上手な食レポに学ぶ、通信制高校で出される授業後の感想レポートの書き方|昼TRY部のプチ講義

こんにちは、フリースクール昼TRY部スタッフの得津です。

 

昼TRY部ではこの4月から、朝のプチ講義が始まりました。この時間は、スタッフやボランティアさんがフリースクールの生徒達に向けて15分ほどお話しする時間です。テーマは曜日や担当ごとに違っていて、バイト体験談、生活リズムを改善するための知識、自分を理解する心理学など、いろんなテーマでお話ししています。

 

(これは私が春の遠足に合わせて新撰組について話した時の写真です)

 

 

6月は3コマ分を使って、授業後の感想の書き方を生徒達に講義をしました。この記事では3コマ分のうち、初回の1コマ目について生徒たちに話した内容をご紹介します。

 

 

はじめに

通信制高校の授業はどの学校でも同じようで、意外と差があります。通学コースやネットコースなど、所属コースの話じゃなくて、レポートでも学校ごとに違いがあります。特に授業後の感想を求めるかどうかで、通信制高校ごとの差があります。

例えば、〇〇くんが通う高校では、授業後の感想を求められることはほとんどありません。一方で、どの教科でも1つの単元が終わるごとに150字〜500字の感想を求める高校もあれば、単元の終わりに、その単元の学習内容に絡めて自分の意見を三文以上書かせる高校もあります。「この物語の主人公の性格について、あなたはどう考えますか。三文以上で述べなさい」みたいな感じです。

 

(生徒たちに話すときは実際の高校名を出しましたが、ここでは伏せさせていただきます。高校名を出して解説したので、、生徒からも進学先を考え直そうとする発言がありました。)

 

 

 

文章を書く練習をしていないのに、いきなり150字は大変

この中には文章を書くのが嫌な人もいるでしょうし、文章を書く練習をしていないから150字から500字の文章を書くことに不安を感じている人もいるでしょう。150字って、Twitterの文字数と近いですけど、Twitterで140字マックスまで書き込むことって、きっとそんなに多くないですよね。

もちろん、この話を聞いて志望校を考え直したくなった人もいるでしょう。まだ何も志望校を決めていない人もいるでしょう。どちらにせよ、夏にはいろんな通信制高校が説明会を開きますから、説明会に行ってみて実際のレポートを見せてもらうのが一番参考になると思います。

 

さて、昼TRY部は、4月からプチ講義の時間に加えて、13時半からプチ勉強の時間も始まりました。けど、数学や算数が中心だから文章を書く練習は全然していません。なので、今日から月曜プチ講義の3回分は授業後の感想の書き方をテーマにいろいろお話ししたいと思います。文章を書くのが苦手な人でも、3回分の講義が終われば、上手で立派な文章じゃなくても字数が埋まって、きっちり単位が取れるようになります。

 

レポートで授業後の感想を求められない高校に通っている人にとっては関係ないと思われるかもしれませんが、大学や専門学校などの志望理由書にも使える話なので、一緒に聞いてね。

 

 

 

上手な食レポに学ぶ、授業後の感想の書き方

さて、感想を書くときにまず知っておいて欲しいのは、「感想」と書かれていても自分の意見から書き始めなくてもいいということです。具体的には事実から入っていい。事実とは、その日に学んだ単元のことです。

 

「今日は数学の二次関数について学習しました。」

「公共の授業で、日本の政治の仕組みの変遷について学びました。」

 

こういう書き出しから始めていいんです。言い方悪いですけど、これだけで10文字20文字は稼げます。

じゃあ、この事実をどんな風に書けばいいのか、そのコツは上手な食レポが教えてくれます。

 

確か、ある芸人がyoutubeで言っていたんですが、上手な食レポって味の表現とかオーバーなリアクションじゃなくて、事実を順番に言っていくことらしいです。

 

どういうことかというと、皆さんの目の前に熱々のハンバーグがあると想像してくださいね。

「うわ、このハンバーグの焼き色がすごく美味しそうですね。早速切ってみましょう。肉汁が溢れてきますね。中はちょっと赤みの残ったレアなのが嬉しいです。ではいただきます。うん、熱々で、うわー。噛めば噛むほど肉汁ができてます。」

 

こんな感じです。美味しいとか、うまいとか全然言っていません。見て分かることから始めて、口の中に入れて感じたことをそのまま伝えて終わりました。

 

授業の感想の書き出しもこんな感じでいいんです。まずは習ったことを書き出せばいい。

とはいえ、聞いているだけでも面白くないでしょうから、実際にやってみましょうか。

今日は3つのお菓子を持ってきました。この中から好きなものを1つ選んで、この紙に皆さんなりの食レポを書いてください。美味しいなんて書かなくていいんです。見た目、食感、味を感じた順番に書くだけでいいんです。書き終わったら、みんなで見合いっこしましょう。

 

 

(これが実際に配ったワークシートです。語彙を補うためにいくつかの例も載せました。)

 

 

終わりに

いやあ、みんなのお菓子の食レポ。面白かったですね。

〇〇さんが書いた食レポを見て欲しいんですけど、「まず」や「次に」って言葉ありますよね。

自分が言いたいことが複数あるときに、この接続詞があるだけでグッと分かりやすくなります。

 

例えば、「今日は公共の授業で日本の政治について学びました。まずは、日本の政治の歴史。次に、現在の政治体制。最後に選挙システムの問題点です」という感じです。これだけで多分50字近くあります。自分の意見や感想が全然浮かばなくても、今日の学習内容を順に書くだけで字数が埋まります。

 

でも、それだけでは150字も書けないので、やっぱり自分の意見や理由を書かないといけません。では、意見や理由はどのように考えて書けばいいのか。それは来週やります。

 

 

さて、いかがでしたでしょうか。

昼TRY部のプチ講義はいつもこんな感じでスタッフやボランティアさんたちが、テーマや伝え方を工夫しておこなっています。新しい取り組みに、最初は生徒たちの戸惑いもありましたが、今は楽しみに聞いてくれています。

 

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この記事を書いた人

D.Live副理事/元小学校教員
自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。
自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。

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