【7/27(土)京都】スタッフの得津が「不登校のおはなし会」のゲストスピーカーとして話します

7月27日の土曜日。

京都の「学び舎 傍楽(はたらく)」で開催される不登校のおはなし会で、私、得津がゲストスピーカーとしてお話しいたします。

自分が呼ばれた会のお知らせを、自分でするというのも気恥ずかしいのですが、普段は滋賀で活動する私たちが京都に行けるなんてほとんど無いので、当日にどんなことを話すのか予告編のつもりでお知らせさせてください。

学び舎 傍楽のHPはこちら

 

 

 

写真の右に映っているのが、傍楽の主人、駒井亨衣(こまいゆきえ)さん。

当日、私が話すときの聞き手になってくださいます。

 

実は2年前にD.Liveが滋賀でおこなった不登校のお話会のゲストとして来ていただきました。そのときは、僕が聞き手で、駒井さんがゲストスピーカーだったんですが、今回は逆ですね。(駒井さんをゲストに迎えたお話会のレポートはこちら)

 

当日は

・不登校の子どもたちが親や学校に思っていること

・不登校の子どもの可能性をどのように感じているのか

・不登校の時間は人生においてどのような価値があるのか

これらのことについて話そうと思っています。

 

 

ここでは予告編として、「不登校の時間は人生においてどのような価値があるのか」について私の考えを書きます。

 

まず前提として不登校の時間には価値があります。

家で引きこもっている様子や、近所の子どもたちが学校に行っている様子を見ると、この時間に価値があるなんて子ども自身も思えないかも知れません。

 

ですが、はっきり言います。

学校に行けなかったり、人と違ったりしたとしても、この時間に価値はあります。

 

中でも自分が価値を感じているのが、不登校の時間が自分に向き合う時間になることです。

 

どうして学校に行けないのか。

一体、何が嫌なのか。

これからどうすればいいのか。

いま、自分が感じている気持ちはなんなのか。

生きる意味はあるのか。

 

学校に行かずに家で一人ですごす時間が増えると、自然とこんな風に自分に向き合う時間が増えます。

自分に向き合う時間は思春期の子どもにとっては本当に重要な時間です。

これらの問いは一朝一夕で答えは出ません。考えていると苦しくもなります。

しかし、それは成熟のために必要なプロセスなんです。

 

一昔前は、アイデンティティとか自分探しという言葉で、自分に向き合う時間を過ごす青年期の姿がメディアでもちらほら見られましたが、今では取り上げられることは本当に減ってしまいました。ですが、その価値は損なわれません。メディアに出ていなくても自分に向き合う時間は大切です。

 

 

『ワンピース』のルフィだって、兄を助けられなかったときに自分の弱さに向き合い、当初の予定を変えて2年間の修行期間を持ちました。

『耳をすませば』のしずくは、恋する相手に追いつくために受験が迫りながらも小説を書き、自分の力量を知ることを選びました。

『僕のヒーローアカデミア』という漫画では、舞台になっている学校の生徒一人ひとりが自分の個性や過去に向き合う姿が要所要所で描かれています。

 

子どもたちが触れる物語の中では、まだまだ自分に向き合う時間の大切さが語られています。

 

 

『生きることと自己肯定感』や『登校拒否を生きる―「脱落」から「脱出」へ』など、不登校や思春期の心について、多数の著書を出されているカウンセラーの高垣忠一郎先生も自分に向き合う時間の大切さを次のように話されています。

 

僕は、不登校の子ども達の姿が完全に高速道路を走る車とダブって見えます。子ども達もまた、高速道路を走るような生活の中で、このまま走っていたら「僕が僕でなくなってしまいそう」、「私が壊れてしまいそう」だと感じています。だから、高速道路の本線から逸れてドライブインに入って、休憩したり、水を飲んだりするわけです。つまり、自分を取り戻す仕事をしているのです。だったら、私たちは子ども達にどのように対応し、援助してやらないといけないのか、と考えると自ずと答えが出てきます。子ども達がしっかりと自分を取り戻すことができるように、時間とゆとりと援助を与えることが大切なのです。

 

(中略)

ところが今、余裕のない大人が増えていて、子ども達の声に耳を傾けてあげられていません。心の声をちゃんと聞いてもらえてない。だから、子ども達は自分がわからなくなっています。子ども達は、自分のありのままの気持ちを表現して、「辛いんだな」、「そんな風に言われて悔しいんだな」、「友達にいじめられて寂しいんだな」、「苦しいんだな」って大人に聞いてもらえて初めて、僕は悲しいんだな、私は苦しいんだな、私は辛いんだなと、はっきり自分を理解します。自分がわかって初めて、自分を受け入れることができます。わかりもしない自分を受け入れることなんてできるはずがありません。そういう風に自分の本当の気持ちに気付いた時に、初めて自分と出会ったような気がして、「あ、これが自分だったんだ」と気づきます。そういう自分が愛おしく感じられる。愛しく感じる自分をこれでいいんだ、これが私なんだって受け容れられることが、「自分は自分であって大丈夫」という自己肯定感です。だからみなさん、子ども達の声に耳を傾けてください。「よしよし」って子ども達の声に寄り添ってほしいと思います。 (D.Live作成『子どもの自信白書’16』より抜粋)

 

これが、不登校の時間が人生において価値があるという私の考えや理由です。

7月27日(土)の京都でおこなわれる不登校のおはなし会では、こんな風に、これまで私が見聞きしてきた子どもたちの声や、先達から学んできたことを時間の限りお伝えいたします。ぜひお越しください。

 

7月27日(土)13:30~16:00

不登校のおはなし会@学び舎 傍楽

場所:〒604-8245 京都市中京区六角油小路町345-2

定員:10名程度

その他の詳細やお申し込みはこちらから

 

 

D.Liveからのお知らせ

●D.Live主催のお話会も7月21日に開催されます

7月21日(日)不登校のおはなし会in滋賀

テーマ:経験者と考えるフリースクールでの学び

会場:草津市立まちづくりセンター(JR草津駅最寄り)

定員:10名程度

その他の詳細やお申し込みはこちらから

 

●子どもの自信白書’16は送料のみのご負担でお送りしております。発送を希望される方はこちら

 

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この記事を書いた人

D.Live副理事/元小学校教員
自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。
自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。

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