相手と比べるのはそのままに「比べて落ち込む」から「比べて補う」へ変えるのはどうでしょう?

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こんにちは。

D.Liveスタッフの得津です。

 

ぼくのことを初めて知ってくださった方もいると思うので、本題の枕として、ぼくが働くD.Live(ドライブ)について少しご紹介させてください。

 

ぼくが働くD.Live(ドライブ)では、中高生向けに塾をしたり、不登校の子ども達が通えるフリースクールを運営したり、主に思春期の子ども達に向けた仕事をしています。

 

ただ単に子ども達が通える教室を運営するのではなく、子ども達が自信を取り戻したり、「このままの自分で良いんだ」と思えるような教室づくりや大人の関わりを大切にしています。

「このままの自分で良いんだ」という感覚を、ちょっと難しい言葉で自己肯定感とか自尊感情と言います。

 

 

自分で言わないと言う場所がないので、言わせてください。

怪しい団体ではありません。

 

 

わかります。「このままの自分」とか言っちゃったら怪しい感じがしますよね。そういうことを謳った怪しいセミナーとか、ありますものね。

 

でも、一応ぼくが働くD.Liveは地方自治体から仕事をもらったり、企業から助成をもらったり、一定の信頼を積み重ねてきました。もちろんぼくも仕事で関わる人たちを騙してやろうなんて下心は一切ありません。

 

「怪しくないですよアピール」を自分でしても、あんまり効果がない気がしますが、この先も読んでやろうとあなたに思ってもらいたいので少しアピールさせていただきました。

 

 

さて、D.Liveでは日頃から子どもの自己肯定感を育てましょうとか、自尊感情が大切だと発信しているので、それをキャッチした社会人や大学生の友人から相談やグチを聞くことがあります。

相談やグチの中身は自信や自己肯定感に関することです。

 

 

「職場のノリが合わなくて、自分が悪いのかな?って思うんです。」

「他の人ができることが自分だけ出来ていないと迷惑かけて申し訳ない気持ちになるんです。」

「目立つ仕事ばかりする人がいて、上司がその人ばかり評価するんです。でも私だって目立たないけど頑張ってることがあるんです。」

「自分に自信がなくて、他の人と自分を比べて落ち込んじゃうんです。」

 

などなど。

特に多いのが、「自分に自信がなくて、他の人と自分を比べて落ち込んじゃうんです」という声です。

 

なんでもできるすごい人。苦手な部分はあるけど飛び抜けて得意なことがある一芸特化型な人。声高でアピール上手な人。なんだか分からないけどとにかく目立つ人。

 

そんな人たちに囲まれて仕事をしているパッとしない自分。

相手と自分を比べると、「自分がここにいる意味なんてあるのかな」と思ったり、取り柄のない普通な自分に嫌気がさす。

 

 

自分も相手と比べて落ち込むことがあるから、相談してくれた友人には、

 

「そんなこと無いと思うけどなぁ。」

「○○さんにも良いところあるよ。例えばこんなところとかさ。」

「それは上司が悪いなぁ!」

「わかるわかる!でも実は相手も知らないところでへこんでたりするんじゃない?」

 

なんて、あれこれ言ってみるんですが、全然ピンとこない。

 

話してくれた友人はもちろん、自分もピンとこない。どうにも相手に届いている気がしない。

届いていないどころか、「いやいや得津さんはすごいじゃないですか。子ども達の教室を作って、立派な仕事をしているじゃないですか」なんて言われ、友人からATフィールドを張られてしまう始末。あれ?友人と心の距離を詰めるつもりが広がってしまった。

 

 

もう友人との心の距離が広がるのは嫌だし、ここで本腰を入れて、相手と自分を比べて自信をなくすことの対策について、自分の考えをまとめてみようと思います。

ぼくの友人のように、職場や大学にいる、なんでもできる人や目立つ人。そんな人たちに囲まれて息苦しいときがあるあなたの処方箋になれば幸いです。

 

 

突然ですが、ぼくたちの社会は「起きなかったこと」を評価しません。

評価されるのは起きたことばかりです。

営業ノルマを達成したとか、大役を任されたとか、バリバリと仕事を捌くとか。

 

目に見える結果や数値で表される業績など、起きたことが評価されます。

ポジティブなことを例に出しましたが、反対も同じです。

お客さんを怒らせてしまった。不渡りを出してしまった。寝坊した。

こんなネガティブな出来事も結果として評価されます。

 

 

 

しかし、起きなかったことはなかなか評価されません。

評価されないので気づく人はほとんどいませんが、起きなかったことを評価したり目を向けたりすることは、とても大事なことです。

 

 

ぼくの仕事は中高生向けの教室を運営することだと初めにご紹介しました。一度に関わる子ども達は10人程度なので、一人でも面倒を見ることはできます。

 

できるんですが、どの教室にも大学生や社会人のボランティアさんに加わってもらい、複数で子ども達を見るようにしています。やっぱり心配なんですよ。万が一、子どもが大きな怪我をしたらとか、ケンカが起こったらと考えてしまう。

 

今まで怪我やケンカは一度もありませんでしたが、面倒を見る大人が一人だったら怪我やケンカが起こったかもしれない。

 

けれど、ボランティアさんがいるから心配事が未然に防がれていると思っています。

怪我もケンカも起こっていないので証明のしようがないですが、ぼくはボランティアさんのおかげだと確信しています。

 

あなたの仕事も同じだと思うんです。

自分ではなんてことない仕事が職場のピンチを未然に防いでるかも知れません。

職場の不和の和らげているかも知れません。

 

