなって思っています。
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