コラム– category –
-
「環境が変われば不登校はリセットできる」と言う幻想
「学校に行かないのは、中学3年間だけにしよう」 僕にもそう思っていた時期があった。 当時通っていたフリースクールに、中学3年生は自分含めて3人。ひとりは「料理人になりたい」と調理科がある高校を志し、もうひとりは通信制高校を目指すことで話がまと... -
良かれと思ったその行動が、不登校の子どもを傷つける
大人って、すぐ事を大きくしようとするやん。それが嫌やねん。 これは、先日とあるワークショップに参加したとき、同席した中学生が発言したもの。「やから大人って信用できひん!!」と、とどめの一撃も飛び出し、僕は思わず言葉を失っていました。 僕自... -
不登校になる原因は、ゴジラにある。〈僕が学校で荒れていたときのはなし〉
「先生、野球部を辞めようと思っています」 中学3年生のとき。 ずっと野球漬けで、プロ野球選手になりたいと思っていた僕は、先生の前に立っていた。 「えっ? どうした?」 先生は、困惑の顔を浮かべ、僕のほうを見た。 「とにかく、もうちょっと考えた... -
おふくろの味が詰まった子どもの居場所〈TudoToko卒業式〉
「はじめてここへ来たとき、柄にもなく緊張していたことが今でも覚えています」 今日は、僕たちがおこなっているTudoToko(つどとこ)の卒業式。 卒業生の一人として、挨拶をしてくれた中学3年生の彼は誰よりもこの場所を愛し、楽しんで参加してくれました... -
不登校の子どもは、「ことば」を探している
学校に行かない息子(娘)が何を考えているのか、さっぱりわからない。 我が子の不登校の窮状を訴える親御さんの姿は、いつ対応しても難しく辛いものがあります。自分が当たり前のように通っていた学校という場所に、自分の子どもが行きたがらないというの... -
生徒を砂場で遊ばせていると、勝手に成長していくんだとわかった。
思わず、笑ってしまった。 「え? ちょっと、まぢかよ……」 真剣勝負だったはず。なのに、あっさりと負けた。 僕は、小学5年生(女子)にいとも簡単に負けてしまった。 この日は、教室(TRY部)で授業をおこなっていた。 彼女は、創造性が豊かで、ゼロから... -
そして、僕は大学へ行けなくなった。〈子育ての講演を全国でおこなう理由〉
「大学をやめようと思うんだ」 大学へ入学して初めてむかえた夏休み。 僕は、両親にそう告げた。 大学に入ったらすべてが変わると思っていた。 だけど…… “ここには何もない”と、数ヶ月通い、思ってしまった。 高校生のとき、僕は学校へ行かなくなった。 プ... -
いま、卒業式に出たくないあなたへ。―不登校だった僕が中学校の卒業式に出た話
「卒業生、起立!礼!」 その号令に、深々と頭を下げる卒業生もいれば、ちょっと首を下ろすだけの卒業生もいる。頭を上げるタイミングもまちまちなので、なにひとつ統制の取れていない一礼。 これは先日、縁あって出席したとある学校の卒業式での光景であ... -
バイトをしてでも、この活動に取り組む理由〈大学生インターン募集〉
「おいっ! 静かにしろっ!」 あぁ、だめだ…… イライラが募り、つい子どもたちにあたってしまった。 NPO法人を立ち上げたまでは、良かった。 法人化すれば、あとは全てうまくいくと思っていた自分が甘かった。 友人も知り合いもいない滋賀県という土地は... -
子どもと関わるのに疲れたとき、ラクになる考え方
1人のおとこがいました。 彼は、とても熱心に子どもへ教育する人でした。 楽しそうに、気持ちを込めて、子どもと関わっていました。 優しく、子どもからも好かれていました。周りには、きっと理想の父親のように見えたことでしょう。 けれど、いつの頃から...