不登校の子どもたちとお父さんに共通するもの、それは「○○がない」こと

LINEで送る
[`evernote` not found]
Pocket

前の週末、「不登校のおはなし会」の第6回目を開催しました。

詳細なレポートは後日アップ予定ですが、今回は「不登校 父親にできること」をテーマに、不登校のお子さんをお持ちのお父さんにゲストスピーカーとして来ていただきました。そして個人的に嬉しかったのが、普段はお母さんの参加が多い中で、参加者の半分ほどがお父さんだったこと。

率直に「今日は、妻に誘われまして・・・」と頭をかくお父さんもいらっしゃいましたが、それでも僕は嬉しかった。なんとかして学校に行けない我が子の気持ちをわかりたい、接し方を知りたいという思いの現れだと思います。僕自身も保護者のお父さんとお話する機会は滅多にないので、とても新鮮でした。

また、お母さんの中でも「うちの旦那、喋るのかどうか・・・」と少し心配されている方もおられましたが、むしろその心配されていた旦那さんのほうが一番活発にやり取りされていて、びっくりされている方もいました。

話は変わって、この間こんな本を読みました。

「ひきこもり」から子どもを救い出す方法

著者の内田さんは「青少年育成クラブ」という引きこもり支援団体の代表さんですが、実は彼自身が引きこもり、しかも「青少年育成クラブ」の支援を受けた経験の持ち主でもあります。

青少年育成クラブは引きこもりの子どもたちを親元から離し、鹿児島県にある施設で共同生活するという形で支援を行っています。そしてここでは、教育の一環として「ゴルフ」を取り入れているのだそうです。ゴルフは精神力を鍛え、幾度とない失敗経験から立ち直る訓練ができるスポーツだ、と論じられています。

ゴルフと言えば紳士のスポーツ、つまり気遣いやマナーが重要視されるスポーツです。ボールを打つときは騒いではいけない。あらぬ方向へボールが飛んでいったときは「ファー!」という大声を持って周囲に危険を知らせる。そして個人競技なので、いくら失敗しても自己責任になるわけです。

用具を揃えるのにお金がかかることもあり、ともすれば批判的な目で見られることもあるようですが、この本に取り上げられた事例を読んでいる限りではのびのびと楽しくプレイしている様子が伺えます。しかも彼らは、ほんの少し前まで家族とすら顔を合わせたくなかった少年たちなのです。

いま書いたこの2つの話、実はある「共通点」があるのがおわかりでしょうか。

それは、「機会がない」ということです。

お父さんが「不登校のおはなし会」で活発にお話されるのは、それほど「お父さんが不登校について考える機会」がないのかもしれない。

引きこもりの少年がのびのびとゴルフをプレイするのは、もちろんゴルフの楽しさに目覚めたのもあると思いますが、なによりも「安心して外で身体を動かす機会」がないのかもしれない。

こう考えると、不登校支援とは機会を作ることなのかもしれない、と感じます。

もっとお父さんが不登校について考える機会が必要なのかもしれない。あらゆる不登校体験談に触れてきましたが、家族、とりわけ父親が無理解な家庭ほど、子どもや家庭がどん底に落ち込んでいます。でもここで、父親はなぜこんなに無理解なんだろう?という疑問も湧いてきます。

もちろん自分がそうやって育ってきた、学校に通うのが当然、という堅い考え方から抜け出せないのもあるでしょう。しかし、毎日仕事に追われる中で考える余裕も暇もない、もっとストレートに言えば考えたくない、考えようにもどうすればいいかわからない、という気持ちが少しはあるはずなのです。

そんな気持ちが共有できる「機会」があれば。べつに、目の前にビールジョッキがあってもいいと思うのです。最近不登校の子を持つお母さん同士がランチに行く話をよく聞きます。そんなふうに、お父さん同士が不登校について分かり合う機会があってもいいと僕は思います。

そして、本当は身体を動かしたい不登校の子どもたち。

前述した『「ひきこもり」から子どもを救い出す方法』にこんな話があります。両親が別の住居に避難するほど家庭内暴力がひどかった少年。彼は同時に極度の対人恐怖も抱えていました。そんな彼の部屋で、著者の内田さんがボロボロのテニスラケットを見つけると、彼をテニスに誘います。

内田さんにはテニス経験がなかったのですが、少年は手厚く内田さんに打ち方を教え、しかも打ちやすいようにボールを返す心遣いまで見せてくれたそうです。なんでテニスを止めたのかは書かれてはいませんが、本当は少年も身体を動かしたかったことは想像することができます。

不登校や引きこもりの子どもたちが、こうして元気に外で身体を動かせる機会は、かなり限られていると思います。学校がある日の昼間に公園で身体を動かそうにも、一緒にできる相手がいないのはもちろん、変な目で見られるかもしれない。だからどんどん内へこもってしまうのでしょう。

実際、いつもゲームばかりなのに、たまに公園へ出かけると見違えるように鬼ごっこで走り回る不登校の子どもたちがいます。きっと普段から外で遊びたいけど、機会がなかったり、周りの目が気になって外に出られないんだろうなあ、とよく思います。

前述しましたが、「不登校支援とは機会づくり」だと、最近痛感しています。

お母さんがまったりと不登校について話せる機会。お父さんが真剣に不登校を考える機会。子どもたちが昼間に外出できる機会。誰の目を気にすることなく外で遊べる機会。もしかしたら、不登校に限らず子どもたちと接するのはある意味機会づくりなのかもしれません。

D.Liveも、不登校の子どもたちはもちろん、自分に自信を持てない子どもたちについて考えたり接する「機会」を、もっともっと増やしていきたいと考えています。

◆小冊子『不登校の子が劇的に変わるヒミツ』をプレゼント中◆

下記フォームでお申込みいただくと、メールにファイルを添付し、お送りいたします。

お名前 (必須)

メールアドレス (必須)

お住まいの都道府県 (必須)

この冊子を知ったきっかけ (必須)
ホームページブログSNS知人からの紹介その他

ご不明点等ございましたら、こちらにお願いいたします。

LINEで送る
[`evernote` not found]
Pocket

山本 駿

山本 駿

NPO法人D.Live スタッフ / 高校非常勤教員(社会科) 京都出身。中学3年間不登校。岐阜県内の大学を卒業後、不登校ボランティアを経て2014年よりD.Liveに参画。主にTRY部や不登校講演事業を担当しながら、今を生きる子どもたちの先生でも友達でもない「ナナメの関係」になることを目指しています。