フリースクールでの勉強って、どんなふうに進めるの?
こんにちは、スタッフの得津です。
今日は私たちが運営するフリースクール昼TRY部での学習の進め方についてご紹介します。
小中学生の場合
小中学生の場合ですと、自分が不登校になったときの学年まで戻って勉強を教えます。昼TRY部では、お家から教材を持ってくる生徒もいて、それを取り組むのですが、何から手をつければいいかわからずフリーズする場合も珍しくありません。特に数学は過去に習ったことを積み上げて解く教科です。
不登校中に習うはずだった単元を飛ばして今の学年の内容を取り組もうとしても、解き方がわかりません。だからスタッフと相談して、どの単元から始めるか一緒に決めます。おうちに適切な教材がなくても昼TRY部には教材がありますので、それを使って学習します。
例えば、次の写真は中学生に分数の仕組みを教えたときの写真です。言葉だけじゃなく、できるものは道具を使いながら生徒に各単元の公式や用語の解説、解き方の解説などをしていきます。
高校生の場合
フリースクール昼TRY部に通う高校生は、通信制高校にも週1日や週3日などペースで通っています。通信制高校は毎月、レポート(各教科の単元がまとめられたプリントのようなもの)を提出しないといけません。高校生に対しては、このレポート指導を取り組んでいます。本当は小中学生のように習っていない単元を戻って指導したいのですが、締め切りがあるのでそれはできません。
代わりにレポートに該当する教科書のページを開き、例題を一緒に読み、解説して、レポートの問題を解きます。教科書に赤線をひいたり、公式の暗記をしたりすることもあります。全ての教科を昼TRY部でみれるわけではないので、お家でも自分でレポートを進められるように、レポートを進めるコツを教えることもあります。
高校生にもなると、お互いに勉強を教え合ったり教科書を貸しあったり、自分達で助け合いながらレポートを進める場面もまま見られます。「それ、答え3やで」など、答えをそのまま教えることもあり、複雑な気持ちにもなりますが、こういうどの高校生もやってそうなことをフリースクールで経験することも悪くないと思うので、黙って見ています。答えを教えることがあんまりにも多いと注意しますが(笑)。
レポートを提出できても、高校ではテストがありますので安心できません。テスト前には苦手な教科の復習をします。数学が嫌いな生徒が多いので、数学に取り組むことが多いです。教科書を持ってきてもらって、公式を覚えているかどうか確認し、覚えてなければ暗記、その後に例題で練習。基本的にはこの繰り返しです。入試レベルのような難しい問題が通信制高校のテストで出されるとは考えにくいので、とにかく基礎の反復です。
勉強しながら拾える話がある
フリースクール昼TRY部での勉強の進め方についてご紹介させてもらいました。フリースクールによっては、学校と同じく一斉指導をされているところもありますが、うちでは基本的に個別指導です。私たちスタッフが生徒一人ひとりのオーダーメイドの補助輪になって、自分でも勉強が進められるお手伝いをしています。
個別指導だと、個別のサポート以外にもいいところがあります。それは生徒のちょっとした悩みや近況を拾いやすいところです。カウンセリングや個別面談など、改まった場だと緊張して言い出しにくいようなことも、勉強しながらだとポロッと出てきます。
昨日も勉強しながら、進路を決めたくないとこぼした生徒がいました。その言葉を拾った高校生たちが「相談乗ってあげるよ!」と休憩時間にテーブルを囲んで話していました。なんだか居酒屋のテーブルみたいでとても微笑ましかったです。