褒めればいいってものじゃない!?”褒める”の問題点

子育てや教育において、褒めることは大切な事とされています。
「叱るのではなくて、子どもの良い所を褒めてあげましょう!」
なんて、今この瞬間もどこかの子育てセミナーで講師さんがお話されていそうです。
しかし、褒めることは叱ることと同じ問題点がある!
そう指摘した方がいます。その方は『嫌われる勇気』という本で一躍注目を浴びるようになったアドラー心理学の提唱者、アルフレッド・アドラーです。
一体なのが問題なのか!
そう思われた方も多いと思います。
なんだったら、褒める事を教育の中心に据えられている方も多い事でしょうし、十分に反論したくなることと思います。では、どういう問題を指摘しているのか。アドラー心理学には、「勇気づけ」という概念があります。その「勇気づけ」についてまとめた『勇気づけの心理学』という本の中に、アドラーが指摘した問題点がまとまっているのでご紹介します。
褒める事と叱る事 共通の問題点
・する側、される側を区別し、される側は「顔色をうかがう」態度を取る
・する側は一貫性がない
・操作的である
・する側の評価ばかりを気にするようになる
・競争心をあおりやすい
・同じ単位の快・不快を与えていると刺激が弱くなり、エスカレートする
いかがでしょう?
ご自身に当てはまる物はありませんでしたか??
もちろん上記にあてはまらない「褒める」もあるでしょう。それは私たちが主催する自尊感情勉強会でも議題に上りました。けれども、それでこの問題点が全て否定される訳ではありません。確かにそうだと思う部分も少なからずあるはずです。
私の意見ではありますが、きっとアドラーは、褒めるも叱るもエスカレートすると、ともすれば「する側の前だけしか頑張らない子」を育ててしまう事になると指摘しているんだと思うんです
だからこそ、アドラーはいつでもどこでも頑張れる子を育てるためには褒めるとか叱るではなくて「勇気づけ」が必要だと提唱しています。
また、勇気づけについてもご紹介できたらと思っています。