これからは不登校の子の時代だ。
久しぶりにロールプレイングゲームをやったら、全然違うことに驚いた。
これまでは、コマンドを入力して、言われたとおりに進んでいく。
でも、最近はどうやら違うみたいだ。
オープンワールドと言われ、どこへでも行ける。
一応、行くところは決まっているけれど、別に守らなくてもいい。
すごい弱い状態でボスに挑むこともできる。
今の時代もまさにオープンワールド。
なんだってできるし、なにをしてもいい。
昔は、身分があった。
商人は商人になる。
武士は武士。
教育ですら分けられていた。
将来の選択肢など、ほとんどない。
家を継ぐのか、それとも武勲をあげて武士になるのか。
時代は過ぎ、大阪万博がおこなわれた1970年ごろ。
一億総中流と言われ、多くの人たちが同じような所得になった。
頑張って働く。
その一心で日本の経済を皆が回そうとしていた。
良い学校へ行き、良い大学へ進学する。
そして、良い企業に就職をして、結婚して幸せな生活を送る。
そんなテンプレートが出来上がっていった。
でも、今は違う。
大企業が潰れることも珍しくない。
中国や台湾などに買収されることもある。
今までの当たり前だったレールが当たり前ではなくなってきた。
「どうして、良い大学へ行ったらいいの?」
「それはね、幸せになれるからよ」
なんて会話はもう無理だ。
子どもですら知っている。
東大へ行こうが京大へ進学しようが、幸せになれるとは限らない。
大人は、まだこれまでの幻想を夢見ている。
「きっと良い大学へ行ったほうがいい」と思っている。
けれど、そんな時代はもうとっくに終わっている。
良い大学へ入ることが悪いとは言っていない。
ただ、これまで1本しかなかったレールは、いろんな方向に分岐し、正解が一つではなくなったのだ。
僕はこれから、不登校の子どもたちが生きやすい社会がやってくると思っている。
不登校の子たちは、みんなが歩むレールの上を走れなかった。
中にはレールに戻ることが出来る子もいるだろう。
しかし、「あそこは無理だ…」と感じる子もいる。
けれど、問題はない。
これからはオープンワールドの時代。
なにをしても生きていける。
中学生でYouTuberになることもできる。
専門学校へ行かずにイラストレーターになることも可能。
家だけで語学を学び、外国人と交流することもできる。
インターネット回線が速くなり、誰もがスマを持てるようになった現代では、これまでとまったく違った生き方が出来るようになっている。
大学へ行きたいなら行けば良い。
でも、勉強ができない、学校がしんどいなど、進学が難しいなら違う道へ進めば良い。
ボスと戦わず、ひたすらゴブリンと戦うだけの選択も可能だ。
これから、人生は100年になる。
出来ないことなんて、誰かにやってもらえばいい。
やりたいこと、出来ること、好きなことに注力して生きていく。
いやなことばかりをしていくのには、100年は長すぎる。