自分がいないから起きたピンチや不和は、実際には起きていません。

起きていませんけど、「こんな状態になっていないのは自分のこの仕事のおかげだな」というようなことが、きっとあると思うんです。

 

相手と比べて落ち込んでしまうときは、これまでに自分が未然に防いだことや回避したこと。起きなかったことは何かをふり返って、あなたの仕事の価値に目を向けて見るのはいかがでしょう。

 

 

 

とはいえ。

 

とはいえ、これは対処療法です。

 

 

この文章を書いている2日前まで、起きなかったことに目を向けることだけで終わるつもりでした。

ただ、もう一人の自分が言うんですよ。

 

 

 

 

「納得できる部分もあるけど、悔しい気持ちが拭えない」

 

 

そう、悔しいんですよ。

起きなかったことだけを評価するんじゃなくて、起こしたことも評価されたい。

職場のすごい人や目立つ人に並び立ちたい。

 

でも、いまの自分のままでは何も変わらない気がする。何かしたほうが良いことは分かっている。だからって、すごい人や目立つ人の真似はできない。

 

 

じゃあ、何ができるのか。

 

 

 

比べるんです。相手と自分を徹底的に。

 

 

今までネガティブな気持ちを生むために、落ち込むためにだけ使っていた比べると言う行為を、自信を取り戻すために使うんです。

 

 

島田紳助さんを覚えておられますか?

「紳助・竜介」という漫才コンビとしてデビューし、ピンでは「バラ珍」や「ヘキサゴン」の司会をするなど、00年代まで第一線で活躍した、島田紳助さんです。

 

 

島田紳助さんは売れるために徹底的に比べる人でした。

デビュー当時は誰もしなかったヤンキースタイルで舞台にあがったり、他のコンビとは違うテンポで漫才をしたりして、頭角を表していきました。

 

そのキッカケは、相手と比べて劣等感を感じたことだそうです。

というのも、オール巨人さんや明石家さんまさんが島田紳助さんの同期でした。

 

「紳竜の研究」などでご本人が述べていますが、モノマネではオール巨人さんに勝てない。スター性では明石家さんまさんに勝てない。じゃあ自分たちが勝つにはどうしたら良いのか。

 

とにかく相手と自分を比べて、分析した。そして、他の人がしないことをしようと決めたんです。

 

 

普通の人が相手と自分を比べたことをきっかけに頭角を表すようになった話は他にもたくさんあります。

『あさひなぐ』という高校薙刀を描いた漫画に、このことを端的に表すエピソードがあります。

 

 

島田十和(しまだとわ)が所属する熊本東高校の薙刀部はインターハイ優勝常連校。

インターハイ優勝経験のある戸井田奈歩(といだなほ)を筆頭に、中学から薙刀に打ち込んできたメンバーに囲まれて、島田は高校から薙刀を始めます。

 

「高校から薙刀を始めた自分は弱いから」と練習に打ち込んできた島田が、ある日部員たちとの不和をきっかけに弱い自分と決別しようとします。このとき島田は、相手のいいところを見るために自分と比べていたこれまでから、相手の弱点を知るために自分と相手を比べるようになります。

 

勝つためにどうするか。

この視点を持ち、練習にのぞむようになった島田はついに部内の試合で戸井田に勝つようになります。

 

 

自分が起こした結果で評価を受けたい。

職場や大学にいるすごい人や目立つ人と並び立ちたい。

 

そのために相手と比べて、その人に無い部分は何かを考えたり、今は無いけど必要になりそうな役割を想像したりすることは悪いことじゃありません。それくらいの強かさを持っても良いとぼくは思います。

 

足りないものを想像し、それを補おうとするとはチームにも有益です。すごい人だってマンパワーが限られています。一芸特化型で目立つ人は苦手な部分があります。有限で、苦手な部分があるのがチームです。

質の高いチームワークを発揮するためには、いま・ここには無い役割やスキルが求められます。相手の足りない部分や苦手な部分を知るために自分と相手を比べる強かさは、自分のためだけでなくチームのためにもなるのです。

 

 

相手や職場の足りない部分や苦手な部分が分かれば、次はそれを補うための勉強やチャレンジの段階です。

自信が持てないときは、失敗したらどうしようとか、上手くいかないかもと不安がよぎります。

 

新しいチャレンジの前に不安な気持ちが出てきたとき、自分は無理のない範囲から取り組むようにしています。

 

本を買う。

動画を見る。

今までは後回しにしてた勉強会に申し込みだけしてみる。

 

 

なんでも良いんです。

自分で無理なく取り組めることから始めてみる。

始めたら、心の中で自分をたくさん褒める。おおげさに褒める。これでもかと褒める。

 

取り組みが立派かどうかなんて関係ありません。誰にとってもです。

気にするのは自分だけです。

 

 

悔しい気持ちを解消するには、やはりどこかで努力が必要です。

 

どうせ努力するなら、すでに誰かがやっていることよりも誰もやっていないことに目を向けて取り組む方が良い。あなたの周りにいるすごい人や目立つ人に並び立つには、そのほうが近道です。

 

比べて落ち込むことから、比べて補うことにシフトし、小さくてもコツコツ努力を重ねることで、普通のパッとしない自分のままでも、自分に自信が持てるんじゃないかとぼくは思います。

 

 

普通のぼくが、普通に頭をふり絞って、普通のあなたが普通に自信を持って欲しいから、腰を据えて相手と自分を比べて落ち込んでしまうことの対策を考えてみました。

 

最後まで読んでもらってありがとうございました。この文章が普通に消費される文章にならず、長くあなたの中に残ってほしいです。

 

 

 

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。