そのとき、僕はこれこそが子育ての悩みを解消するベストな手段だと確信した。

どうすればいいか、わかりませんでした。
ずっとモヤモヤしていたのです。

「テコ入れをしよう」と思って、いろいろ考えるけれど、結局良くわからない。

「うーん……」

今、オンラインサロンをはじめて、半年ほどが経ちました。

オンラインサロンとは、会員限定のコミュニティ。
『子育てサロン』と名付け、Facebookでグループをつくり、運営していました。

けれど、イマイチどうやったらいいかがわからない。

気づいてました。
自分でも。

致命的な欠陥に……。

 

おもしろくないのです。
コミュニティがどうこうではなく、単純に僕がやっていて全然楽しくない。

砂漠をあてもなく歩いているような感覚でした。

いつも不安や戸惑いを抱えながら、コミュニティに記事を投稿していました。
「どうすればいいんだ……」

こんなハズじゃなかったのです。

こんなハズじゃなかった!
ほんとは、もっと楽しくなるハズでした。
 

オンラインサロンをはじめたキッカケは、僕が抱えていた不満からです。

保護者さん向けの講演やセミナーが終わると、たくさんの方々が「安心しました」「ほっとしました」「子育てが楽しみになってきました」とおっしゃってくれる。

でも、その方々にお会いする機会ってほとんどないのです。

熱心に参加してくれるかたでも、たかだか月に1回ほど。
子育ては、365日、毎日あります。

イベントへ来てラクになったとしても、また日常で不安になることやしんどくなることがあると思うのです。
どうしたらいいかわからなくなってしまうこともあるでしょう。

でも、僕にはその人たちに手を差し伸べることができません。

手のひらからこぼれ落ちていっている感覚がありました。

普段から、いつでも相談してもらえる環境をつくりたい。
いつでもチカラになりたい。

そう思ったときに、オンラインサロンが「使える」と思ったのです。
 

ブログやFacebook、イベント。
全て、僕たちからの一方通行です。
コメントを入れることはできますが、保護者は受け身の立場。

でも、オンラインサロンは違います。

双方向!

保護者のかたも、自由に投稿ができる。
相談ができる。悩みを言うことができる。
いつでも、どんなときでも。

こぼすことなく、悩みや不安をお聞きすることができます。
今まで、こぼれ落ちていたものを、ちゃんとすくうことができる。

「やった!」と、思いました。

「これで、今までの不満やもどかしさは、解決できる」と思うと嬉しかった。

 
 

でも、そうはうまくいきませんでした。

「はい、皆さん。自由に悩みを話してください」と言ったところで、気軽に話せるわけありませんよね。

考えればわかるもんなんですよ。

オンラインサロンを開いてみて、うまくいかないこと、思っていなかったことなどがたくさん出てきました。

あれだけ“双方向”を大切にしようと思っていたのに、気がつけば僕だけが投稿するようになっていました。

これでは、メルマガと変わりありません。
ブログを限定した人に書いているのと同じです。

「これでは、いけない」と、思いました。

 

いろいろ試行錯誤をしましたが、あまり変わりませんでした。

相変わらず、僕はウキウキしない中で投稿する記事を書く日々。
 

そんなときでした。
キッカケは、意外なところに落ちていたのです。

ゼミで通っている本屋の店主とお話していたときのこと。
オンラインサロンの話になりました。

そこで彼は、「オンラインサロンってのは、結局のところはセルフブランディングなんですよ」と言うのです。

「そうなんですねっ!!」と、僕はヒザを打ちました。

そうか、そうか。
セルフブランディングか。

もっと、“タナカヨウスケ”というものを売り出したらいいのだな。

考えると、確かにうなずけることがあったのです。

週末におこなった『おとなTRY部』では、参加者の何名かがアンケートで、「田中さんに会いたかったから参加しました」と書かれていました。

イベントでしか会えない“田中さん”ではなく、オンラインサロンで“いつでも会える田中さん”になればいいのではないのか。

ほうほう。
そういうことだな。

そう思って、オンラインサロンの企画を詰めていきました。
 
 

しかし……。

なにか釈然としないのです。
どうも、なにかが違う。

僕は、自分のファンクラブを作りたかったのだろうか?
ファンの人と交流がしたいのか?

そもそも、自分にファンなんているのか?

考えれば考えるほど、なんだか違うように思えてくる。
 

うん、やっぱり違う。

人気になっているオンラインサロンは、確かに“有名人”だったり、すごい人たちがやっています。

『ホリエモン』『乙武洋匡』『はあちゅう』『橋下徹』などなど、みんなが知っているような人たちです。

でも、僕は別に有名人になりたいわけでもないし、自分を売り込みたいわけでもありません。

僕がカリスマになって、サロンへ参加している人たちに“ご教授する“というのは、やっぱり違う。

そんなことがしたいわけじゃない。
 

では、いったいなにができるだろうか?

考えてみると、答えはとてもシンプルでした。

僕が出した結論は、『子育てがラクになる場をつくること』です。

これ、全く新しいことではなく、いつもイベントをするときに思っていることです。

講演やセミナーのときに大事にしていることと同じです。

なんだか、“オンラインサロン”というものに縛られていて、「こうしなくちゃならない」って考え方にとらわれていたのです。

「おもしろい記事を書かないといけない」と思い、とにかく“質”を大切にして、投稿をしていました。

でも、それって“有名人”のスタンスなんですよね。
知識がある人が、教えるというスタンス。
 

しかし、僕がやるべきサロンは、みんなで“双方向”の場なのです。

一人の優等生が演説をするのではなくて、みんなで、あーだこーだ言える場にしたいのです。

子育てで悩んだとき。困ったとき。
なにかちょっと相談したいな。

そんなときに、使えるサロンにしないとダメだなと、わかりました。 
 

知恵袋や掲示板だと、どんな人がいるかわからないし、良い答えが返ってくるかもわからない。

しかし、限定したコミュニティのサロンでは、質が担保されています。
参加者の知恵がつかえる。
文字通り、“知恵袋”なのです。

今まで、僕はオンラインサロンは、僕がガンバらないといけないと、ずっと思っていました。
しかし、どうやらそれが間違いだったようなのです。

僕がやるべきことは、参加している人たちが、いかに発言しやすくするか。
楽しくコミュニケーションが取れる場にするか。

その場作りがなによりも大切だったのです。

 

