「 #8月31日の夜に 」変わらなければならないのは、生きづらさを抱える子どもではなく大人だと思う

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NHKが昨年に続き、「#8月31日の夜に」というキャンペーンを展開しています。

日本において、18歳以下の自殺者数を日別に見ると、ダントツで「9月1日」に跳ね上がっているデータは、もうこのブログで何度もご紹介しました。9月1日、つまり夏休みの明けた2学期のはじまりに唐突に増えるこの数字をなんとかしたい、という動きは、ここ数年徐々に大きくなっています。

そんな中で、夏休みが終わる間際に「ウワサの保護者会」などの番組で不登校を取り上げ、当事者向けに「#8月31日の夜に」というTwitterのハッシュタグを運用し、番組で取り上げたり相談機関につながるツイートを発信しているNHKの動きには、年々頭が下がる一方です。

9月ももうすぐ半ばという時期ではありますが、NHKでは「#8月31日の夜に」のハッシュタグを1年を通して運用していて、9月17日には「新学期の疲れ」をテーマに再び番組を放送するようです。

さて、実は僕も、個人のブログのほうでこの「#8月31日の夜に」へ意見を寄せました。

「#8月31日の夜に」のハッシュタグには、中川翔子さんのようにこのキャンペーンに深く関わる芸能人や関係者はもちろん、当事者として辛い気持ち、しんどい気持ちを嘘偽りなくぶつける子どもたち、そしてそれを暖かく受け入れようとしたり、励ましの声を送る大人もいます。

その中で、僕は敢えて子どもではなく、大人の側に声を送ることにしました。

もちろん、確固たる理由があってのことです。

まず、辛い気持ち、しんどい気持ちを抱える子どもの中には、そもそも「大人を信用していない」という子もいます。僕は案外このことに気付いていない大人が多いのではないか、と感じています。

現実として身近な大人、たとえば両親祖父母や学校の先生ですら信用することもできない、しんどい子どもたちを、この目でたくさん見てきました。中には家族や先生のことを「あいつ」と表現する子もいます。それほど身近な大人さえも腹が立つ対象であり、信じることができないわけです。

それなのに、どこの馬の骨かもわからない大人の「死なないで」という声を、はたして額面通り素直に受け取ってくれる子どもがどれくらいいるのだろう?と疑問に思ったのです。もちろんそういう声が救うこともあります。でも本音はまったく別のところにあるのかもしれない、とも感じました。

たしかに僕も「死にたい」と思ったことは何度もあります。でもそのときの経験をいま「死にたい」と思っている当事者に話したところで「あなたとわたしは違うんだ」とその人を逆に追い詰めるかもしれません。だから、安易に自分のことを話すのは違うな、と思ったのです。

ではどういう発信をすればいいのだろうか。

実はこれは「#8月31日の夜に」のハッシュタグにもちらほら見られていた視点なのですが、変えるべきは子どもたちじゃなくて大人のほうなんじゃないのか、と前々から思っていました。

子どもたちは何に絶望するのか。それは「未来」なんだ、という声がありました。なるほど、と思いました。いまの子どもたちの未来を作っていくのは他ならぬ我々大人であることは間違いありません。であれば、大人が持つ使命とは、「子どもが絶望しない未来を作ること」であると言えるでしょう。

たしかに、毎朝ラジオニュースを聴いていると重苦しい話題も目立ちます。10月からは消費税増税もあってますます負担が重くなる・・・という話もあります。そんな中で「子どもが絶望しない未来」を作る、描く、と言っても、いったい何ができるのだろうか?と思う大人もいるかもしれません。

しかし、僕にはひとつ、いますぐにできることがあると思います。

それが、個人のブログのタイトルにも記した『「楽しむ」姿を見せていく』ということです。

僕は、子どもの視点や察知する能力にとても驚かされることがよくあります。「いま、こういうこと思ってたでしょ」と自分の心の中をズバッと言い当てられることなど、珍しくありません。それほど、子どもは大人のことをよく見ていて、かつ繊細に、敏感に反応していることなんだろうと思います。

おそらく、こうした子どもたちの中には楽しくなさそうに仕事をする大人、日々イライラしっぱなしの大人の姿がよく映えているように思います。そして、自分もこうなるのか、いずれこんな思いをしなきゃいけないのか、と、誰にもさとられずこっそりため息をついているのかもしれません。

大人の側からすれば、子どもたちに非常に申し訳ない思いでいっぱいになります。

だからこそ、「#8月31日の夜に」変わらなければならないのは大人の側だと思うのです。

前述しましたが、毎日楽しいことばかりではないことは確かです。でも「楽しくない」と言ってもそれは1日のうちのほんの数時間だけだったりすることも、またよくある話です。それは、逆に言えばそれは「1日中ずっと楽しくない」わけではないのです。

前述しましたが、子どもたちは大人をよく見ています。そして、その大人の様子を見て「ここでは楽しんでいいんだ」「ここは黙ってなきゃいけないんだ」とその場の空気や雰囲気を判断します。つまり「大人が楽しめないと、子どもも楽しめない」のです。こうした機嫌は、あっという間に周囲に伝染します。

機嫌よく過ごすことはすなわち、ヘラヘラして過ごすことではありません。どれだけ苦境であっても、その場の空気や雰囲気をも味方に変えて、なおかつ楽しそうに仕事ができる人を僕はとても尊敬します。

個人ブログにも記しましたが、子どもたちはきっと「機嫌よく生きている」大人の姿を欲しているのかもしれない、と日々感じます。その無言のメッセージに答えられる大人に僕もなりたい。そして、そんな大人がたくさんいれば、少しは世の中の雰囲気も変わると信じています。

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山本 駿

山本 駿

子どものころより過度に敏感な特性を持ち、中学3年間を不登校で過ごす。大学卒業後、不登校ボランティアを経て2014年よりD.Liveに参画し、現在は通信制高校教員を両立しながらTRY部や不登校講演事業を中心に担当。HSP(Highly Sensitive Person)特有の極度な繊細さを活かし、今を生きる子どもたちの先生でも友達でもない「ナナメの関係」になることを目指しています。