[雑誌掲載]『部落解放 12月』に田中の記事が掲載されました

2018年12月号『部落解放』(766号)の「社会(またはマジョリティ社会)に発信する若者たちⅡ」にて、田中の記事が掲載されました。
「なりたい自分に向かって取り組める社会を – ぼくがNPOを立ち上げたわけ-」というタイトルで、書いています。
こちら、一部だけ掲載させていただきますね。
当時、僕はただひたすら勉強だけをしていた。勉強だけがイライラや世間のしがらみから解放される時間だった。人と話すのがうざったく、誰にも干渉されたくなかった。最近になって分かったのは、中学生の頃、僕は人に期待するのをやめたのだ。無意識に。
いくら変わっていると言われても、心の中では「分かって欲しい」という思いがあった。自分のことを分かって欲しいと思っていた。変わっているという言葉は、「あなたのことは分からない」というメッセージに聞こえた。理解してくれない人がどんどん増えていって、僕はだんだん心に孤独を抱えるようになっていたのだろう。
さびしい、さびしい、さびしい。
分かって欲しいのに、分かってもらえない。やがて気持ちが爆発し、「分かってくれないならもういい」と、僕は心のシャッターを閉じた。これ以上、傷つくことが恐ろしかった。期待して裏切られるくらいなら、もう期待しなければいい。
「自分は一人で生きていく」
先生も友達も親ですら敵に思えた。誰にも理解されなくてもいい。僕がすがれるのは、結果だけだった。「勉強ができる」「運動ができる」成果を出すことで、「自分は間違っていない」と思うことができた。