ビールと不登校とお父さん
最初にお伝えすることがございます。
これは、ある一冊の本について紹介する記事になっております。
今から紹介する本は、とある団体さまからご献本いただきました。
この団体さまは不登校のお子さんを育てている保護者さんに向けた情報発信や冊子等の発行をおこなっておられる団体です。ですから、ご献本いただいた本も不登校に関するものでした。
ただ、表紙を見た瞬間から「おぉ、これはすごい本をいただいてしまったぞ!」と思いました。
まずタイトルがすごい。タイトルに「ビール 不登校 お父さん」が含まれているんです。今まで何冊か不登校に関する本を読んできましたが、これらのワードが含まれた本を僕はこれまで一度も見聞きしたことがありません。念の為、Amazonで検索してみましたが、当然ヒットしませんでした。ちなみに「不登校 お父さん」で検索するといくつかヒットしました。しかし、お父さんを中心に据えた本はほとんどありませんでした。
不登校に限らず、子育てに関するものでお父さんに向けた本はあまり多くないですよね。ほとんどの本が、読者をお父さんとお母さんで区別せずに書いてるのでしょうから、お父さん向けの本が少ないのは当然かもしれません。といっても、一方で「お母さん」がタイトルに含まれた子育て本は書店でもまま見かけます。
男女雇用機会均等法、ワークライフバランス、イクメン、今年10月から実施の改訂された産休制度(いわゆる「男性産休」)などなど、何年も前から男女関係なく育児と仕事に参加できる動きが起こっていますが、まだお母さんが子育ての主なのかもしれません。
そういう意味でも、このようなお父さんに向けた一冊というのはかなり貴重だと思います。しかも不登校についてですから、かなり貴重です。
以前、D.Liveでもお父さんに来てもらいやすいテーマで不登校のおはなし会を開催しました。会では、なかなか他所に相談できないお父さんの悩みが話題として出されていたことを今でも覚えています。
タイトルから随分話が逸れてしまいました。本の話でした。
表紙もね、ニクい工夫がされているんです。白と黄色の表紙なんですけど、その比率が黄色:白が7:3なんです。わかりますかね、ビールをジョッキに注いだ時の黄金比率と同じなんですよ。お酒を飲まない方からすると、全然ピンとこないかと思うんですが、ジョッキ全体に対して、泡3:液体7が一番ビールを美味しく飲める比率だと言われています。あくまで俗説ですけど。
タイトルだけじゃなくて、表紙までビールを感じさせる工夫がされているのかと、お酒が好きなぼくは1ページも読んでない時点から感心してしまいました。このような本の紹介文だと、画像も載せている文章が多いでしょうけれど、あえて今回は載せません。一番最後にリンクを載せているので、そこからご覧いただきたいのです。
さて、中身についても少しご紹介しようと思うのですが、その前にちょっと知っておいて欲しいことがございます。
正直に言って、悩みました。この本を紹介しようかどうか。
というのも、ありがたいことに過去に何度か献本や寄贈のお申し出を、団体・個人を問わずにいただきました。ジャンルもweb系のハウツー本や詩集など、様々でした。それら1つ1つをこのようにブログで紹介しているとキリがないですし、取り上げたとしても「企業案件ですか?」と思われるのもイヤなので、1つの本をじっくり紹介するなんてあまりしてこなかった。紹介したとしても、まとめ記事にしたり動画でスタッフがいくつか紹介したりといった具合でした。
(ですので、「同じようにD.Liveに取り上げていただこう」と思われて、ご連絡やご献本いただいてもご期待に応えられないとお考えください。)
そんな経緯がありつつも、この本を(特にお父さん達に)知って欲しいと思って、文章を書いているのは不登校についてお父さんをメインに据えた情報や書籍がほとんどないからです。この本は、不登校になったお子さんとどのように関わればいいのか、お父さんだからこその役割はなんなのか。それらについて、筆者の経験に基づいて分かりやすく書かれています。もちろん筆者はお父さんです。
難しい理論は出てこないので、それこそビールのように喉越しよくスルスルいけます。普段、本を読まない方にも読みやすいです。
ここまで、ビールについて触れてきませんでしたが、なぜビールが文中に出てくるのかも読めば分かります。まあまあ序盤でビールの意図が分かります。あることを例えているのですが、ビール以外にも例えを使った表現が多いのが読みやすい理由の1つです。
あれこれと書いてきましたが、「なんとかしたいと思いつつ、でも何をしたらいいのか分からない。」そんなお父さんの声に答える一冊だと思っています。どんな本か気になってきた方のために、最後にタイトルだけお伝えしますね。
『「とりあえずビール。」で不登校を解決する お父さんといっしょに考えたい不登校の話』
もし、興味を持たれたらこちらのリンクから詳細をご覧になってください。