子育てで疲れたときに! お寺でパンを食べれば、子育ての味方が増える。

うんざりしていた。
世の中には、子育ては「これが正解」というものばかりがあふれている。
「フルタイムで働きながら東大に行かせた」
「シングルマザーなのに5人を育てた」
すごい人がフォーカスされ、さもそれが”正解”のように取りあげられる。
子育てに、正解はない。
なにが正しくて、なにが間違っているかも分からない。
だから、人はすがりたくなる。
「こうやったらいいよ」という正解に飛びつきたくなる。
テレビや雑誌は、その気持ちを食い物にするように、ママさんヒーローをどんどん紹介する。
でも、それを見るたび、子育てをしている人は苦しむ。
比較し、自分が出来ていないことを責め、イヤになる。
子育ては、どれだけガンバっても評価されない。
やって当たり前。
なんなら、「昔は、もっと子育てガンバっていたわ」なんて、姑に言われる始末。
子どもが悪いことをすると、親のせいにされる。
育て方が悪いと、揶揄される。
うんざりだった。
普段、僕が関わっている保護者さんはみんな懸命に子育てをしている。
講演に行って話をしても、みんな「自分の子どものために」と思っている。
でも、情報がたくさんあることで、どうしたらいいか分からず、みんな悩んでいる。
出来ていない自分を責め、落ち込んでいる。
講演のとき、僕は必ず言う。
「子育て、ガンバらないでくださいね」と。
もう、みんな十分にガンバっている。
もう、ほんと十分だ……。
子育てで疲弊していく人を見たくない。
マジメに、一所懸命子育てをしている人が潰れるなんて、理不尽だ。
苦しみながら子育てをしている保護者さんたちに、どうすれば「大丈夫ですよ」と伝えられるだろう。
そう思って、白羽の矢を立てたのが仏教だった。
仏教は、苦しみについて研究をする学問。
(僕が勝手に思っているだけかもしれないけれど)
苦しみや煩悩と向き合い続けた中で、今の仏教がある。
ならば、子育てでしんどさを感じている人たちにとって、きっとヒントが得られるんじゃないか。
そんな考えで、西本願寺さんとのコラボイベントを立ち上げた。
僧侶をお呼びして、話してもらった。
内容は、苦しみとの向き合いかた、苦しみの原因。
ものすごくおもしろかった。
リピーターもたくさんいて、「この企画、面白すぎます」という声をいただいた。
けれど、集客は苦労した。
なかなか人が集まらなかった。
リピーターの人たちは来てくれるけれども、新規で参加する人がほとんどいなかった。
どうしてなのか、分析をしてみると、いくつかの答えが見えてきた。
確かに、子育てをしている人は、日々悩み、しんどさを感じながら過ごしている。
けれど、その課題は緊急ではない。
骨が折れていたらスグに病院へ行くけれど、かすり傷くらいならば自分でなんとかする。
わざわざ、講演会へ参加する人は少ないのだ。
ましてや、子育てで慌ただしい毎日。
「おもしろそう」と思っても、緊急性は高くない。
忙しい時間をぬってまで、講演に参加することはほとんどない。
企画自体は、おもしろかった。
参加者の人たちは、「考え方が変わってラクになりました」「今までと違う視点を得ることができました」と、感想をくれた。
このまま終わりは、もったいない。
なにか、もっと手軽に参加できる企画はないだろうか?
もっと、楽しく参加できるようなイベントにできないか?
会議の席で、うんうんと唸っていると、あることを思い出した。
先日、大阪のイベントに参加した際、5年ぶりに出会う人がいた。
その人に、「いやぁ、あのときのプレゼン、今でも覚えていますよ」と、声をかけられた。
「ん? なんでしたっけ?」
「あれですよ。恋愛も仕組み化すればうまくいくってやつです!」
「あああ! やりましたねぇ」
以前、なにかの企画で、僕がプレゼンをすることになった。
パソコンやアプリが大好きだったので、どんなツールを使えば恋人との関係がうまくいくかを話した。
誕生日の半年前には、「半年前だよ」とリマインダーを入れ、3ヶ月前には「誕生日プレゼント、検討する」と通知が来るようにしましょうといった内容。
まさか、5年たった今でも覚えていてくれるなんて。
僕は、自分が当たり前にやっていることで、それがこんなにウケるとは思っていなかった。
時間がたっても印象に残っているとは、相当だ。
会議の席、企画を考えているとき、このことを思い出し、「そうか……」と思った。
雑誌やテレビでは、特定の子育て方法しか紹介されない。
でも、いろんな人が「私の方法」を持っている。
中には、偏った方法なんかもあるハズだ。
「料理は一切しません」とか「時給700円で家政婦さん雇っています」とか。
たくさんの人たちの「私の子育て方法」を紹介したらおもしろいんじゃないだろうか?
