不登校から勉強を再開するときに必要な2つのことについて

こんにちは、フリースクール昼TRY部スタッフの得津です。
最近、昼TRY部の京都校ではある動画にハマっています。
それがこちらです。
https://www.nhk.or.jp/school/rika/karasu/
そう。NHK for School の「考えるカラス」という番組です。
10分の中に3〜4つの短いコーナーがあり、短い動画に慣れてしまった子ども達でも、興味を引いて最後まで無理なく見られる工夫がされています。
京都校では特に「デデニオン」と「考える練習」の2つのコーナーが人気です。特に「考える練習」のコーナーは、女優の蒼井優さんが実験をして、その結果と理由を視聴者が考察する構成になっているのですが、コーナーの最後の一工夫が秀逸でされ、思わず「え?なんで?」と言ってしまいます。
ですから、視聴後は生徒もスタッフも気になって、その場でできそうな実験は視聴後すぐさまチャレンジしています。
(この写真は実験の様子です)
”長い不登校で勉強をみる余裕もなかった。けれど、久しぶりに勉強を再開できそうになった。”
”不登校でもいいんだけど、何か勉強へのフックは無いか?”
そんな時、NHK for School のような意欲や関心を刺激する動画は効果的です。
事実、NHK for School を見出してから、生徒たちの勉強への意欲は上がっています。中には、家でも勉強をするようになった子もいます。
不登校の子ども達が勉強を再開するときに何が必要なのか。
このブログの他の記事でも書きましたが、勉強し直すときに家にある問題集にとりあえず手をつけるのはオススメしません。問題集や学校のプリントは、スポーツでいうところの自主トレと同じです。野球ならバットの正しい振り方、筋トレなら器具の使い方など、自分の体をどう動かせばいいかわかるから自主トレができるんです。
勉強も同じです。解き方や問われている語句の意味が分からないまま問題集を解こうとしても、解けません。まずは自主トレができる土台を作る必要があります。
そう、必要なことの1つめは勉強を教わる機会です。不登校の子ども達は教わる機会が圧倒的に足りていません。別室登校や通信制高校に通う子ども達も環境によっては、不登校の子ども達と同じく勉強を教わる機会が少ないです。少ないままに問題集やレポートに取り組まざるをえない子達も珍しくありません。
もしお子さんが「やっぱり勉強難しい!」と言ってきたら、保護者としてできることとしては教わる機会を作ることです。塾でも動画でも、学校の先生が家庭訪問にきたときに教えてもらうようお願いするでも、ご自身が教えるでも、なんでも良いのですが子どもが勉強を教わる機会を作ってあげてください。
2つめは、一緒に勉強に取り組んでくれる人です。これは勉強を教わる機会の効果を高める働きをします。
一人で動画を見るのって、正直楽しくないです。
「中1 不等式」なんて検索する前に、youtubeのトップ画面に提示された関連動画の方が、きっと楽しくて刺激的だから、すぐにそっちに流れてしまうでしょう。だから一緒に見てくれる人、一緒に勉強してくれる人が必要なんです。
勉強と言わずに、一緒にNHK for School を見るだけでも全然違います。なんなら最初は自分一人だけが見るところから始めてもいいかも知れません。むしろ、「勉強=問題集やプリントを解くこと」「勉強=やらされること」とインプットされている子については、「一緒に勉強しよう」なんて言わない方がいいでしょう。
京都校では、「今から見るよー!」なんて声かけはしてません。最初は私が一人で視聴して、一人で興奮していました。一人で興奮していた、なんて書くと誤解を生みそうですが、それだけNHK for School のクオリティが高いのです。
今日、昼TRY部の個別指導コース(滋賀校の水曜)に通っている生徒が、三角比の勉強に手をつけたときに言っていました。
「高校の数学、めちゃくちゃ難しいけど、他の通信制高校に通っている人とか自分でやってんのかなぁ。絶対自分やったら無理やわ。」
この生徒はある通信制高校の動画受講コース(ほとんど登校しなくていいコース)に通いながら、週1回だけ昼TRY部に通ってみっちりレポートをしています。この言葉を聞いたときに改めて、勉強を教わる機会と一緒に取り組んでくれる人こそが勉強を始めるときには大切なのだと感じました。
フリースクール昼TRY部では、滋賀校・京都校ともに新入生をいつでも受け付けております