自尊感情を巡る思考その1 - 自分で自分の自尊感情を高めることはできるのか

こんにちわ、スタッフの得津です。
ここ数回僕は活動レポートを書くことが多かったのですが、
もともとは”自尊感情”について書くというのが、団体の中で決めたことだったので今回ついに、ようやく、やっと書こうと思います。
とはいえ、どのような内容が良いのかと考えた時に、
「こんな理論があってね」とか「こうすればいいよ」みたいな話は、
なんだかつまらない。どうせなら「自尊感情を巡る思考」という形にして、自尊感情という大きなものを少しばかり哲学チックに、いろんな方向からつっついて考えを巡らしていこうかと。
ではでは、どうぞお付き合いください。
今回取り上げるのは、たまたまTwitterに流れてきたこの言葉
最終的に自尊感情を形成するのは「私にはあなたが必要だ」という他者からの懇請の言葉に尽くされると思います。 (内田樹先生 街場の至言(非公認bot)より)
内田樹さんという哲学者の本やブログからチョイスした言葉が流れてくるbotを、先日見かけたんですね。この言葉、すごい心に沁みるんです。「私にはあなたが必要だ」というのは、すごく愛のあふれる言葉じゃないですか。友だちや大切な人たちに、この言葉を言われてる自分を想像すると自然と心が温かくなるし、なんならニヤニヤしちゃいます。
ただ、一つ気になったのは「他者からの懇請の言葉」ということです。
他者から言われないと自尊感情は高められないのか。
言われるまで待つしか無いのか、受け身になるしか無いのか。
たしかに、この言葉だけでなく自尊感情について他者の重要性を述べているものは多数あります。
僕たちが参考にしている高知県教育センターの自尊感情を構成する4つの要素にも、一番最初に「包み込まれ感覚」という親や先生などから見てくれているという感覚を挙げています。お世話になっている福井先生との対談の中でも意味を実感させる他者の存在の重要性ついて述べられていました。
私たちもまた、自尊感情を育むうえで”ナナメの関係”が子どもたちには大事だと考えているからこそTRY部という事業を行っています。
他者の重要性はよくわかります。
わかるんですけど、あえて考えてみたい。
「自分で自分の自尊感情を高める可能性」について。
なぜなら、本当に自信がなくなって自分のことを嫌いになったときに、相手に働きかけるのもできなることがあるじゃないですか。「迷惑じゃないかな」「重たくないかな」って。
そうやって自分を出すことをためらい、ひかえてしまうと他者からの懇請を期待することも難しくなると思うんです。そんな時の予防策という点からも、「自分で自分の自信を高める可能性」は考えるに値するんじゃないかと。
下に自分の考えを書きますが、
みなさんはどうお考えですか?
一度、ちょっぴり考えてみてください。
…
…
では。
1、自己効力感という点から
自尊感情を構成する要素の一つに自己効力感があります。
自己効力感は目標に対して「自分はやったらできる!」という期待感のことです。
この感覚が高まると、失敗しても次はこの方法でトライしようとか目標への粘り強さにつながります。
この自己効力感は、小さな成功体験を積むことで形成されます。
なんでも良いんです。
「今日はちょっと早く帰ろう」とか「お菓子を一つしか食べない」とか。
小さなチャレンジを行い、チャレンジした自分に花丸をあげるんです。
この方法ならいける気がしています。
自分で自分の自信を高めることが。
あくまでも自分から働きかけるのですから。
2、素直に「”私にはあなたが必要だ”って言って」と知り合いに頼む
相手からこの言葉を言ってもらうことによって、自尊感情が形成されるならもういっそ言ってもらったらいいんじゃないだろうかと。
ただ、実際にはやったことがないので確証がないのが非常に難点であります。
しかし予想されるのは、(関係性にもよりますが)「”私にはあなたが必要だ”って言って」と頼まれた側は少しばかり自尊感情が高まるだろうと予測されます。相手から頼られているという感覚がそれを担保します。そうやって、言われた側が高まると「じゃあ言ってあげよう」という気持ちになりやすいんじゃないかなと予想します。
やったことがないので、ずばり効果ありとは言えないのが歯がゆいですが、この方法もまた一つありなんじゃないかなと。
まとまらない話をのべつまくなつ話しましたが、
いかがでしたでしょうか。
ひとまず自分の結論としては、
「自分で自分の自尊感情は高めることができる」です。
こんな感じで、いろいろな点から自尊感情について考えていきたいと思っていますので、
どうぞ今後ともおつき合い下さいませ。