寄付付き商品なんて誰が買うんだと思っていたのに、「なんとしても欲しい」と思った理由

思うんですよ。すっごく。

フェアトレード商品とかってあるじゃないですか?
貧困国の人たちが作りましたみたいなやつ。

でもね、申し訳ないけど、思うのです。

誰が買うねんっっっ!

って。

はじめは、買うかも知れません。
「少しは、これで社会貢献できたらいいな」って。

 
じゃあ、果たして、また同じ店に行ってまでその商品を手にとるか?
Webで注文するか?

って言えば、ほとんどないって思うんですよ。

どれだけ、「かわいそうだな」「社会の役に立ちたいな」と思っている人でも、そういう商品を継続して買うためには、1つのことがもう絶対必要なのです。
 

なにかって言うと、簡単です。
 

商品のクオリティです。

美味しい。
美しい。
効果がある。
カッコイイ。
おしゃれ。

商品である以上、他のモノと比べるわけですよ。

「あれよりは、上」
「これよりは、下」っていうふうに。

同じくらいのクオリティなら、より役に立つ方、寄付にも繋がる商品を買うと思います。

でもね、遥かにクオリティが低かったら、きっと買わないのです。
 

現地の人たちがどれだけ汗水たらして作っていようが、支援団体の人たちがどれほどの思いで活動していようが、買う側にとっては、関係ないんですよ。

残念ながら。

正直、「知らんがなっ!」って世界です。

寄付なら別ですよ。
100%その団体や活動、現地の人たちを応援したいと思っている人にとっては、支援団体の思いは、すっごく重要です。

でも、商品は別です。

ただの特徴の1つに過ぎない。
カラーバリエーションが抱負、味が独特。

それと同じようなものなのです。
 
 
 

たとえば、ある作業所さんが作っているクッキーがあったのです。
聞いてみると、すごく売れているらしい。

理由を聞いてみると、とてもシンプル。

「うまいんです。他のクッキーよりも」と。
 
 

そりゃ、買いますよね。

美味しいし、支援にも繋がる。
それは、買いたくなる。

でも、味が悪かったらどうでしょう?
 
 

作業所の人たちが一生懸命に作ったのです。
味はイマイチなのですが、買っていただけませんか?

いやいや、買わないですよね。

身内の人ならば買うかも知れませんが、一般の人たちはきっと買いません。
欲しくない。
 
 
 

僕、前に帽子をずっと探していることがありました。
欲しい帽子を探して、大阪のミナミを半日くらい歩き回っていたのです。

そこで、1つ「おっ!」というものを見つけました。

買ってから、あとで見ると、バングラデシュ産でジュートという麻で作られた商品だったのです。

フェアトレード商品だから買ったわけではなくって、ただシンプルにオシャレだったから買ったんですよね。

あとで、「ああ、これそうなんだ」って気がついたんです。
 
 
 

ただ、ガンバっているから「買って下さい」ってのは、もう難しいと思うのです。
これだけ選択の自由がある中で、わざわざそれを買う理由ってのは、なにか強い気持ちがないといけません。

めっちゃ、欲しいっっっ!

と、思えるような。
 

だから、先日、「寄付付き商品を作りませんか?」っていうご依頼をいただいたとき、断ろうかと思ったのです。

いや、誰が買うんですかっ!

って。

今まで書いたように、寄付になるから買うってのはもう、ほとんどないと思っています。

買ってくれるのは、よっぽど団体に思いもってくれる人で、もうそんな人たちには、まどろっこしいことを言わずに、寄付をいただければ良いのですよ。

別に商品を買ってもらうっていうクッションを置く必要はない。

だから、正直あまり期待していなかったのです。
(内緒のはなし)

まぁ、それ相応のものなんだろうな。って感じに思っていました。

で、実際にホームページに行ってデザインを見てみたんです。
そこが作っているTシャツを。
 
 

びっくりしました。
めっちゃオシャレなんですよ。

ZOZOTOWNに売っていても遜色ないくらい、カッコイイ。

もう、めちゃくちゃカッコイイ。

しかもです、各団体が大切にしている思いがTシャツのデザインになっているのです。
Tシャツ1枚に、その団体の思いが表現されているわけなんですよっ!
 
