今のこの時期、生徒たちが学力以上に欲しがるある能力って?【TRY部 生徒募集】

この時期、子どもたちが学力以上に不安視しているものがあります。

「なーなー聞いて!聞いて!新しいクラスな、○○ちゃんと一緒になってん!めっちゃ最高やで!」

今週、教室に来た生徒が、何組もあるクラスの中で大親友といっしょになれたことを心から嬉しそうに報告してくれました。この生徒は今春から中学生。貴重な最初の1年間を、本人が「最高やで!」と絶賛するほどのクラスで過ごせることは、間違いなくプラスになることでしょう。

一方で、こんなことを漏らす生徒もいます。

「クラス、めっちゃどんよりしてる・・・。なんか、雰囲気がメッチャ悪い」

ため息をつく生徒に、この日は急遽「どうすれば、クラスの雰囲気が明るくなるのか」ほかの生徒も大人も交えて打開策を練る授業を実施しました。学校生活の大半を過ごすクラスの雰囲気が悪ければ、当然学校という場所が楽しくなくて当然です。すぐにできるものから突拍子もないものまで、様々な案が出ました。

学校という場は学力をつけることで次の段階へステップアップする場所です。しかし今の時代は、学力とともに「コミュニケーション能力」も必要な時代になりました。そして、いま、子どもたちがともすれば学力以上に欲するもの、それが「コミュニケーション能力」なのです。

先日、「TRY部で変わったこと」を生徒に聞いてみました。

すると彼らは口をそろえてこういうのです。

コミュ力(コミュニケーション能力)が上がった!」、と。

ある生徒は、学校の授業で人前で発表するのが以前はすごく苦手だったけど、今ではなんとも思わなくなったとやや興奮気味に話してくれました。単に人と話すことだけがコミュニケーション能力ではありません。人前で臆することなく話せる力も、重要なコミュニケーション能力のひとつです。

社会に出れば、「人前で発表する」ことがたくさん求められます。いや、進路によっては、大学のゼミ発表などもっと早い段階で「コミュニケーション能力」が求められるでしょう。いかなる仕事においても、人前で発表ができれば、ぐんと仕事の幅が広がるのは確かです。

しかし、緊張するとか、なんか苦手だと、それを避けてしまう生徒がいるのも事実です。

少し前、とある学校の校長先生と食事する機会がありました。折しも卒業式のシーズン。

「学校長として毎年卒業式で式辞を述べられますけど、緊張しないんですか?」

と聞いてみると、その先生は、「いやぁ、緊張しないわけないじゃないか」と当たり前のようにおっしゃいました。こういう改まった場でも、たとえ事前に話す内容を紙に書き出したとしても、大役を終えるとものすごくほっとした気持ちになるのだそうです。

つまり、「人前で発表する」ことは誰だって緊張することなのです。でも、その「緊張」との付き合い方が分からない。「コミュ力が上がった!」というのは、極論を言えば「人と話す緊張やプレッシャーとのうまい付き合い方」を覚えたのだろう、と僕は思っています。

人前での発表にとどまらず、「コミュニケーション能力」に欠けていれば、学校で友達を作ることも出来ません。

ひとりでコツコツ勉強できる子にとっては問題ないのかもしれませんが、クラスの雰囲気を良くしたり居場所を見つけるには「コミュニケーション能力」がなければかなり苦労します。また学校という場は協調性が求められるところです。そういう場面でも「コミュニケーション能力」がカギを握ります。

そんな「コミュニケーション能力」を子どもたちが一番重要視するのが、新しい環境に飛び込む今、この時期です。

「コミュ力が上がった!」と生徒が口をそろえる「TRY部」では、毎週ありとあらゆるコミュニケーション能力を育む授業をします。たとえば、一週間に起こった出来事をペアで発表するワーク。3分間で話すのですが、これが意外に難しいのです。

「あとは・・・えーと・・・何やったんだっけ・・・」

発表の途中でこう固まってしまう様子を何度も見ました。これは生徒に限らず、ときどき授業に参加する大人のスタッフでさえ、話の途中でフリーズしてしまうのです。単に記憶力のせいもありますが、コミュニケーション能力って意外と根付いていないんだな、といつも実感します。

しかし生徒たちは毎週これを繰り返すことによって、着実に「話せる」ようになっています。また、一週間に起こった出来事を洗いざらい書くので、そのときの気持ちや感じたことを思い返したり、内省するという意味でも着実に生徒たちは進歩しています。

もしかしたら今すでに、新年度のクラスや学校が楽しくない、または自分にコミュニケーション能力があれば・・・と思っている子どもたちがいるかもしれません。そんな子どもたちにこそ、TRY部にぜひ来てほしいと思います。

TRY部 体験したいかた募集

対象:中学1年生 〜 大人だけの参加もOKです。
(大学生も参加できます!)

参加費:無料

場所: 草津市立まちづくりセンター(JR草津駅すぐ)

持ち物:筆記用具

受付日:毎週月曜日に体験を受付しております。

時間:19時15分までに草津市立まちづくりセンターの教室にお越しください。

申込み方法:info@dlive.jp まで、「TRY部体験参加」と記入し、お名前と学年(年齢)、簡単な動機、参加希望日を書いてお送りください。

※ お問い合せもinfo@dlive.jpまで

TRY部の詳細についてはこちらから

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この記事を書いた人

子どものころより人一倍敏感な特性を持ち、中学3年間を不登校で過ごす。大学卒業後、不登校ボランティアを経て2014年よりD.Liveに参画し、現在は通信制高校教員を両立しながらTRY部や不登校講演事業を中心に担当。HSP(Highly Sensitive Person)特有の繊細さを活かし、今を生きる子どもたちの先生でも友達でもない「ナナメの関係」になることを目指しています。

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