「同じ道を歩む人たち」の道標になりたい―2/28不登校イベントに登壇します

「ヤマモトさんに、ぜひお願いしたいです!」

年明け、以前D.Liveのイベントに参加して頂いた方から、不登校を考えるイベントを開催するにあたってD.Liveの方にぜひ登壇してほしいんです、というオファーをいただいた。

登壇や講演、といえばこれまでD.Liveでは代表や副代表が主に担当していた仕事だったのだが、不登校がテーマならばひょっとしたら自分でも行けるんじゃないか?と思い、一応空いてることをそれとなく連絡したところ、先方からの返事は冒頭のものだった。

十中八九、同じように不登校経験がある代表が登壇して、僕は参加できても講演する代表の写真を撮る係だろうなー、と予測していただけに、その瞬間は思わず変な声が漏れてしまった。

「同じ道を歩む人たち」の道標になりたい

自分が不登校の当事者だったころは、「未来」を考えるとどうしてもお先真っ暗だった。これから先、きちんと高校を卒業できるかもわからない、大学に行けるかもわからない、まして仕事を始めても、ある程度の責任を求められる中できちんと働けるかもわからない・・・。

それでも、紆余曲折こそあれど高校を卒業し、大学で地元を離れ、毎日スーツを着て会社を飛び回らなくてもいい働き方があることを知ると、社会を見る目が少し変わった。そうか、無理して就職しなくてもいいんだ、と思い、例えお金にならなくても自分にできること、やれること、やりたいことをコツコツやっていこう、と決心した。

その中で自分の強みは?と考えたところで、辛抱強いとか、性格より最初に出てきたのがやはり自分の不登校の経験を何かに生かしたい、ということだった。

いま、不登校の生徒数は毎年少しずつ増えている。ということは、学校を卒業して社会に出ることで不登校の枠から外れたり、学級に復帰した人数より少し多い人数が、新たに不登校の生徒数としてカウントされていることになる。「新たに不登校」とみなされる生徒数は2014年度で6万5000人いることは先日も書いた。

もちろん、不登校にはいろんな事情がある。でもそんな中で、きっと自分の中学時代と同じように悩み、苦しんでいる子どもたち(や保護者の方)がいるはず。そんな人たちに、何かヒントや気付きを与えることはできないだろうか。そんな思いで、これまでこのブログ上でいくつか自分の不登校体験談をコラムとして書いてきた。

それは、過去の自分としっかり向き合うこと、これまで一度もこのような体験談を記録してこなかったのでそれを風化させないため、などと細やかな理由はいくつかあったけど、すべては同じ思いをしている皆さんに届けたい、「同じ道を歩む人たち」の道標になりたい、と言う一心で綴ってきた。

有難いことにその度にいくつかの反響をいただき、いつかまとめてどこかでお話できたらなおのこと伝わるのではないか、と思っていた矢先、冒頭のご依頼をいただいた。まだまだ道標にはなれていないと思っていただけに、こんなにも早く人前で不登校のお話ができる機会を頂けるとは、完全に予想外だった。

不登校の世界に足を踏み入れたあの日から、僕は家族をはじめ散々いろんな人に迷惑をかけて生きて来た。この「借り」は死んでも返せないと思っているくらいに。だからこそ、こういった場で自分の経験を伝え、それが不登校の当事者の方の「希望の光」になれることが、少しの恩返しになれるんじゃないか、と思っている。

イベントの詳細は下記のとおりです

当日は僕の不登校体験談の他、TRY部での実践報告も少しさせて頂く予定です。また、第2部ではパネルディスカッションにも登壇させて頂きます。

限られた時間でTRY部の生徒のお話もするので、僕の体験談をまるまるお話することは難しいかもしれませんが、いま「不登校」というものに大きく悩むすべての皆さんに何か伝わるものがあれば幸いです。

イベントに関する詳細やお申込などは、下記のリンク・チラシをご覧ください。

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非行・ひきこもり・不登校当事者・経験者参加型イベント
「居場所が無い。生きる意味を見つけたい。さぁどうする。私はこうした。」
2月28日(日) 15:00~ cafe slow OSAKA(最寄:阪急十三駅)
詳細・お問い合わせは こちら のリンクをご参照ください。

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この記事を書いた人

子どものころより人一倍敏感な特性を持ち、中学3年間を不登校で過ごす。大学卒業後、不登校ボランティアを経て2014年よりD.Liveに参画し、現在は通信制高校教員を両立しながらTRY部や不登校講演事業を中心に担当。HSP(Highly Sensitive Person)特有の繊細さを活かし、今を生きる子どもたちの先生でも友達でもない「ナナメの関係」になることを目指しています。

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