フリースクールと適応指導教室(教育支援センター)の違いについてまとめました

こんにちは、D.Liveスタッフの得津です。
先日、私どもが運営するフリースクール昼TRY部のお問合せの中で、「適応指導教室と、どう違うのでしょうか?」というご相談をいただきました。確かにこれまで、適応指導教室(教育支援センター)との違いをあまり詳しく発信してきませんでしたので、これを機にフリースクールと適応指導教室(教育支援センター)についてまとめてみようと思います。
ただ、1つだけ注意点がございます。
ある程度までは、どこのフリースクールや適応指導教室でも当てはまるでしょうけれど、あくまで私たちのフリースクール昼TRY部との違いが中心ということはあらかじめご理解ください。
そもそもフリースクールと適応指導教室(教育支援センター)について
どちらも不登校の子ども達に向けた施設ですが、管轄や運営主体が違います。
適応指導教室(教育支援センター)とは、各市町村の教育委員会が管轄する施設になります。ここに勤める職員さんは学校から異動されてきた方や、定年退職された方や、市に雇用されたカウンセラーさんなどが中心になります。自治体の中には、適応指導教室の運営を外部に委託しているところもあるでしょうが、かなり少数だったはずです。多くは各自治体の教育委員会が管轄し、運営しています。市の施設ですから、お月謝はかかりません、
フリースクールは、NPO法人、一般社団法人、私企業など、いろいろな法人格が運営しているものや、市民団体として立ち上がったもの、あるいは個人経営されているものもあり、規模感も運営主体も様々です。活動や運営の方針も、運営されている方々の価値観が強く反映されていますので、webサイトなどで確認してみてください。
フリースクールと適応指導教室(教育支援センター)の機能について
適応指導教室(教育支援センター)は、単純に子どもを通わせるだけじゃなく、自治体の実態に応じて教育相談業務を兼ねていたり、相談業務を担う施設に併設されていたりしているようです。
フリースクールの場合、相談受付をしているかどうかはそれぞれのフリースクールによって違います。昼TRY部(というかD.Live)の場合だと、保護者さんに向けた活動をしては、オープンダイアローグという手法を使った1時間のオンライン親子面談や、不登校のお子さんをもつ保護者さんのためのオンラインサークルの運営をしています。
フリースクールと適応指導教室(教育支援センター)の活動内容について
各自治体の適応指導教室(教育支援センター)のwebサイトを見てみると、教科学習が中心で、たまに課外活動や遊びイベントをやっているところが多いようです。活動内容については、フリースクールも含めて、教科学習と課外活動・遊びイベントのバランスの違いしかないと思っています。
例えばフリースクール昼TRY部だと、教科学習:課外活動・遊びイベントの割合は、3:7くらいでしょうか。個別指導の日と、遊び中心の日を曜日で分けているので、総合するとこれくらいになると思います。適応指導教室だと、これまでに聞いたことのある施設の話を合わせると、教科学習:課外活動・遊びイベントの割合は、8:2くらいの印象です。でも、適応指導教室でも、活動内容を曜日で分けているところもあるので、あくまで総合するとこれくらい程度に思っておいてください。
(こちらは先日のわらび餅クッキング)
日中はずっと染め物体験をしていますだとか、うちのフリースクールはとにかく運動だけをおこなっています、なんて突飛な活動をされているフリースクールさんはまだ聞いたことがないですね。
対象としている子どもについて
適応指導教室は自治体の教育委員会が管轄・運営していることもあって、市内在住の小中学生を対象にしているところがほとんどです。残念ながら高校生も対象に含めているところは少ないのが現状です。また、その市に住んでいても、私立中学校に在籍していると適応指導教室を利用できないケースもあります。適応指導教室の利用を検討されている場合は、必ず確認をお願いします。
さらに言えば、国が示している『何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの』でなければ利用できないケースもあります。
どういうことかと言いますと、別室登校や保健室登校で学校に通えていたり、遅れて学校に通っていたりして、年間の欠席が30日未満だと対象にならないということです。適応指導教室の利用に関しては、学校の先生から案内されることが多いでしょうから、まずは学校の先生にお尋ねください。
フリースクールは、適応指導教室よりも利用できる対象が広いです。年齢に関しては、高校生や成人になるまでの若者も対象にしているところもあります。本人さえOKなら、市外や他県からも通えます。学校や適応指導教室に通いながらフリースクールを利用するのもOKです。
フリースクール昼TRY部の場合、対象年齢は小学5年生から高校3年生までです。お住まいは、本人が通えるならどこでも構いません。過去には滋賀校に神戸から通ってくる生徒もいました。登校状況も問いません。これまでの生徒の中には、学校に行っているけど週一回の息抜きとして利用している生徒や、適応指導教室と併用している生徒もいました。もちろん私立の小中学校に在籍している生徒も大歓迎です。
(昼TRY部には高校生もいます)
出席扱いについて
適応指導教室に通っている日数は学校の出席と同じ扱いになります。
フリースクールの場合は、少し手順を踏まないといけません。具体的には、親御さんから学校の先生に出席扱いになるかどうかお尋ねいただき、学校内で協議の上、フリースクールに通っている日を出席扱いとするかどうかが決まります。私立もおおよそ同じです。
出席扱いになるかどうか、フリースクールの場合、親御さんから学校に問い合わせをしないといけないのが適応指導教室との大きな違いです。
まとめ
ここまで、フリースクールと適応指導教室の違いについてまとめてきました。一番の違いは対象としている子どもについてです。適応指導教室について、webサイトでは分からないことは学校の先生や教育委員会にお尋ねください。
おまけ
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