僕が少しだけ保健室登校をしていたときの話

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僕の経歴をどこかでお話する際に「中学3年間不登校でした」とよく言っているのですが、実際は少しの間毎週月曜日に保健室登校と言う形で学校に行っていた時期がありました。実はまったく意識もしてなかった過去なのですが、先日ふと保健室登校と言うトピックが話題にあがったとき、あ、そういえば・・・と思い出したのでした。

あんまり参考になるかわかりませんが、「保健室登校」ってなんぞや?と思っている方、当事者の方に少しでも伝われば幸いです。

そもそも、保健室登校の定義ってなんだ

その名の通り、児童生徒が学校には行くものの、1日の大半を教室ではなく保健室で過ごすような状態を指します。学校によって対応はまちまちで、保健室登校を受け入れる学校もあれば敢えて保健室登校の生徒専用のスペースを開放するところもあるようです。ちなみに僕の場合は普通に保健室にいました。

保健室登校は毎年増加傾向にある上中学生に特に多く、平成13年度に日本学校保健会が行った調査によれば45.5%もの中学校において保健室登校と言う形をとる生徒がいることが報告されています。これはほぼ2校に1校いる計算になります。

保健室登校は、教室と言う環境が苦手、どうしても入れない、と言う切実な悩みを抱える子どもたちの逃げ場と言う一面があるのですが、実際には単なる怠け、サボり、と誤認されている面があるのも事実です。

僕のこと

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よくよく考えれば、僕は小学校のころから何かあれば保健室にたむろする子どもでした。

実際保健室にたむろするのが認められないなら、と合法的に在室することのできる保健委員をしたこともありますし、当番の日じゃなくても行きたくない授業があれば保健室のソファによく寝転がってました。で、あんた何してるの!元気ならさっさと授業行きなさい!とよく追い出されました。

怠けてるんじゃないか、どうせサボりだろ、と言われてもおかしくはありませんが、今思えば教室より全然落ち着く場所だったのは事実です。

中学生の不登校の期間で本格的に保健室登校と言う形をとるようになったのは、不登校を続けていてあるとき突然猛烈に後悔したことがきっかけでした。今でこそなんら後悔はしていませんが、当事者だった頃はたびたびやっぱり無理してでも学校に行くべきだったのではないか、と思うことがありました。

実は、学校に行かないことを後悔したのは覚えていても、なんで保健室に登校する形になったのかはサッパリ覚えていません。とりあえず、当時通っていたフリースクールが休室日だった月曜日のみ、ある程度登校ラッシュが落ち着いた1時間目の途中ぐらいから登校し、給食時間のみ教室に合流する形をとっていました。

正直、楽しい思い出はあんまりない

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保健室の先生、担任の先生は毎回登校する度に「よく来たねー」と歓迎してくれていました。が、正直な話、保健室登校と言う形でも、僕は学校に居場所を見出すことはできませんでした。

あるとき生徒指導の先生が見回りで授業中に保健室を訪ねてきたときに、体調不良の生徒を確認した後、僕に向かって「で、お前は何をしているんだ」と言われたことがありました。慌てて保健室の先生が「いや、彼は・・・」と説明するとすぐに事情を呑み込んでくれましたが、あ、自分ここにいたらアカンのかなー、と思いました。

またある日は登校してみると急な事情で保健室の先生がお休みで、別室でよく知らない先生(しかも時間ごとに先生が変わる)と2人、マンツーマンで給食の時間まで過ごしたこともありました。このときも苦痛で苦痛で仕方がなかったのをよく覚えています。

この他にも保健室の先生が席をはずしている隙にうまくいっていないクラスメイトが保健室に押しかけて大きなトラブルに発展したこともあれば、違う学年の生徒がいじめられて卒倒し慌てて保健室に運ばれてきて、別に居たくもないのに修羅場の中に巻き込まれたことも何度もありました。

結局、毎週の保健室登校は半年くらいで止め、その後は不定期に保健室登校する形になりました。

いま、「保健室登校」をしている子どもたち、すべきか悩んでいる子どもたちへ

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よっぽど保健室の居心地が良かったり、先生方の信頼・理解を得られていない限り、僕は保健室登校と言う形はオススメしません。

保健室の先生は、その学校に通う全員の健康や手当てを預かる立場にいます。例えば病院での手当てが必要な生徒が現れた場合、基本的に保健室の先生が同行して対応するので、その間は保健室が居場所ではなくなるかもしれません。他にも傷病の手当てなど、いつどんな生徒が来室してもおかしくないのが保健室と言う場所です。

先生方の理解が得られていないと、手当てが必要な生徒が来室した場合「ちょっと出て行ってくれないか」と言われる可能性も十分にあります。重病の生徒がいて症状を移しかねない、などという事情があるケースも考えられますが、とにかく今はあなたの対応なんてしてられないから、と追い出されるかもしれません。

もしも教室の雰囲気、学校の雰囲気が苦手、でも保健室なら何とかなるかもしれない、と思って保健室登校を考えているのなら、恐らく適応指導教室やフリースクールなどの別の居場所を探したほうが良いと思います。保健室は、学校にいる時間帯全てであなたを守ってくれるとは限りません。

保健室の先生に悩みを相談しにちょくちょく保健室に顔を出す、と言う使い方ならば問題ないと思いますが、保健室登校と言う形に移行するには自分の判断だけでは難しいものがあります。もしも教室が居辛いのなら、信頼できる先生に相談して保健室が良いのか、また違う場所がいいのかとことん話し合うことをオススメします。

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山本 駿

山本 駿

子どものころより過度に敏感な特性を持ち、中学3年間を不登校で過ごす。大学卒業後、不登校ボランティアを経て2014年よりD.Liveに参画し、現在は通信制高校教員を両立しながらTRY部や不登校講演事業を中心に担当。HSP(Highly Sensitive Person)特有の極度な繊細さを活かし、今を生きる子どもたちの先生でも友達でもない「ナナメの関係」になることを目指しています。