【講演レポート】子どもの自尊感情を育てるにはまず教師がご機嫌でいること|宮崎県串間市教職員研修

こんにちは。スタッフの得津です。
2月19日(水)に、宮崎県串間市の教育委員会さまより、「学ぶ意欲に火をつける子どもの自尊感情の育て方 〜褒めるだけで良いのだろうか〜」というテーマで、小中高校の先生に向けた研修をご依頼いただきました。講演後、たくさんの感想をいただきました。
自尊感情の育て方について非常にわかりやすく、すぐ実践したいと思う内容だった。早速子どもにアンケートをとりたいと思う
講師の先生の話に引きこまれ、自分をふり返り反省しました。特に傾聴のスキルを肝に銘じて生徒の対応をしたいです。とても具体的な話でこれからの職務に活かせる話でした。
「串間市は教育がまちづくりに直結している」という講師の先生の言葉がストンと心に落ちました。年度当初の研修でも、「串間市は教育がまちづくりに直結している」をベースに開催されればいいと思います。
特別支援学級の担当をしているので『福祉と教育』というところにすごく納得したところです。これからは自尊感情を育てるために傾聴につとめ、勇気付ける言葉掛けをしていくよう頑張っていきます。
今回の研修では、主に現場で使ってもらうことを意識して、以下のようなお話をしました。
1、子どもの自尊感情の実態と、コピーして使える自尊感情アンケートの使い方
2、褒めるのではなく勇気づけることが自尊感情を伸ばす
3、自尊感情の4つの要素から考える、自尊感情の育てかた
4、実践している傾聴の仕方と、グループエンカウンターなどの実践。
5、D.Liveが使っている教材の紹介
6、「めちゃイケ」と「はねトび」の違いから見える、アクティブラーニング時代における話し合い活動の作り方
7、先生はご機嫌でいることが大切
予定の時間は1時間半だったのですが、正直3時間でも足りないくらい詰め込みすぎて駆け足になってしまいました。それでも、細大漏らさず先生方は熱心に話を聞いてくださいました。ありがたい限りです。
なかでも、最後にお話しした、「自尊感情を育てるためには先生自身がご機嫌でいること」への、共感の声がすごく多かったので、この部分についてお話ししたことをご紹介します。
さて、もう時間があまりないのでそろそろまとめに入ります。
これまで、傾聴の仕方や問いのデザイン。あるいは複式学級がデフォルトなくらい人数が少ない中でどのように話し合い活動をつくるかについてお話ししてきました。今日、資料にお付けしたプリントもコピーして使ってもらって全然OKです。
でも、何よりもお伝えしたいのは、これらのことはやりたくなかったらやらなくて良いということです。年度末で、そろそろまとめの時期に新しいことを取り組むのは負担が大きいですし、先生方が一年間取り組んできたことや意識してきたこともあるでしょう。
それらをちゃんと形にする方が、ぼくは大事だと思っています。
やりたくなかったら、やらなくていいんです。
ぼくは自分がお伝えした方法を実践してくれるよりも、先生方がご機嫌でいてくれる方が嬉しい。だって、ご機嫌なときや気分がいいときほど、お節介を焼いたり新しいことにチャレンジしたりするじゃないですか。
とても不機嫌なときに自分から進んで職場のゴミ捨てしますか?
多分、しないですよね。
「お前、教材研修しとけよ!」って上司から言われて、「わっかりましたー!すぐやります!」とはならないですよね。もし、やる気になる人がいたらぜひこのあとお話ししたい(笑)。
ご機嫌なときほど、チャレンジする気持ちが湧きますし、そんなときのチャレンジが一番子どもの自尊感情や学力向上につながります。子どもからしても、不機嫌な人とご機嫌な人ならご機嫌な人にやっぱり話しかけたいですよ。
だから、まず何よりも先生方にはご機嫌でいてほしい。
やる気スイッチは無いという話をしましたが、不機嫌になる出来事があったときに気持ちを整える「ご機嫌スイッチ」は持っててほしい。
ぼくの場合は料理をしていると少しずつ気持ちが整ってきます。
一人で好きなロックバンドの曲を大音量でかけながら料理してるときなんて、もう最高です。
そんな、これとこれをすれば気持ちが落ち着いてくるな、ご機嫌になるな、というスイッチをたくさん持っててください。
指導主事の先生からあったように、串間市は人口減少がこれからも続いていく。もう、教育とまちづくりが直結しているような市で暗いニュースばかりじゃ、希望なんて持ちにくいですよね。
ですが、先生方がこの一年間、子ども達と過ごしてきた生活の中に、たくさんの希望の芽があったんだろうと、ぼくは思っています。希望の芽が大きく育つように、今日お伝えしたことがお役に立てれば幸いです。
ご静聴ありがとうございました。
●研修後の先生方からの感想
児童の内面を引き出すための会話のコツなど、学校でも活用できそうだなと思いました。最後に言われた「先生がご機嫌でいることが一番!」に納得でした。
先生が自分を大切に。ご機嫌でいること。朝一番の元気な挨拶から始まり、元気に子どもに接することが大切だと思ってきたので、それでよかったのだと安心しました。
私は褒めることが苦手だと感じていた。今回の話で、褒めるよりも相手の関心に目を向けた方が良いという言葉は目から鱗だった。むやみやたらに褒めるのではなく、聞いてあげることを大事にしたいと思った。
指導者(教員)がご機嫌であることが大事。まさにその通りだと思います。自分の体調次第で児童の対応が変わってしまってはいけないのでしょうが、それも人間の常。自分のことも大事にして、ご機嫌でいられるようにしたいと思いました。
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