子どもの背中にそって手を添える場所にオンラインコミュニティをしたい。

TRY部(オンラインコミュニティ)では生徒からたまに人生相談が届く。

学校の事、親の事、自分の事。

誰にも話せない悩みを僕たちに話してくれる。

重い相談もある。

相談は文字ベースで来るけれど、文章で返信するのは難しいので、動画で話して返している。

良いアドバイスをしようと思っていない。

ただただ共感する。そして感謝を伝える。

人に相談をするのはとても勇気が要ることだと思う。

僕自身、誰にも相談する事はなかった。

親にも友達にも言えない。

近くに頼れる大人もいない。

先生から何でも相談しろって言われたこともあるけど、相談する気にはならなかった。

上から目線でアドバイスしてくる人に信頼することはできない。

TRY部は、「ここなら自分のことを分かってくれる人がいる」と思える場所でありたい。

 

相談する人も、行く場所もない

 

不登校の子にとって居場所はとても少ない。

僕が不登校の時は、ずっと河川敷で1人でいた。

話を聞いてくれる人も相談する人もいなかった。

1人だけで考えると煮詰まってくる。答えのない問いに悶々と考える日々。
苦しい時間ばかりがすぎていく。

世の中の不登校の子どもたちは、ほとんどフリースクールへ行かない。

 

 

原因は様々だけれど、1つの理由はフリースクールへ行く元気がないと言うことだと思う。

苦しい気持ちのままで人と関わるのは難しい。

外に出ることもハードルが高い。

そんな子どもたちへ手を差し伸べられたらいいなと思ってオンラインのコミュニティを始めた。

しんどい。
つらい。
自分が嫌い。

ただ1人でもんもんと考え込んでいる子の居場所をつくりたかった。

学校へ行く行かないはどうでもいいと思っている。

まずは、子どもたちが元気になるのが先決。

健全なメンタルを保ち健康的な生活を行う。

それができるようになれば、おのずと社会へのつながりができてくる。

 

踏み出せる足場をつくる

TRY部で元気になったことでリアルなフリースクールへ通うようになった子もいる。

学校復帰した子もいる。

 

力強く一歩を踏み出すためには、足場が必要。

ぬかるんでいては強く踏み込むことができない。

その土台を僕たちは、作っている。

一人ひとりのしんどいなぁと言う気持ちを受け止める。
この人なら信頼できると思える大人になる。
いつでも相談することができる関係性になる。

 

まだまだ完璧にできているわけじゃないけど、少しずつ出来るようになっている。

 

TRY部は、子どもの背中を力強く押す場所ではなく、ただそっと背中に手を当ててさすってあげられる、そんな場所でありたいと思っている。

 

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この記事を書いた人

1984年 大阪生まれ 立命館大学文学部卒

中学時代は、部活に打ち込み、勉強では学年で常にトップ10以内。
しかし、中学3年生のときから学校がしんどくなり、誰とも話さなくなる。
野球選手を目指し、大阪の野球強豪校へ行ったものの、自信を失い退部。そこから学校へ行かず、河川敷で過ごす毎日をおくる。
浪人して立命館大学へ入学したものの、なにをしたいかが分からなくなり、行く意味を失う。1回生の夏から1年ほど、京都の下宿で引きこもる。
友人の支えもあり、復活。政治家の秘書やテレビ制作などのインターンをおこない、期間限定のカフェも開く。「自分のようにつらい思いをさせたくない」と思い、D.Liveを立ち上げる。
フリースクールや自信を取り戻す教室を運営。不登校に関する講演や講座もおこなっている。
京都新聞にして子育てコラムを連載中。
詳しいプロフィールはコチラから

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