僕はフィリピンに行って自分が好きになれた。~一歩踏み出せない君へ~

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肌を刺すような太陽、生い茂る南国の草木、日本にはない独特の甘い匂い、鳴り止むことのないクラクションの音。

大学一回生の春。僕はフィリピンにいた。

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僕は、どこにでもいる19歳のいたって普通の大学生だ。
いや、さらに言うとどこにでもいる自分自身の事を好きになれない若者の一人だ。

そんな僕が自分を変えるために一歩踏み出したのは、10日間の海外ボランティアプログラムへの参加だった。

きっかけは、大学で見つけたポスターだった。
「海外ボランティア募集!フィリピンの孤児院で壁修繕ボランティア10日間!」

僕は、以前から発展途上国の貧困や児童福祉をもっと知りたいと思っていた。
ここで行動すれば何か変わるかもしれない。

変わりたい。

本気でそう思った。
申し込み締め切りのギリギリに申し込んだ。
僕は、バイトで貯めた貯金を全て使った、さらに母親にお金を借りてフィリピンに行った。

ボランティアの内容は、台風被害で壊れた孤児院の壁を修繕するというものだった。
滞在中の生活は、孤児院で行う。(1泊だけホームステイ)
僕は、この10日間の中でフィリピンを知り、かけがえのない人たちと出会い、自分と向き合う毎日を過ごした。

フィリピンに行き僕は自分を少し好きになれた。

フィリピンに旅立つ前、僕は自分に自信がなかった。(そんな自分が大嫌いだった…)
幼いころから人の目ばかり気にする臆病な性格だった。
何か行動しようとするたびに人の目が気になった。
そして失敗することばかり想像して何も行動できなかった。
「やらずに後悔よりやって後悔」この言葉を何度自分に言い聞かせただろうか。
それでも一歩ふみだせなかった。
(そのたびに増々、自分の事が嫌いになっていった…)

フィリピンでは多くのかけがえのない人達と出会った。「HEY!JAPANESE!」「コンニチハ!アリガトウ!」町ゆく人々が笑顔で声をかけてくれた。フィリピンの人たちはとても優しくて明るい人たちだった。
壁の修繕を共に行ったべテラン大工の二人(笑顔が絶えず冗談ばかり言う陽気なおじさんコンビ)、一泊二日のホームステイで手厚くもてなしてくれた家族(よく笑うお母さんとカラオケが大好きなお父さんと3人の子どもの笑顔が絶えない5人家族)、8日間を共にした7人のメンバー(日本全国から集まった最高の仲間)、そして何よりも忘れることの出来ない出会い、それは孤児院の子どもたちだ。
子どもたちはみな毎日を必死で生きていた。
貧困・虐待・育児放棄・孤児など様々な理由で入所し子どもたち。
彼らは全力で笑い、泣き、あそび、学ぶ。
何においても全力で取り組んでいるように感じた。image

そんな中、僕は一人の少年と出会った。
彼の名はジョン(仮名)。
彼はとても元気のよい子で笑顔の可愛い10歳の少年だった。
彼は、孤児院の子供たちの中でもとりわけ僕によくなついてくれた。
彼は朝起きて僕を見つけると満面の笑みをして走ってくるのだった。
「クヤ!(現地の言葉でお兄ちゃん)」そして彼はせがむのだ、「ジャンプ!ジャンプ!」彼は高い高いが大好きだった。
僕に甘える彼の姿は一般的な家庭で育つ子供たちと何も変わらなかった。
僕は、彼と木登りやかけっこをして日が暮れるまで遊んだ。
彼は僕が少し疲れた顔をしていると「疲れたの?大丈夫?」と気づかってくれる本当に優しい子だった。
しかし、彼には孤児院で暮らさなければ理由があるのだ。
僕は滞在中にその理由について彼から聞くことはなかった。image

そして時は過ぎ僕は日本に帰国した。

帰国して数日、僕は思った。

僕はフィリピンに行って何をしたのだろうか。

すぐにはわからなかった。

そして気づいた…

僕はフィリピンに行って何もしていない。

ただ、フィリピンに行き、現地の人達とふれあいフィリピンをそして孤児院の子供たちを少し知っただけだ。
どうすればフィリピンの子供たちを救ってあげられるのかも今の僕にはわからない。

でも僕はフィリピンに行った。
英語もまともに話せない僕がフィリピンに行き、多くの人たちとの出会いを経験し最高の思い出を作ることができた。
そして子供と触れ合ったこともほとんどなくましてや外国人の子供など関わったこともなかった僕が異国の子供たちと共に遊び心から笑いあった。

僕にとってこれは確かな一歩だった。
今まで何も出来なかった僕が変わるために踏み出した確かな一歩だった。

僕は、フィリピンに行って大きく成長したわけでも変わったわけでもない。
いまだに勇気が出ずに行動できないこともある。
ダメなところも沢山あって嫌いなところもいっぱいある。
でも、前より少し挑戦してみようと思えるようになった。

そしてそんな自分が少し好きになった。

今は、新たな一歩としてNPO法人D.Liveでインターン生として活動しブログを書いている。

もし君が一歩踏み出したくても踏み出せずいるのなら一歩踏みだしてみよう。
もちろんフィリピンに行く必要も海外ボランティアに参加する必要もない。
ただ自分のやりたい事や興味のあることをすればいい。
そうすればきっと踏み出す前より少し自分が好きになる。
確かな一歩は次の一歩につながっている。

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橋本龍治

龍谷大学社会学部臨床福祉学科在学/大学一回生の春フィリピンでの海外ボランティアを経験し子供との関わりに関心を抱きNPO法人D.Liveでインターンを始める/現在は社会福祉士の資格取得に向けて勉強中/児童福祉や教育といった子供と関わる分野に関心を持っている。