僕の不登校が親戚中に知れ渡ったとき

お盆休みが近づいてきました。

お盆といえば親戚が勢揃いしたりする貴重な機会です。そんな中で、親戚に自分の子が学校に行ってないことがバレないか、言う必要があるのか・・・と悩んでいる方もおられるのではないでしょうか。

結論から言えば、無理して言う必要はないと思います。

というのは、僕自身も月に1度は会うような近しい親戚に「学校へ行っている」と偽っていた時期があるからです。僕は中学校入学と同時に不登校になったのですが、中学生活はどうかと尋ねてくる親戚に「楽しい」「元気にやってる」と適当にごまかしたことがあります。

そのとき親戚は「そうか、ならよかった」と額面通り受け取ってくれました。

こうして穏便に済むのなら、あえて「言わない」という選択肢もありなのかもしれない、と思いました。良心の呵責という問題はありますが、このごまかしで親戚に迷惑をかけずに済むのならそれでいいや、というのが当時の僕の偽らざる心境でした。

ではどうして親戚に僕が不登校なことが知れ渡ったのかと言えば、当時通っていたフリースクールにテレビ取材が入ったからです。それで放送の際に親戚の目に触れることになったのですが、そのときの第一声は「なんだ、そんなことならそう言ってくれればよかったのに」というものでした。

つまり僕は親戚にすんなり、不登校ということが受け入れられたのです。

うちの親戚は盆と正月はとりあえず全員集合するならわしになっているので、かなり結束が堅いこともあったと思います。でもこうして笑顔で「なんだ、そんなことならそう言ってくれればよかったのに」と言われたとき、僕はそれまでにない、何か救われたような感覚になったことを、今でもよく思い返します。

当然、僕の親戚づきあいと違って滅多に会わなかったり、疎遠気味な親戚づきあいをしている方もいると思います。そんな場合は、適当にごまかすことが何よりの得策、ということもあります。

僕の場合、実は「年齢の近い親戚」というのがいません。

一番年が近くて7つほど離れているので、自分が中学生、つまり不登校のときにはもう従兄姉はすでに社会人だったり、大学に通っていました。もし同年代の親戚がいたのなら、「学校に行けない自分」と「学校が楽しそうな親戚」のギャップに苦しんだんじゃないかなあ、という気がしています。

もしも子どもが「学校が楽しそうな親戚」と比較してるような感じが見受けられたら、あなたはあなたでいいんだよ、無理に人と比べる必要はないんだよ、というメッセージを送ることが必要です。そしてこの視点は、親の側から見ても非常に大事なものです。

たまにしか会えない親戚たち。そのなかで子どもが楽しそうに遊んでいる姿があれば、それで十分ではないでしょうか。「学校」という場を忘れさせてくれる家族、場所が、不登校の子どもにとってものすごく大事です。ぜひ、心ゆくまでお盆の時間を楽しませてあげてほしいな、と思います。

お知らせ:お盆明け、不登校関連のイベントを2週連続で行います

毎回ご好評いただいているD.Liveの不登校関連イベントですが、今月は2回開催します。

8/19(土)は『不登校 母親にできること』という本の読書会。アクティブ・ブック・ダイアローグ(ABD)という手法でこの本を読み解きつつ、不登校とは何か、目の前の子どもにどう関わっていけばいいか、考えていきます。

8/26(土)は不登校経験のある代表・田中が話題提供者となって、不登校おはなし会を開催します。

いずれも定員にまだ余裕がございますので、お気軽にお申し込みくださいませ!

※ 8/19(土)の詳細は こちら
※ 8/26(土)の詳細は こちら

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    この記事を書いた人

    子どものころより人一倍敏感な特性を持ち、中学3年間を不登校で過ごす。大学卒業後、不登校ボランティアを経て2014年よりD.Liveに参画し、現在は通信制高校教員を両立しながらTRY部や不登校講演事業を中心に担当。HSP(Highly Sensitive Person)特有の繊細さを活かし、今を生きる子どもたちの先生でも友達でもない「ナナメの関係」になることを目指しています。

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