フリースクールの生徒たちが放課後に回転寿司を食べに行った(らしい)話
今年の一月末か2月の頭くらいのことでした。
一人の生徒が、今年度で卒業する生徒に声をかけていたんです。
「もう3月で卒業ですよね?回転寿司行きません??」
「あぁ、いいよ。いこか」
私は遠くからすました顔でやりとりを見ていましたが、内心おどろいていました。
(えっ!今までそんなお誘いしたことないやん。え!?しかも回転寿司、なんといいチョイス。値段感も高校生にはちょうどいい。)
このときは脳みそが忙しかったですね。長い付き合いだから寂しさがあるんだな、知らない間に自分から誘うことができてすごいな、もし私も誘われたどうしよう。いろんなことを考えていました。
そして昨日。もちろん私は誘われていません。
回転寿司にいく当日の日。
いつも通りフリースクールで遊んでいても、なんとなく漂う寂しい雰囲気。「えー!ちょ、えぇー!卒業なんですよね。今日で!」なんて言ってる生徒もいました。
別れを惜しむ様子がこちらにも伝わってきました。大丈夫かなと心配もしましたが、回転寿司に行くときは楽しそうにみんなでワイワイ部屋を出ていきました。
知らない間にみんな立派に育ったなぁと、生徒たちを見送りながら感心しました。
フリースクールは学校みたいに年度が変わったら一斉に始まって一斉に終わるわけじゃありません。通い始めるタイミングは一人ひとりバラバラだし、卒業するタイミングも年度末に限りません。会うペースだって週1回くらいのものです。
ですから、学校と同じような集団としてのまとまりやお互いが親密さが育まれるには、とても時間がかかります。例えばラインの交換。学校だったら新しいクラスの子とラインの交換をするなんて1ヶ月もあれば終わってると思います。でも、フリースクールだとそんなことありません。なんだったら、ラインを交換しないままそれぞれが卒業する方が多いです。
それくらい学校と比べて仕組みが違うからこそ、昼TRY部にいるうちはできるだけ青春っぽいことをしてもらいたいと日頃から願っていました。願いながらも昼TRY部でできる青春っぽいことはなんだろうと悩んでもいました。
今回の回転寿司は、まさしく自分が思っていた青春っぽいことの表れであり、スタッフが全く関与していない自発的なアクションだったことがとっても嬉しかったです。
タイトルを、「行った(らしい)」としたのも、実際のところ昨日はどうなったか知らないし、スタッフが知らなくてもいい。生徒たちだけの宝物だからこその「(らしい)」です。
今回の回転寿司を誘ったことじゃなくても、何かしら生徒に合った形でお互いが関わり、親睦を深められるようなフリースクールをこれからも作っていきます。春からの新入生を募集していますので、ご興味おありの方はぜひお気軽にお問合せください。
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