これから就職活動を始めるみなさんへ、伝えたい2つのこと

おとといから就職活動が解禁されました。
就職活動をする、しない、問わずこの就職活動解禁という節目は大学生にとって大きく悩む時期だと思います。どういう会社に進みたいのか、何をしてこれから生きていくのか、食べていくのか。。 悩みは尽きないと思いますが、どうか、どうかこれだけは忘れないでいてください。
人と比べることは、しない。
自分より、あいつのほうが内定の数が多い。あいつのほうが優秀な会社に内定を貰っている。だけど自分は未だにどこからも内定貰ってないし、まして優秀な会社はほとんど落ちた・・・。こんな話をよく聞きます。でも、ちょっと待って。
自分は自分、他人は他人です。いくら友人がどういう会社に内定をもらったからといって、それって自分にどんな影響があるのでしょうか。そもそも、その会社で働くのは自分ではなく、友人です。そして、誰かに「良い会社に就職しなさい」「絶対ここに就職しなさい」と言われても、それは「他者の欲求」なので気にする必要もありません。
勇気の心理学である「アドラー心理学」では、他者の欲求を満たしたり、常に他者の視線を気にしながら生きるということは、すなわち「自分の人生ではなく他者の人生を生きている」ということだと、これらを明確に否定しています。そしてそれらは「課題の分離」をおこなうことで解決する、とも論じています。
就活は、人と比べるととてもしんどい存在になります。いくら失敗しても、目先の面接に自信がなくても、自分は自分なのです。誰かが次々と内定をもらっても関係ありません。「自己受容」を大切に、今自分ができること・やれることに全力を注げば、いつしか誰がどこに内定をもらったかなんて、知らない間に気にならなくなるでしょう。
できること、やれることは「中間目標」として明確にしておこう
就活においての長期目標は「内定」です。これに、「どういう会社か」(特定の会社があればその会社名)かがプラスされる程度でしょう。そのときに、徹底的に細かく中間目標を設定しておきましょう。これは到達状況を確認できるのはもちろんのこと、小さな成功体験を味わって自信をつけることにもつながります。
「会社Aに内定をもらう」ことが長期目標なら、「会社Aを調べる」「エントリシートをマスターする」「説明会に足を運ぶ」など、いろいろできることが出てきます。その「できること」にはさらに「できること」が隠されています。どのような手段で会社Aを調べるのか、エントリーシートのマスターに必要な道具はいつどこで調達するのか・・・。もちろん期限も必要です。
そして、中間目標で失敗するということは、どこかに綻びがあったことを示しています。何がいけなかったのか、何が足りなかったのか、他にできることはなかったか、必ず見つかるはずです。何度も中間目標を失敗するようなら、目標設定が高すぎるのか中間目標が足りていない、という可能性もあります。いずれにせよ、焦っても空回りするだけです。
時には第三者の視点も借りながら、定期的に進捗を確認・反省し、目標達成に向けてどう動くかを考える時間はとても大切です。
ちなみに、いまD.Live塾ではこの長期目標と中間目標の振り返りを、毎週時間を取って重点的におこなっています。その結果、小中学生の生徒たちは毎週のように自身の課題に新たな発見を得て、自ら問題点を改善できる力がぐんぐんとついています。長期目標、中間目標の組み立ては、何かを成し遂げる時に必ず手助けになってくれることは、間違いありません。
最後に少しだけ、自分のこと
ここまで書いてきて言うのもあれですが、実はぼくは、就職活動を一切しませんでした。合同説明会に行ったことはありませんし、エントリーシートすら書いたことはありません。
就活しない、に至った経緯などはぼくの個人ブログに書いた記事を読んでほしいのですが、もとから就職に対するモチベーションも低く、就職というよりかはどういう形であれ教育現場で子どもたちと関わっていたいという気持ちもあったので、卒業してから宙ぶらりんになるのを覚悟で就活しないことを決めました。
その結果、通信制で高校の教員免許を取ることにして、その傍らでご縁に恵まれて様々なボランティアやこのD.Liveでスタッフをしています。確かに「就職しない」と言う決断はとても勇気がいりましたが、その決断によって出会えたもの・人に支えられて今を生きているので、この決断に後悔はまったくありません。
これまで書いてきたことを心掛けてもなお、就活で心が折れたとき、いっそ「就活から離れてみる」という決断も選択肢に加えておくといいかもしれません。就職「しなければならない」なんて法律は、この世にはどこにもないのですから。就職しない違う道があっさり、見つかるかもしれません。
誰にも「課題」を押し付けられず、自分で自分を認め、信じ、希望の道へ進めることを心から祈っています。