 

すごくないですか?
 

ただ、「寄付付き商品ですよ〜」って感じで、よれよれの、ださいデザインのTシャツではないんです。
 

わざわざ、数時間かけてインタビューをしていただき、なにを大切にしるのかをヒヤリングし、そのメッセージをTシャツに込めてデザインをしているのです。
 
 
 

僕は、Tシャツなんて1,000円くらいで買えたらよくって、そんなにお金出さないよーって人だったんです。

でも、ブランドショップとかにいけば、ただのTシャツでも1万円とか越えるんですよね。
めちゃめちゃ髙い。
デザインとか素材とか考えたら、どうやら、それくらいするらしいのです。
 
 
 

寄付付き商品のTシャツってことは、そこそこの値段もするんだろうなぁと思って聞いたところ、「1枚 3400円ですよ」とのことっ!

わざわざその団体用にデザインを作って、このお値段。
 
 

サークルで、しょぼいデザインで、1回洗濯したら襟元がよれよれになってしまうTシャツでも、これくらいしますよ?
(何度も経験あります)

単純に、めっちゃカッコイイ。
寄付付きとか関係なく、もうただ、オシャレです。

モデルさんの撮影もしたのですが、かわいいんですよね。
普段着として、余裕で着られる。

IMG_9891
 
 

着たことあります?
サークルのTシャツを普段着で!

着ませんよね?
だいたい、パジャマになりますよね?
 
 
 

JAMMINさんが作ってくれたTシャツは、寄付とか関係なく、もうめちゃくちゃカッコイイんです。

デザインが、ほんとカッコイイ。

このデザイン、文字も含めて全部手書きで描かれているそうなのです。
(最後は、パソコンで加工するみたいですが)

めっちゃ、オシャレですよね?

しかも、ちゃんと意味もあるんです。

スクリーンショット 2017-01-16 20.43.44

ヒヤリングのときに、「いやぁ、みんな自信なんて外にあるって思っていますけど、誰でもあるんですよ。持っているんですよ!可能性もあるし、素敵なものを持っているハズなんですよ」と言ったら、このデザインがあがってきたのです。
 
 
 

かっけーーーーーー

 
 

ですよ。

まさか、団体のメッセージがこんな風にTシャツとして、デザインとして反映されるなんて、思いもしなかったです。
 
 
 

このTシャツは、寄付つき商品です。
1枚買っていただければ、700円がD.Liveに入ってきます。

正直、とてもありがたいです。

子どもの居場所を作りたいと思っているので、その費用に充てられたらとも考えています。

でもね、だからと言って、「買ってください」と言おうと思っていません。
「どうかよろしくお願いいたします」と、言う気はありません。

だってね、カッコイイんですよ?
デザイン、おしゃれですよ?

「え?買わないんですか?買いますよね?」って言えるくらい、僕はクオリティに満足していますし、自信を持っています。

うちの生徒(小5)は、気に入り過ぎて今は週5くらいで着ているのです。
 
 

スクリーンショット 2017-01-16 20.45.16

あなたは、どの色にしますか?

 
 
 
 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1984年 大阪生まれ 立命館大学文学部卒

中学時代は、部活に打ち込み、勉強では学年で常にトップ10以内。
しかし、中学3年生のときから学校がしんどくなり、誰とも話さなくなる。
野球選手を目指し、大阪の野球強豪校へ行ったものの、自信を失い退部。そこから学校へ行かず、河川敷で過ごす毎日をおくる。
浪人して立命館大学へ入学したものの、なにをしたいかが分からなくなり、行く意味を失う。1回生の夏から1年ほど、京都の下宿で引きこもる。
友人の支えもあり、復活。政治家の秘書やテレビ制作などのインターンをおこない、期間限定のカフェも開く。「自分のようにつらい思いをさせたくない」と思い、D.Liveを立ち上げる。
フリースクールや自信を取り戻す教室を運営。不登校に関する講演や講座もおこなっている。
京都新聞にして子育てコラムを連載中。
詳しいプロフィールはコチラから

目次