自信がない子どもは、いつも暗いわけじゃない!

だいたいめっちゃ明るいのに、ふと「俺学校であんまり友達おらん」って言われたらドキっとします。
あまりブログには載せませんが、私たちD.LiveはTRY部という教室の他に、TudoTokoという中学生向け居場所支援事業を週に一度おこなっている。この事業は草津市の学生さんや地域の方と一緒におこなっていて、毎回子どもたちが帰ったあとはふり返りをしている。
ドキッとするという言葉は、TudoTokoのふり返りで学生さんが言った言葉だった。
よく見てくれているなと感じた。
私たちは、自分に自信がもてない子どもたちが、自分のいいところも悪いところも受け容れられるようになってほしいと思って活動している。おかげさまで私たちを取材してくれたり、教室に見学にきてくれる人も増えた。見学などで来られた人の99.5%から、「ここってどんな子どもがくるんですか?」と質問される。
きっと、この人は暗い感じの子どもを想像してるんだろうな…と、思う時もある。
「自信が無い子ども」という言葉から、暗くてうつむきがちな子どもを想像した大人の人に言いたい。
実際は全然そんなことはない。そんな子どももいるけれど、そうじゃない子どもの方が多い。
学生さんが言ったように、自信の無さなんてものは本当にふとしたときに表れる。
しかも、直接「自信ないねん」って言うことなんて滅多に無い。
元気に楽しそうに過ごしているんだけど、ほんの一瞬表情がくもったり
何か言いたそうにもぞもぞしたり、「あんなー、俺なー、あんまり友達いてない」と何事もなさそうに話したりする中から、子どもの自信の無さに気づく。
では、どんなときに自信の無さが表れるのか。
先日のブログでも紹介した梅花女子大学の福井先生が話されていたことを手掛かりに考えてみたい。
中学生や高校生になるにつれて、自分を評価する基準は細かくなっていくと先生はおっしゃっていた。
彼氏がいるとか、オシャレしているとか、SNSのフォロワーが多いとか、数学ができるとかたくさん自分を評価する増えて、基準を満たせない自分をダメだと思うから自尊感情が下がって自信がもてなくなるそうだ。経験的には、子どもたちの中にある大事な基準に関する話題になったとき、あるいは近づいたときに自信の無さが顔を出し始める。
ついさっきまで楽しそうにしてたのに、部活のことを聞くと急に「あぁ、うん。」とお茶を濁したような受け答えになったりする。自分もそうだ。飲み会で楽しく話していたけれど、彼氏彼女の話題になって「最近どうなん?」と聞かれると「うーん」となってしまうことがあった。何度もだ。
その子が自分に自信があるかどうかなんて、ちょっと関わったくらいではわからない。
たくさん話したり、関わったりする中で見えてくるもの。
自信の無い子と聞くと、なんとなくいつも暗い感じの子を想像してしまうけれどそうじゃない。
暗くてもめちゃくちゃ自信ある子どもだっているだろうし、
何の悩みも無さそうなめちゃくちゃ美人さんだって自分のことが嫌いかもしれない。
ぱっと見ではよくわからないという前提から、子どもの理解をスタートすることが大切だ。
子どもの理解について加えて言いたいことがある。
子どもが「友達おらんねん」というような、自信の無さを滲ませることを言ったときに「そんなことないよ」と言う大人の関わりをたまに見かける。
これってどうなんだろう。
リフレーミングという技術がある。マイナスな部分も見方を変えればプラスになるということを理解するための技術だ。たとえば、「私って、すごく頑固なの」と言われたら「それは、自分のこだわりたい部分があるってことじゃないの」という具合だ。
先ほどの、「そんなことないよ」発言も、リフレーミングのように否定的な見方をさせまいという相手の気遣いかもしれない。気遣いかもしれないんだけど、すぐに「そんなことないよ」と子どもの声を否定してまうのはいかがなものかと感じてしまう。まずは、「そうなんだね」と気持ちに寄り添ってあげたい。「そんなことないよ」と言ってしまうと、詳しく子どもから話を聞くチャンスを逃してしまうし、子どもの気持ちも置き去りになってしまう。
とはいえ、私の意見も一面的なものなのかもしれない。自分自身も含めて子どもと関わる大人は常に「これでいいのか?」と自分の関わりを問い直す姿勢と、誰かと話し合う機会が必要だ。見方が偏ってしまわないように。
そういう意味では、11月のフォーラムはうってつけだ。
子どもと関わるプロが4人もくる。
高等教育
発達障がい
社会心理
初等教育
専門がそれぞれ違うからこそ、学べることは多いし、
語りたくなる話題にも困らない。
自分の子どもへの関わりってこれでいいのかな?と自分に問いかける姿勢を持っている人にこそ来てほしい。みなさんのお申し込みをお待ちしています。
子どもの自尊感情の育てかた
ーただ褒めるだけでいいのかと思い始めたあなたへー
子どもの自信白書’16 完成記念フォーラム
11月6日(日)13:00 – 16:30 京都市下京青少年活動センター