考え方を変えてみると、なんだかオンラインサロンがすごく楽しくなってきました。

やってみたいことがどんどん溢れてくるのです。

先日は、参加者の人たち限定でオンライン飲み会をしました。
ZOOM(テレビ電話)を使い、みんなでおしゃべり。

全体で言うと、僕が話していた時間は1割にも満たないくらいだと思います。
それくらい参加者同士で盛り上がっていた。

うん、うん。
僕は、心の中で何度もうなづいていました。

僕は、皆さんの潤滑油くらいで丁度いいのです。

なにか困ったことや具体的な知識、解決策が知りたいときには利用してくれたらいい。

けれど、悩みや困ったことをただ聞いて欲しいだけなら、同じ保護者同士のほうが共感できます。

多様な人がいるのがサロンの魅力なんだよな、と改めて思いました。
 

1人のスーパーマンがいるのではなく、いろんな特徴を持った人たちがいるほうが、場としてはおもしろくなる。
多様性が生まれます。

同じコミュニティにいると、同じ考え方にしかならないこともあります。

みんなが私学へ通わせている中では、「公立に行く」という選択肢はとりにくい。

環境や子どもの年齢も違うからこそ、お互いに意見を出しあえることがあるのです。

 

そうかっ!
僕は、一人で考えていて、閃きました。

オンラインサロンを運営しているのは自分で、僕はホスト(主人)だと思っていました。

でも、そんなことどうでもいいじゃないか、と。

なにかを“あたえる”ということだけを考えて、運営をしてきました。

けれど、もう、せっかくだったら、自分が利用してやれ! と思ったのです。
 

僕も子どものことで悩むことがあります。

授業でうまくいかない。
子どもがわからない。
子どもがイヤになる。

悔しくて泣きたくなることもあるし、本気で手を出したくなることもあります。

「授業おもんない」と言われ、次の授業をするのが心底怖くなることもあるのです。

 

そんな不安や不満も、このオンラインサロンでどんどん出していけばいいのです。

僕自身が、「子育てがラクになる」ような場を活用していけばいいんですよね。

これからは、オンラインサロンを「僕が一方的に価値を提供する」のではなく、「みんながラクになれる場にする」ことを主眼に運営していこうと決めました。

そう考えると、おもしろそうな企画がどんどん思いつくのです。

オンライン飲み会もたくさんしたいし、サロンメンバー限定のイベントもやりたい。

課題図書を作って、みんなで読んでみるのもいいかもしれない。
「高学年女子攻略部会」なんて分科会を作ってもおもしろそう。

“1週間チャレンジ”という企画を作って、みんなでなにかに挑戦してみてもいい。
子どもが好きなマンガやゲームをやってみたり。“褒め方”や本に載っている方法をみんなで試してみて、実際やってみてどうだったかを共有するような。
 
 

グチを吐くだけじゃない。
ただ、相談をするだけでもない。

一緒に悩みを共有しながらも、どうやったらうまくいくかをみんなで考え、試行錯誤しながら、子育てに向き合っていく。

そんなサロンになったら、なんて楽しいだろう、と思うのです。

なにより、僕自身、そんな場が欲しい。

僕は、学校の先生でもないので、悩みを共有できる同僚ってのがほとんどいません。
きっと、子育てをしている保護者のあなたも同じだと思います。

ならば、このサロンで、みんな一緒に悩みを共有したり、知識を得たりすればいいのじゃないかって思うのです。

いやぁ、ワクワクしてきました。
今まで、サロンに頭を抱えていたのがウソのようです。

どんなサロンに育っていくのか、ほんと楽しみです。

僕は今、このオンラインサロンこそが子育ての悩みを解消するベストな手段だと確信しています。

だって、僕は、「もう、たった一人で、子どもとの関わりや授業に悩むことがなくなるなぁ」と思えているのですから。

もしかしたら、僕自身が一番このオンラインサロンの恩恵を受けるのかも知れません。
そう思うと、なんだかすっごく贅沢な気がしてきました。

さて、あなたは、このオンラインサロンをどんなふうに活用しますか?
 
 
 

オンラインサロンの概要ページ

子育てサロン 

 
 
 
 

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この記事を書いた人

1984年 大阪生まれ 立命館大学文学部卒

中学時代は、部活に打ち込み、勉強では学年で常にトップ10以内。
しかし、中学3年生のときから学校がしんどくなり、誰とも話さなくなる。
野球選手を目指し、大阪の野球強豪校へ行ったものの、自信を失い退部。そこから学校へ行かず、河川敷で過ごす毎日をおくる。
浪人して立命館大学へ入学したものの、なにをしたいかが分からなくなり、行く意味を失う。1回生の夏から1年ほど、京都の下宿で引きこもる。
友人の支えもあり、復活。政治家の秘書やテレビ制作などのインターンをおこない、期間限定のカフェも開く。「自分のようにつらい思いをさせたくない」と思い、D.Liveを立ち上げる。
フリースクールや自信を取り戻す教室を運営。不登校に関する講演や講座もおこなっている。
京都新聞にして子育てコラムを連載中。
詳しいプロフィールはコチラから

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