子どものサードプレイスを実地で体験することができました。|D.Liveボランティアインタビュー#9

草津市からの委託で行っている子どもの居場所「TudoToko」(以下:つどとこ)でボランティアをしてくれた、はなちゃん。ボランティアを卒業して社会人になる前に、つどとこでのボランティア体験や子どもとの関わりで難しかったことなどを聞きました。
ー普段、つどとこを手伝ってもらうことはあっても、こんなふうにインタビューをすることは初めてだから少し緊張しますね。今日はよろしくお願いします。さて早速ですが、つどとこのボランティアをしようと思ったきっかけについて教えてください。
はなちゃん:三回生の後期から参加するようになったので、つどとこに関わって一年半くらいですかね。つどとこは、家でも学校でもない、いわゆるサードプレイスだと思って興味を持ちました。サードプレイスという言葉の意味は、大学で初めて知りました。ある日、「自分のサードプレイスについて考える」という授業課題が出たんですけど、「自分にはそんな場所は無いなぁ」と思ったんです。この気持ちがきっかけで、サードプレイスに興味を持つようになりました。
はなちゃん:二回生になって、福祉に関する授業も受けました。この授業を担当されている先生が、子どもの居場所づくりもされている先生でした。授業の中で、一回生の時に学んだような子どものサードプレイス的な実例も紹介してもらいました。興味がすごくあって参加してみたかったのですが、教えてもらったのは京都の事例だったので遠くて参加できませんでした。ボランティアをしてみたいという気持ちはずっとあったんですが、なかなかチャレンジできない時間が続く中で、三回生の後期は午後から時間が取れることがわかりました。「ここだ!」と思って参加しましたね。
ーはなちゃんは三回生の後期から参加してくれました。ボランティアをしようか考えている人にとって、時間の使い方も気になるポイントだと思うんですが、はなちゃんはバイトやサークルを掛け持ちしていましたか?
はなちゃん:サークルは2回生までやっていました。バイトも週1、2くらいでしたね。私は理系の学部で実験が忙しかったんですが、先ほど言ったように三回生の後期はお昼で学校が終わるので、ここの時間を使おうと思いました。四回生になって、教員採用試験を控えていましたが、コロナで学校もお休みだったので、そこまで忙しさは感じませんでした。四回生の後期になると卒業研究があったので、つどとこに参加できる日は少なくなっていきましたね。
ーD.Liveには教員志望のボランティアも多く、休校期間中にzoomをつないで一緒に面接練習をしたのもいい思い出ですね。一年半ほど、つどとこに参加した中での印象的なエピソードについて教えてください。
はなちゃん:生徒たちとのコミュニケーションに苦労したことですかね(笑)。最初は話しかけても一問一答みたいな感じで会話が続かなかったんですけど、通い続けるうちにいろんな話をしてくれるようになりました。中には、他のボランティアさんには自分から話しかけているのに、私には全然話しかけてくれない生徒がいました。「私、この子に嫌われているのかな?」と思ってたんですけど、最近になって生徒から話しかけてくれるようになりました。嬉しかったですね!
ーそれは大変な苦労があったんですね!生徒たちから話しかけてもらえるような工夫を何かされたんですか?
はなちゃん:「これは、とりあえず話しかけ続けるしかないな!」って、参加して2ヶ月目くらいから思いました。こちらから話しかけたら答えてくれるので心が折れることはなかったですね。
ーめげずに頑張っていたんですね。では次に、つどとこのボランティアに参加してよかったなと思ったことを教えてください。
はなちゃん:やっぱり、普通に大学生活をしていたら出会えないような子ども達とコミュニケーションができたのは大きいですね。バイトについて考える活動をつどとこでおこなったときに、「自分で稼いで学費とか払いたい」と言った生徒がいて、すごいなと感心しました。私が中三の頃、そんなことを考えたこともなかったので。
はなちゃん:あと、私が中学生のときにつどとこみたいな場所があったら、きっと通っていると思います。私、子どもの頃はご飯をバラバラで食べることが多かったんです。兄弟は多かったんですけど、バラバラの時間帯にご飯を食べていましたし、高校からは寮で暮らしていました。だから、みんなでご飯を食べるっていいなと、ずっと思っていました。
ーみんなで一緒にご飯を食べることが、ちょっとした擬似家族的な体験だったんですかね。これまで、貴重な話をありがとうございました。最後に、ボランティアに興味ある人へメッセージをお願いします。
はなちゃん:きっと、ボランティアをしてみたい人は、始めの一歩が踏み出せないと思うんです。私はサードプレイスについて知った一回生の頃から、つどとこのような所でボランティアしたいと思っていました。確かに授業が忙しいのもありましたが、自分から連絡をする勇気が持てないこともあって、3回生でようやく始めることができました。今にして思えば、迷ってた時間がもったいなかったですね。連絡してみたらなんとかなるので、ボランティアに興味があるなら怖がらないで始めたらいいと思います。
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