前回(入門編)にハカセから自尊感情について教えてもらったワニくん。
ですが、まだまだ疑問は尽きません。
今回は、自尊感情と勉強の関連性について。
私は関係があると思っているよ。たとえば、ゲームばかりして勉強しない子がいるよね。
ああ、ゴリラくんだ!いつもたるを投げて遊んでいるよ。
そうだね。マリ男くんがかわいそうだね。
なぜ勉強しないかって言うと、嫌いなのももちろんなんだけど、失敗が怖いんだよ。
そう。一生懸命勉強したとする。でも、結果が出ないとどう思う?
やっぱり、自分は頭が悪いんだ。勉強なんてやったって一緒だって思いそう。
そうだよね。自信を失ってしまう。自分がダメってことが証明されてしまうんだ。
でも、勉強していなかったら、心の底で「勉強したら自分だって出来るんだ!」って思い込めるよね?
ああいるよね。「俺は、やれば出来る子だ」って言いながらなにもしない子。
ナマケモノくんの口癖だ!
セルフ・ハンディキャッピングって言うんだけど、そうやって自分を守っているんだ。
そうなんだ。
セルフハンディキャップの問題は無意識でおこなってることがある点なんだよ。
うん。だから、どれだけ本人がやる気を出したとしてもなかなか頑張れない。
他人からしたらやる気がないようにみえても、本人としてはすごくやる気がある場合もあるんだ。
厳密にはやろうと思う気持ちはあるけど、行動に移せないってことだね。
そもそもこの問題は、自己効力感が関係しているんだ。
自尊感情には
構成する要素が4つあるんだけど、そのうちの一つなんだ。
目標に対して自分は達成できるって思えるチカラが自己効力感だよ。
そうだね、一般的に言われている自信は自己効力感の意味とほとんど一緒だと考えていいよ。
勉強が苦手な子ははそもそも勉強しても成績があがると思えないんだ。
うん。それが自己効力感だよ。
自己効力感は、対象によって変わってくるから、勉強は自信がなくても部活だと自信満々でどんどん努力するってのもあるね。
だから、勉強するようにするためにはまずは勉強に対する自己効力感を高めることが大事なんだ。
方法はいくつかあるよ。しっかり教えてあげて、成績を伸ばす。「わかった!」「成績があがった」という成功体験が次への自信につながるんだ。
うん。勉強の成績を伸ばすのは少し時間がかかることもあるから途中でイヤになっちゃう子も出てくるよね。
結果や成績を見るからだめなんだよ。まずは、やったことに注目するんだ。
でも、5分なんてやったって意味ないよ。「もっとやるワニ〜」ってママにも言われるし。
今まで勉強出来なかったのに、5分も出来たんだよ?それは立派な成長だよ。それをキチンと自分でわかることが大切なんだ。
前までできなかったけど、今日は5分も出来たなぁって?
そう。それが自分自身のあるがままを受け入れるという自己受容感覚にもつながるんだ。
そっかぁ、つまりまずはテストの点数を気にするんじゃなくて、勉強時間とかどれだけ取り組んだかに注目すればいいんだね。
うん。とは言っても、一人で自己肯定感をたかめていくのは難しいから、受け止めてくれる大人の存在が大切なんだけどね。
「高める方法 編」に続きます。
『ワニでもわかる自己肯定感(自尊感情)③ 〜高める方法 編〜』