不登校・学校あるあるカルタ作りで分かった子ども達の気持ち
「不登校や学校のあるあるカルタ作りたい!」
「完成したらみんなで遊びたいから手伝って!」
8月29日(月)フリースクール昼TRY部では、スタッフの雑な声掛けで、不登校・学校あるあるカルタづくりが始まりました。
どうも、雑な声かけをしたスタッフの得津です。
不登校・学校あるあるカルタづくりをしようと思った理由なんですが、夏休み明けのニュースと関係しています。ご存知の方も多いでしょうけれど、夏休み明けは不登校に関するニュースが増えます。
もし、不登校に関するニュースをフリースクールの子ども達が見ていたら何か感じていることがあるかもしれないと思ったんですね。円安や国葬、台風など、他にもいろんなニュースが流れますし、そもそも子どもたちがどれだけニュースに触れているかも分かりません。仮にニュースを見ていなかったとしても、日頃のフリースクールの活動では遊び中心なので、不登校や学校について思うことを聞いてみる機会にしよう。
このような思いから「カルタ作りしよう!」と声をかけました。
ただ、実際のところは、このような理由を子ども達に話すこともなく、声かけをしたら手伝ってくれました。素直な子達ばかりで、ちょっと申し訳なさもありましたが、とても楽しくカルタ作りができました。
カルタ作りを通して、どんな話題が出たか気になる方もおられると思います。ここからは、カルタ作りの様子を会話調でご紹介しますね。
「『あ』、あ、、何かあるかな?」
「朝が来た、じゃない?」
「ええやん!でも、カルタやし、もうちょっと文字数欲しいなぁ」
「朝がきた 絶望の1日 始まるよ!」
「おお!5、7、5や!それにしよ!」
「『い』かぁ。。。」
「移動教室 場所わからん」
「あ!わかる、それ!久しぶりに行ったら移動教室の場所わからへんし、聞くのもできひん」
「じゃあ、『い』はこれで」
「『う』、、、うるせぇ!」
「(笑)いいやん!採用(笑)」
「意外と難しいなぁ、、『お』とかは?」
「お母さんごめんね?」
「んー、まあ、わからんでもないけど、カルタやしなぁ。。」
「あぁ、そっか。『お母さん 今日のお昼は なんですか』は?」
「おお!聞いたことある!」
「そうなんや?じゃあ、それにしよか。」
「えー、うち、自分でお昼ご飯作る。」
「うちもー。」
「そうなん!じゃあ、二人はちょっと料理できるんや?すごいやん!」
「『こ』は、コンビニに 行くためだけに 家を出る!」
「うまい!」
「『す』は、『ず』に変えて、ズッ友なんていなかった」
「(笑)」
「『つ』、、、『つ』は、ツイッターとか?」
「ツイッター見る」
「通販番組!」
「あぁ、青汁とかサプリのやつ、お昼の通販番組めっちゃ見た。」
「わかる!ちょっと覚えてしまうもんな」
「せやったら、『つ』はツイッターのやつにして、『ひ』に昼の通販のこと書こうか」
「『な』は、なわとびじゃない?なわとびが 体に当たって 痛えなぁ」
「あるあるやな。」
「『ぬ』は難しい。学校とか不登校とか関係なく、『ぬ』から始まる言葉なんて全然浮かばへん」
「ぬいぐるみこそ友だち、ですね」
「ぬいぐるみ抱っこしてる!」
「私も〜!」
「ぬいぐるみコスパいいねん」
「友だちにコスパって(笑)」
「『め』は、めんどくせぇ!」
「おぉ、『う』に続く叫びシリーズやな」
「『よ』、夜になる 私の時間が 始まるぞ」
「いい!『よふかしのうた』(今期アニメ)っぽくていい」
「『を』や『ん』は、さすがに無理やから、せめて『わ』は作って終わりたいな」
「『わ』かぁ」
「輪には入れないんじゃない、入りたくないんだ!」
「あぁ、なるほど。グループとか作りがちやもんな」
「これで、だいたいできたで!」
こんな感じで、ワイワイ話したり考えたり、たまに脱線したりしながらカルタ作りを終えました。
フリースクールのみんなで取り組んだとはいえ、やりたくない子もいれば、ちょっとだけ参加したい子もいました。それでいいと思っています。フリースクール昼TRY部では、一つの活動をみんなでやることもあれば、それぞれが過ごしたいように過ごすこともあります。
嫌なことや嫌と言えることもコミュニケーションにおいて大事なことの1つだと考えていますので、その子の気持ちをできるだけ尊重した関わりをしています。
フリースクール昼TRY部は、子ども達にとってのクッションです。
今回のカルタ作りのように、いろんな気持ちが出てきたらポフっと受け止めます。
どなたがおっしゃっていたか忘れてしまったのですが、私があるパネルディスカッションに参加したときに、登壇された方の一人が「学校を休んでもいいと伝えることも大事だけど、休んだ先の別の場所を用意することも大事だ」とおっしゃっていました。この言葉に、私も賛同します。
誰だって、紐なしバンジージャンプは飛べないし、セーフティネットのない空中ブランコもできません。
私たちは学校がしんどいと感じている親子にとってのクッションであり、セーフティネットです。
フリースクール昼TRY部は滋賀県の大津市(JR瀬田駅から徒歩3分)で活動しています。
全国どこからでも参加できるオンラインフリースクールも始めました。
学校にいけないことによる、やり場のないしんどさが積もってきてたら、どうぞ私たちの教室に一度お越しください。