たくさんの方法を知れば、その中で自分が使いたいテクニックや考え方を選ぶことができる。
レストランのバイキングみたいに、自分の状況や性格で好きに選べばいいのだ。
僕は、iPhoneを活用していて、Siriに「タイマー15分かけて!」と言って、タイマーをかけている。
朝の準備が忙しいときに、「今日は雨降りそう?」とiPhoneに聞いている。
このことを紹介すれば、「私も、Siri使ってみようかしら」「あんまり音声入力を活用できていなかったわ」と、新しい方法を知ることができる。
「こんな方法があるのか」と、今まで知らなかったことが学べる。
でも……。
ただ話しを聞くだけでは、つまらない。
たしかにおもしろいけれど、それだけでは、忙しい子育てや家事の時間を割いてまで「参加しよう」とはならない。
なにかが足りない……。
なんだ……?
目を閉じ、考える。
………
あっ!
浮かんできたのは、パンだ。
「そうだ! 女子会だ!」
今まで、おもしろい講演会をしようと思っていた。
でも、それがそもそもの間違いだったのだ。
講演や話しを聞くのは、あくまでもサブでいい。
メインには、もっと楽しさが必要。
そこで浮かんできたのが、パンで、女子会で、ランチ会だった。
美味しいものを食べながら、みんなでワイワイしゃべるのは楽しい。
特に、女性は、おしゃべりが大好物だ。
美味しいパンを食べ、コーヒーを飲みながら、楽しくおしゃべりをする。
その合間に、ゲストのトークを聞く。
コーヒーを片手に、耳を傾ける。
熱心に、集中し、じっと聞くのではない。
パンを食べながら。
子どもを抱きながら。
ランチ会のところに、ゲストが来たようなイメージ。
僕は、子育てがラクになる方法の一つは、自分の味方をたくさん作ることだと思っている。
しんどいとき、つかれたとき。
相談にのってくれる人。
子どもを預かってくれる人。
優しく声をかけてくれる人。
味方がいれば、しんどい子育ても少しだけラクになれる。
このイベントは、味方をつくるひとつのキッカケになる。
講演会で、他の人と話すのは勇気がいる。
ただ講師の話を聞くだけで終わることも多いだろう。
でも、この会は、ランチ会であり、女子会だ。
みんなでワイワイしゃべる機会がある。
もちろん、はじめは見知らぬ人と交流するのは緊張すると思うので、スタッフがコミュニケーションを取りやすいように、ワークをおこなう。
僕自身、極度の人見知りで、知らない人と話すのは苦手だ。
だからこそ、誰も知らない人がいるところへ来るのは勇気がいるし、緊張するのもよくわかる。
そんなかたでも、楽しめる場にしたいと思っている。
話すのはそっちのけで、美味しいパンを食べて、話しを聞くだけでもいい。
花より団子で、ゲストの話しよりも、パンをとにかく食べたいでもいい。
あなたの好みに合わせて、楽しみかたを変えられるのがこのイベントの魅力だ。
日々、子育ては慌ただしく、忙しい。
自分の時間を犠牲にして、子どものために費やしている人も多いだろう。
「コーヒーを飲む時間すらないの……」という声も聞く。
たまには息を抜く時間も必要だし、リラックスすることも重要。
タレントの乙葉さんは、子どもを旦那さんに預けて、自分一人だけの時間を取ることがあるという。
母親自身が疲れてしまうと、子育てもうまくいかなくなってしまう。
子育ての大変さから少し解放され、気分転換する時間を取るのはとても大切なことだと、僕は思う。
「ガンバっている私へのご褒美」という気持ちで参加してくれればいい。
子連れも歓迎だし、小さい子がいても会場の雰囲気が壊れることもない。
ママ友が増える。
気分転換ができる。
子育ての新しい考え方を得られる。
そして、もれなく美味しいパンとコーヒーが付く。
今まで、どこにもないような、お寺での女子会。
お寺でのパン会。
どんな場になるか、僕自身もすごく楽しみにしている。
当日、ぜひいろいろお話させてください。
一緒に、パンを頬張りながら。
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子育てのススメ Kyoto
ーお寺で聞ける子育てがラクになる3つの話ー
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■ 日時 12月3日(日) 10:30 – 13:00 受付開始10:00
一部は、12時に終了。 12時〜13時は、二部で交流の時間になります。
■ 会場 明覺寺 (JR京都駅から徒歩12分)
〒600-8306 京都府京都市下京区平野町780
■ プログラム
・はじめに
・自己紹介
・本日のパンの紹介
・ゲストトーク,マナビトーク
(3名のゲストが「子育てのススメ」をプレゼンします)
・参加者みんなで子育てについて話す時間
・次回予告とアンケート
・もうちょっと話したい人のためのフリータイム
■ 定員 20名
■ 対象
・子どもや保護者さんと関わる活動をされている方
・年代問わず、子育て中の保護者さん
・まだお子さんがおられないプレパパ、プレママ
・子育てに関心がおありの方
授乳やオムツ替えのためのスペースをご用意しております。
ご遠慮なくお子さん連れでご参加ください。
■ 参加費 1,500円 (軽食、ドリンク込み)
美味しいパンとコーヒーをご用意します!
■ 主催 NPO法人D.Live
企画協力 他力本願.net
■ お申し込み方法
このイベントへのお申し込みはこちらのリンクからお申し込みをお願いいたします。
■ お問い合わせ raku.kosodate2017@gmail.com