現役先生インタビュー!世界一周する教師【前編】

【現場から見る自尊感情(2)】
教育現場で働く人に、自尊感情というテーマで語っていただく企画。
第2弾は、滋賀県日野町の小学校で講師として働く、森野 大輔(もりの だいすけ)さんにインタビューをしてきました。
森野先生こんにちは!さっそくですが、自己紹介をお願いできますか。
こんにちは、僕は森野大輔といいます。現在は日野町の小学校で3年生の担任をしています。
僕は大学卒業後、滋賀県の教師として採用されましたが、一年でやめてしまいました。
理由は「世界一周」という夢のためでした。
でもすぐには実現できなくて、しばらくくすぶっていた時期がありました。
その間に震災ボランティアや、憧れだったカフェのスタッフとして働いたり、
臨時講師として教壇に立ったりしながら過ごし、ようやく去年世界一周の夢を実現することができました。
帰国してからもう一度教師になろうと思い、現在は小学校の臨時講師として働いています。
世界から見る日本のこども
どうして世界一周をしようと思ったのですか。
いろんな国の教育や子どもの姿を見たいと思ったからです。
でも実際にはすべての国でこどもと関われたわけではありませんでしたが。
なるほど。特に印象に残った国はどこでしたか。
インドです。
現地の学校やマザーテレサが開設した身寄りのない人々のための施設でボランティアをさせていただきました。
日本のこどもとインドのこども、どんなところが違いましたか。
日本のこどもは恵まれているって思いました。
恵まれすぎている、というべきかもしれません。「給食まずい」とか平気で言いますからね。
あとは勉強が好きじゃない子が多いのも特徴かと思います。
インドのこどもたちはたいてい勉強が好きです。
なぜ日本の子どもには勉強が好きじゃない子が多いんでしょうか
僕は「やらされている感」があるからかと思います。
宿題はしなあかんもん、学校は行かなあかんもん、とか。そうじゃないといけないって雰囲気があります。
他にも日本の子どもの特徴ってありますか?
周りの目を気にするというのもあると思いましたね。
周りと一緒でないとだめ?
少し話はそれますが、以前ボリビア人の方が学校で講演をしてくださったとき、
「なぜ日本にはいじめがあるんですか」と逆に質問をされました。
ボリビアにはいじめがないそうです。
その場にいた教師は、ベテランの人も含めて、誰もまともに答えられなかったんですよ。
いじめの原因ですか、なかなか重たい問いかけですね。
僕は逃げどころがないってことが原因じゃないかと思います。
~になりなさいとか、そこからはみだしたら怖いという雰囲気を
こどもたちは感じているんじゃないかと思います。
はみ出さないように気をつけて、子どもたちも窮屈さを感じているということでしょうか。
人とちがうところがある子に対して、貶めるような行動をしてしまうとか?
日本人って見た目的・行動的に目立つものって受け入れにくいですもんね。
僕も担任をやっていて、「はみ出す子」って気になりますもん。
直感的に「はみ出させたくない!」って思っちゃうんですよ。
僕のクラス単体でだったらまだいいけど、
学年全体・学校全体で何かしなきゃいけないときもよくありますからね。
(後編につづく)