【講演レポート】私たちは誰もが『アンサングシンデレラ』|京都府乙訓親まなびフォーラム

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こんにちは、D.Liveの得津です。

先日の10月31日(土)、京都府乙訓教育局が主催の乙訓親まなびフォーラムの分科会にて、講演させていただきました。

テーマは「子どもに自信を~思春期の子どもと向き合う現場から☆」、元々は20名が定員だったそうですが、お申し込みが多く、急遽30名まで定員を拡大したそうです。ありがたい話です。

 

思春期の子どもの気持ちや、スタッフが大切にしている関わり方、自尊感情に関する解説など、大体「いつもの話」をさせていただきました。

 

ご参加いただいた方からは、次のような感想をいただけました。

「子どものこれからの成長に参考になるお話でした。」

「今時の子ども事情が分かりやすくて良かったです。楽しめました。」

「子どもも大切だけで、自分(母親)も大切と教えてもらい、気持ちが楽になれました。」

 

 

さて、いつもの話が中心でしたが、講演の最後はいつもは話さない『アンサングシンデレラ』の話をしました。

こちらの記事では、『アンサングシンデレラ』についてのお話をご紹介いたします。

 

 

 

皆さん。ここまで、自尊感情についてや、傾聴のコツ。おうちで勉強してもらうためにどのようにして学習不安を下げていくかなどを中心にお話ししてきました。全て、子どもに対してのお話しでしたが、これまで私がご紹介したことは、やりたくなかったらやらなくて構いません。私の前にお話しされていた基調講演の講師のお話しや、皆さんが読んできた本に書かれていたことの方が良いなと思ったなら、ぜひそれらを実践してほしいと思っています。無理は良くありません。

 

 

と言いますのも、自尊感情が何かを理解するためにはそれが一番手っ取り早いんです。自尊感情は、いろんな自分たち全てを自分を動かすフルメンバーとして扱うことだといいましたよね。

 

皆さんは大人ですからわかっていただけると思うのですが、私たちは場面や環境によっていろんな自分になります。今日の親まなびフォーラムでは、保護者としての自分が一番強く表に出ているでしょうけれど、職場にいけば社会人としての自分になりますし、昔からの友だちと再会したときは小学生の自分が顔を出すと思うんです。

 

そんな、いろんな自分を大切にするのが自尊感情です。こう考えたときに、今日私が話したことを聞いて自信をなくしたり落ち込んだりされるのは本意ではありません。

 

私たちは日々何かと忙しい毎日を送っています。仕事をして、育児をして、家事もして。それだけで正直すごく立派だと思うんです。本当は。けれど、特に家事なんて、日頃は全然ほめられたり認められたりしないじゃないですか。私も普段から家事をしますけれど、排水溝の掃除をしたって、洗濯をしたって、別にほめられたりしません。

 

家事って、そういうものだと言われればそうかもしれませんけど、たまにはやってられないときだってあるじゃないですか(笑)。

 

子育てだってそうです。これは友人から聞いた話ですけど、子どもが生まれてから定期的に市の人が様子を見に来られるんですって。こちらでも似たような行政の訪問サービスがあるみたいですね。その訪問サービスでは、体重が何グラムになったとか、様子はこんな感じだとか報告するそうなんですけど、訪問員のかたが「今の時期にその体重は太り過ぎですね。」とか、反対に「痩せすぎなんで。」とか言ってくるらしいです。

 

友人は、初めての育児ですから不安で孤独な中で、訪問員の方にダメなところばかり言われるとすごく凹んだと言っていました。こんな風に、子育てについて「良かれと思って」善意で殴ってくる人もいる中で、「子育てもう嫌!」ってなったりもします。最後に、子育てや家事が「もう嫌!」ってなったときに頭の隅に置いてほしい考えをご紹介しますね。

 

 

皆さんは、石原さとみ主演の『アンサングシンデレラ』というドラマをご存知ですか。

私はこのドラマを観ていなかったんですが、おそらくこのドラマは元々「アンサングヒーロー(うたわれることのない英雄)」という考えが下敷きになっていると直感しました。

 

「アンサングヒーロー」というのは、「その功績が歌に歌われて、称えられることのない英雄」という意味です。たいへんな功績をあげたのだけれど、人々はそのことを知らない。場合によっては、その人自身も自分がたいへんな功績をあげたことを知らない。

 

例えば、雪の降った日の朝に、誰に言われたわけじゃないけれど雪かきをしたり、洗濯物を干すときにちょっと丁寧にしたり。目立つことはないけれど、その人の仕事がなければ何か良くないことが起こったかもしれない。そんな可能性を回避した人のことを称える文化がアメリカにはあります。

 

『アンサングシンデレラ』は石原さとみが主演ですし、女性版の言い方ということで、ヒーローをシンデレラに変えることを脚本家か監督が考えたのでしょう。日本的にいうなら、縁の下の力持ちが一番近い考え方でしょうか。

 

 

私たちは、みんな『アンサングシンデレラ』です。

家事も子育ても、仕事や勉強みたいにほめられたり評価されたりすることなんか、ほとんどありません。皆さんの頑張りを誰も知らない。けれど、毎日の皆さんの頑張りがあるからこそ、毎日のお子さんの笑顔や家庭の時間が保たれています。何一つ無駄なものなんてありません。

 

どうか、決して讃られることがなかったとしても、皆さん一人ひとりの中にある自分たち全てが尊い存在であることを知っていただければと思っています。自分の中にある自分たちに目を向けることが、自尊感情を理解するということです。

 

予定されていた時間を過ぎてしまいました。まとまらない話を最後まで聞いていただき、ありがとうございました。

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。