子どもの自尊感情が低い5つの社会背景

子どもの自尊感情が低いことには、いろいろな原因があります。
考えられることを下記に挙げていきましょう。

☆ 生き方の多様化

今までは、良い大学へ行って良い会社に入ってという理想のモデルがありました。
しかし、終身雇用は減り、これまでのような生き方のモデルが崩壊してしまいました。
なにをしてもいいと言うことは、何をしたらいいかわからないという不安を生みます。
勝ち組負け組という言葉があるように、国民総中流が崩れて二極化してしまっているのです。

☆ 親の自尊感情低下

子どもの親自身も自尊感情が低い傾向にあります。
自分に自信が持てない中で子育てをおこなうため、子どもも不安を抱え、自尊感情が低くなってしまうのです。

☆ 地域の希薄化

自尊感情で大切なのは、包み込まれる感覚です。
この感覚を養うのに大切なのは、先生や親以外のナナメの関係と言われる人たちです。
地域の希薄化によってあるがままの自分を見てくれる人が減ってしまいました。

☆ SNSとスマートフォンの普及

友達や有名人の日常を簡単にのぞくことが出来ます。
見ていると、自分と比較して落ち込むことも多くあるでしょう。
比較ばかりしていると、自分を受け容れるという自己受容が出来ません。

☆ 情報化社会

ここも比較について。
仕事をバリバリしながら子育てをしているスーパーお母さんが雑誌やテレビ、Webで見かけることがあります。
有名人やスーパースターなら割り切れることもありますが、ちょっとがんばれば届きそうな人の活躍ほど自分と比較してしまいます。
こういう情報を簡単に手に入れられるようになったからこそ、なかなか自己受容することが難しいのです。

まとめ

自尊感情が低い原因は複合的です。
上記以外にもいろいろな要因がかさなっているのでこれだけが原因というわけではありません。
自尊感情が低いのは本人のやる気がないわけでもありませんし、親や先生の関わりかただけの問題でもないのです。
昔と今では社会は大きく変わっています。
社会変化の中で影響が子どもたちに及ぼしているのです。
自尊感情が低いことは、日本の社会問題としてより多くのかたたちへ伝えていきたいと私たちは考えています。

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この記事を書いた人

1984年 大阪生まれ 立命館大学文学部卒

中学時代は、部活に打ち込み、勉強では学年で常にトップ10以内。
しかし、中学3年生のときから学校がしんどくなり、誰とも話さなくなる。
野球選手を目指し、大阪の野球強豪校へ行ったものの、自信を失い退部。そこから学校へ行かず、河川敷で過ごす毎日をおくる。
浪人して立命館大学へ入学したものの、なにをしたいかが分からなくなり、行く意味を失う。1回生の夏から1年ほど、京都の下宿で引きこもる。
友人の支えもあり、復活。政治家の秘書やテレビ制作などのインターンをおこない、期間限定のカフェも開く。「自分のようにつらい思いをさせたくない」と思い、D.Liveを立ち上げる。
フリースクールや自信を取り戻す教室を運営。不登校に関する講演や講座もおこなっている。
京都新聞にして子育てコラムを連載中。
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