子どものココロVol.3 誰にも言えない悩み

「自分に自信がない」という悩みって深刻だと思うんです。
今の時代、子どもたちは相談出来る人が少ない。

今までは、兄姉やおじいちゃんおばあちゃんがいました。
しかし、1人っ子も増え、近所の人とも話すことが少なくなっています。

そんな子どもたちは、なかなか自分のホンネが言えません。

ネット社会と言えども、自分のコンプレックスや悩みは簡単に話せません。
見ず知らずの人に気軽に相談出来ますか?

知らない人だからこそ気楽に相談出来るという考えもあります。
しかし、ネット社会はノーガード。リアルの場では言われないことも言われます。
悪口や誹謗中傷を受ける可能性もあるのです。

そんな場では、なかなか本当に悩んでいることや自分のことをありのままに話すことは難しい。

僕は、子どもたちが抱えている悩みやホンネを言える場所が大切だと強く思います。

 

目次

聞いてくれる人の存在が大切

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僕はよく、ちびまる子ちゃんの話を例に出します。
友蔵(おじいちゃん)は、まる子をかわいがります。
どんなこと(結果)があってもまる子を守るのです。
(テストで悪い点数をとっても友蔵はまる子を可愛がります)

そんな友蔵の存在が今の子どもにはいません。

悩みを聞いてくれる人の存在ってすごく大切だなぁと、最近つくづく思うようになりました。

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D.Liveが運営している教室(TRY部)を生徒たちはこのように言います。

「先生や親、友達など誰にも言えないことも、ここなら言える」
「ここやったら、聞いてくれるって思えるねん」

先生や親、友達にも話せない悩みってありますよね。

自分自身のことや自信に関することはなかなか打ち明けるのが難しい。
カッコつけたい、弱みをみせたくない。
いろんな思いがあると思います。

人を意識する思春期ならなおさら。

友達にも話せない女子高生の悩み1066564_60279004

先日、『子ども自信白書』の取材で女子高校生にインタビューをおこないました。
彼女は、現在受験生。大学進学を目指して勉強中。

そんな彼女のホンネが下記です。

周りの影響をすごく受けるなぁと最近よく思うんです。
友達が勉強していると「自分もしなきゃ!」ってあせるし。

今は、大学進学のために塾へ行って勉強をしています。
親に「塾へ行く!」と私から行って通わせてもらいました。
ただ、自分から言ったくせに、なかなか勉強が手につかないんですよね。

勉強している友達が気になるし、「私、本当に大学行けるのかな?」と不安になるんです。

本当は迷っているんです。大学に行くかどうか。

大学へ行きたい気持ちにウソはないけれど、行ってどうなるんだろうと考えてしまいます。

きっと私のことだから大学に行ったら遊んでしまう。

今はやりたいこともなくて、将来どうなるかわからないからとりあえずで大学へ行こうと思っています。

でも、それでいいのかな?って考えるんです。
とりあえずで大学に行くことに意味があるのかなって。

私は、今までほとんど勉強をしてきませんでした。
友達も私が頭良くないって知ってます。
そんな私が「大学行くねん」って言うと、きっと「えっ?」と思われる。

それがわかっているから、進学の話はあんまり出来ないんです。
「どこの大学行きたいの?」なんて聞かれるのが本当に苦痛なんです。

「無理やん!」と思われるのもイヤやし、自分自身が行けると思ってないから自信を持って言うこともできない。

親も私が大学へ行くなんて思ってなかったみたいです。

専門学校か短大へ行くものだと思っていて、私が「大学へ行きたい」と言うので少し驚いたようです。

両親は、賛成してくれましたけど。

「彼女は、迷っていることとか誰にも言われへん」と言います。
「やっぱり私には無理だ」と思って、大学進学を諦めるかも知れません。

友達に「頭良くない」と思われていることがわかっているからこそ、勉強したい気持ちや大学に行こうと思っている気持ちをうまく友達に言えない彼女。

インタビューをしたあと「聞いてもらえてラクになりました。ありがとうございます」と笑顔で手を振りながら彼女は自転車に乗り帰っていきました。

後悔する選択

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「あのときこうしておけば良かった。。。」と思う選択ってありますか?
僕にはあります。
何千回と悔やんで悔やんで夜も眠れなくなるほどの後悔が。

1人で悩んでいるとネガティブな選択、のちに後悔する選択をしていまうことがあります。

子どもたちにそんな後悔をして欲しくない。

そう思うからこそ、僕は子どもたちが悩みを話せる場所、話せる人を社会にもっとつくっていきたいと思うのです。

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この記事を書いた人

1984年 大阪生まれ 立命館大学文学部卒

中学時代は、部活に打ち込み、勉強では学年で常にトップ10以内。
しかし、中学3年生のときから学校がしんどくなり、誰とも話さなくなる。
野球選手を目指し、大阪の野球強豪校へ行ったものの、自信を失い退部。そこから学校へ行かず、河川敷で過ごす毎日をおくる。
浪人して立命館大学へ入学したものの、なにをしたいかが分からなくなり、行く意味を失う。1回生の夏から1年ほど、京都の下宿で引きこもる。
友人の支えもあり、復活。政治家の秘書やテレビ制作などのインターンをおこない、期間限定のカフェも開く。「自分のようにつらい思いをさせたくない」と思い、D.Liveを立ち上げる。
フリースクールや自信を取り戻す教室を運営。不登校に関する講演や講座もおこなっている。
京都新聞にして子育てコラムを連載中。
詳しいプロフィールはコチラから

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