不登校の子どもにやりたいことや好きなことを見つけて欲しいならフリースクールへ連れていくことをオススメする理由

 

「人は相手が欲するものを欲する。」

 

これは、ぼくが内田樹という哲学者の本を貪るように読んで得た知見の一つです。
(知見の補足として記事の一番最後に内田樹のブログを引用しています)

こんにちは。D.Liveスタッフの得津です。

 

D.Liveでは、これまでに「子どもがやりたいことを見つける方法」として飽きるまでゲームをするとか、映画やマンガにとにかく耽るとか、本屋に行って直感で本を買ってみるとかいろいろ言ってきました。

なかでも、不登校のお子さんを持つ保護者さんは家でやることがなくダラダラしていることが心配だったり不満に思っていたりするので、不登校のお子さんがいる保護者さんには機会がある度にこんなことをお伝えしていました。

 

 

しかし今回はこんな話ではありません。これまでに言ってきたこと以上に、やりたいことや好きなことを見つける強力な方法を見つけたのでご紹介いたします。

 

 

私たちD.Liveが運営するフリースクール昼TRY部では、これまでにいくつかブームがありました。

まずはカタンブーム。

カタンというのは一番先に陣地を拡げて規定のポイントを取ることを競うボードゲームです。

(カタンの写真です)

 

 

 

次に立体四目ならべ、アルゴなどの頭を使う遊びブーム。

カタンは1ゲームに1時間ほどかかるので、終わる頃にはもうお昼ご飯になっていることもしばしば。

そんなにたくさんは遊べないし、一度負けても再戦しようという気にならない。

そこで流行ったのが立体四目ならべやアルゴなどの、早く終わって頭を使うゲームです。

(立体四目ならべの写真です)

 

 

他にも、人狼ブーム、勉強ブーム(第一次、第二次)、などなどいろいろなブームが起こっては消えていきました。そして今はバンドリブームが起こっています。正式な名前は「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」という、スマホ用リズムゲームです。

 

バンドリは音楽に合わせてスマホをタップして遊びます。

世代によってはピンとこないかも知れませんが、古いところだとビートマニアとかダンスダンスレボリューションがそのルーツでしょうか。あとは太鼓の達人が近いですね。これらはゲームセンターにあるゲームですが、それがスマホでもできると思っておけば大丈夫です。

(バンドリの写真です。参考までに)

 

なぜこのバンドリが流行るようになったかというと、今年の頭に生徒たちから誘われたからでした。

「今から初めたらスター(ゲーム内で使うアイテムのこと)をたくさんもらえますよ!」

「一緒に遊べますよ!」

「楽しいで!」

 

などなど、家電売り場の店員さん以上に上手に勧めてくるんですよ。

思わず自分のスマホにインストールしちゃいました。優しいことにゲームのめんどくさい初期設定も生徒たちがやってくれました。

 

いざ始めてみると面白いんですよ、これが。

誘ってくれた生徒たちと夢中になって一緒に遊び、バンドリをしていない生徒にもぼくがバンドリの話をするようになり、気づけばバンドリを始めて2ヶ月が経ちました。

 

教室では、これまでやってなかったはずの生徒が一人、また一人と、バンドリをインストールしてプレイするようになりました。もともと4、5人の生徒がプレイしていたゲームでしたがあれよあれよと人数が増えて今では9人くらいがこのゲームをやっています。この感染力はインフルエンザ以上です。

 

 

バンドリに限らず、どうして生徒たちみんなが夢中になるようなブームが起こるのか。この理由が、子どもがやりたいことや好きなことを見つける方法につながります。

 

全てのブームのきっかけには、それに夢中になっている最初の一人がいました。

カタンだったらスタッフでした。人狼ゲームは生徒でしたし、勉強はスタッフと生徒どっちもだったかな。とにかく、何かをコッソリ楽しんでいる人がまずいます。スタッフの中には意図的に新しい遊びをコッソリ楽しんでいる者もいます。

 

楽しそうにしていると他の生徒がそれに気づいて様子をのぞき込んだり、声をかけたりします。もうこの時点で感染が始まっています。2人、3人とその遊びに夢中になり、気づけばブームになるくらい多くの人数で遊んでいます。

 

人は相手が欲しいものを欲します。

街中で美味しそうにたこ焼きをほおばっている人を見かけたらたこ焼きが食べたくなるし、人気だと言われると何時間並んででもタピオカジュースが飲みたくなるし、近所のママ友たちがみんな私立受験をすると聞けば興味がなかったはずなのにスマホで受験について調べたりしてしまいます。

 

誰にだって心当たりがあると思います。それくらい相手が欲しいものが自分の欲しいものになるのは当たり前のことなんです。

 

フリースクールの教室でも同じです。

楽しそうにしていたり、夢中になっていたり、受験だからと勉強したりしている場面を見ると自分も影響されてしまうんです。

 

だから、子どもにやりたいことや好きなことを見つけて欲しいとお思いでしたら、とにかく同年代とコミュニケーションを取れるところに連れていけばいいんです。コミュニケーションを取ることにハードルの高さを感じるのでしたら、同年代の欲望が可視化されるような場所に行ってみるのも良いです。多分ゲームセンターが分かりやすいと思います。

 

フリースクール昼TRY部ではやりたいことも好きなことも無い子どもも大歓迎です。やりたいことも好きなことも無いということは言い換えれば他人の欲望に感染する準備ができているということです。心配しなくても、同年代とのコミュニケーションの中ですぐにやりたいことや好きなことが少しずつ見つかってきます。

 

無理やり連れて行ったら嫌がるかも・・・と、ご心配でしたらまずは保護者さんとだけお話いたします。時間にもよりますがフリースクールの教室もご見学いただけますので、お気軽にお問い合わせください。

 

フリースクール昼TRY部のHPはこちら

 

人は相手の欲するものを欲することについての補足。
ブログ:内田樹の研究室より

子どもは「気分がいいこと」には敏感に反応する。
それが子どもたちのそれまでの「気分がいいこと」のリストに登録されていない種類の快感であっても、子どもたちは「気分がいいこと」にはすぐに反応する。
教師が知的な向上心を持っていて、それを持っているせいで今すでに「たいへん気分がいい」のであれば、生徒たちにはそれが感染する。教師たちが専門的な知識や技能を備えていて、そのせいで今すでに「たいへん気分がいい」のであれば、生徒たちは自分もそのような知識や技能を欲望するようになる。
教育の本義は「子どもの欲望」を起動させることである。
今の子どもたちが劇的に学びの意欲を失っているのは、教育する側の大人たちが「欲望」の語義を読み違えているからである。
現代の大人たちのほとんどは「子どもの欲望」もまた収入や地位や威信や情報や文化資本という外形的なものでしか起動しないと思っている。
だから、「勉強すればいい学校に入れる」とか「練習すれば県大会に出られる」というような近視眼的な目標設定にすがりつく。
だが、本来の教育の目的は勉強すること自体が快楽であること、知識や技能を身に付けること自体が快楽であること、心身の潜在能力が開花すること自体が快楽であることを子どもたちに実感させることである。

 

 

 

フリースクール昼TRY部のHPはこちら

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    この記事を書いた人

    D.Live副理事/元小学校教員
    自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。
    自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。

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