絵本好きの気まま日記『ラチとらいおん』

こんばんは、スタッフの沢田です。
小さい頃から絵本が好きでたくさん読んでいましたが、
大人になってもいい作品に出会っていくことは大事だなぁと
先日のフォーラムを経て感じました。
そこでまた少しずつ読み始めましたので、
私なりの感じたことをアウトプットしていこうと思います。
お話の流れを知りたくない人は、ご自身で読まれてから以下をお読みください。
古い本ですがお近くの図書館にも必ず置いてあると思いますよ。
『ラチとらいおん』あらすじ
ラチはとってもよわむしな男の子。
犬を見ると逃げ出したり、暗い部屋にも怖くて入れません。
ある日ラチは、小さならいおんと出会います。
「きみもつよくなりたいなら、ぼくがつよくしてあげよう」とらいおんは言いました。
「つよくなるには たいそうを するんだよ」と言い、
二人は毎朝一緒に体操をしました。
ラチや怖い犬に出会っても
「こわくなんかないぞ。ぼくには らいおんがついているんだから」と言って
犬のそばを通ることができました。
暗い部屋にクレヨンを取りに行くのも、
らいおんが一緒なら入っていくことができました。
らいおんはラチのポケットのなかで、いつもラチと一緒にいてくれました。
ある日いじめっ子ののっぽに買いたてのボールをとられて困っている友達に会いました。
ラチは「ぼくが取り返してきてあげる」といって
のっぽを追いかけます。
「こわくなんかないぞ。ぼくにはらいおんがついているんだから」
ボールを取り返したラチは ポケットの中を見るとらいおんはいませんでした。
「きみはらいおんとおなじくらいつよくなったね。もうぼくがいなくてもだいじょうぶだよ」
と手紙を残して、らいおんはいなくなってしまいました。
離れるとき
ラチとらいおんの関係は、子どもと親のそれに似ていると思いました。
初めはラチと一緒になんでもやっていたけど、もう大丈夫かなと思ったときにそっと離れるらいおん。
こうやって子どもからそっと離れる、そのタイミングの見極めが大切なのかな…と思いました。
ほんとはずっとついててあげたいんですけど、
子どもは親が離れたときに
成長するのかな、と考えさせられました。
本当のつよさってなんだろう
もう一つ考えたくなったのはこのテーマ。
ラチはずっと怖がりのよわむしだったけれど、
らいおんと出会ってから、少しずつできることが増えていきました。
いすを片手で持ちあげられるようになったり、
らいおんとすもうをして勝ったりもできるようになります。
そのうちにいじめっ子にも向かっていきました。
ほんとうは怖かったのかもしれません。
でも、「こわくなんかないぞ。ぼくにはらいおんがついているんだから」といって
ひとりで向かっていきました。
お話の最後にはラチがたくましくて、つよくなったと思います。
それは自分を信じられるようになったからかな、とわたしは感じました。
何かをこころの拠り所にしていても、「自分ならできる」と思えたら
それはこころのつよさなのかなと思います。
みなさんは、本当のつよさってなんだと思いますか。
マレーク・ベロニカ著 『ラチとらいおん』 (1965年福音館書店)