ふざけている生徒にキレたあと、僕はハッキリ「 #学校ムリかも 」と自覚した

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僕が、不登校になったきっかけ。

今でもそうなのだが、僕は子どものころから「他人が誰かに怒られている」という状況がめちゃくちゃ苦手だった。小学6年のとき、音楽の授業を担当していた先生が怒るのが怖くて、何度も何度も仮病を使って保健室でサボった。「授業に行きなさい」と保健室から追い出された日はとても憂鬱だった。

そんな僕が、「他人が誰かに怒られている」状況を回避するために何ができるのだろうかと考えた挙げ句、はじき出した結論は「先に自分が怒る」ことだった。

たとえば誰かが危ない遊びをしていたとする。それを傍観していると、いつ先生が入ってきて「お前ら何やってるんだ!!」と怒るかわからない。だったら、自分が先に「何やってんの?」と怒れば、少なくとも先生が怒る声を聞かずには済む。

でもこの方法はいろいろと問題だらけだった。

一番は、僕が「正しい怒り方」を知らないことだった。というか、「怒る」ということの手本になっていたのが、さんざん怒鳴っていた先生しかいなかった。だから、時々汚い言葉で怒っていた。

僕に怒られた側は、それはそれは面白くない。どの立場で言ってんだよ、とそのうちクラスの中でも浮くような存在になった。逆ギレされて結局先生が仲裁のために怒ることもあった。

そして、それが中学1年の春、自分の人生を大きく変えることになる。

その日は健康診断だった。遅々として進まない診断の列で、ある生徒が徐々に飽きてふざけ始めている。きっとよく見る光景だろう。でも、僕はそれが耐えられない。

中学生活が始まってすぐ。まだまだ先生の素性もわからない。誰が仏のような先生で、誰が鬼のように怒るかもわからない。だからこそ、目の前でふざけ始めているこの状況は、「いつ怒鳴り声が響くかわからない」。僕にとっては地獄のような状況だった。

「やめろよ」。

いつものように、僕は怒った。でも聞いてはくれなかった。

「やめろよ」
「いいかげんにしろよ」

そのうち、聞いてくれない情けなさで、僕は涙ながらにキレていた。それこそ殴りかからんばかりの勢いになっていた。殴ったら相手のほうが力が強いのはわかっていたのでそこまではしなかったが、それほどふざけているこの状況をなんとかしたかった。健康診断なんてどうでもよかった。

「ヤマモト、ヤマモト、何やってるんだ」

気づけば担任の先生に止められていた。仲の良かった温厚な男子もいっしょになって僕を止めている。

実はそのあとの記憶がない。ちゃんと健康診断を受けたのか、揉めた相手の男子とどう手を打ったのか、サッパリ覚えていない。

再び記憶があるのはその夜のこと。ご飯を食べていると、突然家の電話が鳴った。母が出ると、どうやらかかってきたのは学校かららしい。

「・・・あんた、今日学校でなんかあったんやって?」

どうやらその電話は、今日健康診断でおこった顛末を、「今日お宅のお子さんが・・・」と先生が報告する電話だったようだった。

その瞬間、僕は思った。

小学校のときから、こういう揉め事は週に1度はあった。しかし小学校のときはいちいちそんな報告する電話なんてなかった。つまり揉めても家ではうまいこと隠していたのだけど、中学校ではそううまくはいかないらしい。

それよりも、もしかして、今後もし週1で揉め事を起こしたら、こういうふうに毎回電話がかかってくるってこと・・・?

そして僕はハッキリ自覚した。

学校、ムリかも」。

いまでも思います。僕が子どものころに「HSC」という、敏感すぎる性格を持つ子どもたちがいるということが世の中に知れ渡っていたのなら。

そして、僕の「他人が誰かに怒られている」状況が苦手ということが、ひとりでも身近な人に伝わっていたのなら。

あのころ、僕は「他人が誰かに怒られている」状況が苦手ということを、誰にも言うことができませんでした。いやもっと言えば、そもそも「他人が誰かに怒られている」状況が苦手ということに、自分自身まったく気がついていませんでした。

いまなら、あのとき散々同級生に詰られたあの行動も、ひんしゅくを買い続けたその行動も、みんなみんな「他人が誰かに怒られている状況を避けたかったから」だと、理由をきちんと説明することができます。

不登校の原因も、ずっとずっと「クラスメイトとうまくいかなかったから」と思っていました。そのために、わざわざ中学受験をしたほどです。これは失敗に終わって結局クラスメイトといっしょの中学校へ進むことになり、この出来事が起こりました。

でも今は、「クラスメイトとうまくいかなかった」という原因は違うと確信しています。単純に僕があまりにも敏感すぎる性格を持っていて、学校という場所がそもそも自分に合っていなかったから不登校になったんだ、と思います。もっと早く気づいておきたかった、と最近になってよく思います。

日本財団がゴールデンウィーク明けから「#学校ムリかも」というハッシュタグを使って、隠れ不登校の子どもたちの声や、こうした不登校になった原因を集めるキャンペーンを実施しています。ここで寄せられた声は、明後日5/30の22時から放送されるNHKスペシャルでも取り上げられるそうです。

日本財団は昨年末、不登校「傾向」、つまり文部科学省の定める不登校の枠には入らない生徒が33万人もいる、というデータを公表しています。日々学校が嫌だけどとても行かないことを選べる状況じゃない、無理して学校へ通っている。そんな子どもたちの多さを指摘したのです。

すでに「#学校ムリかも」のハッシュタグには、なかなか普段の生活では声に出せない子どもたちのリアルな叫びがたくさん集まっています。いったいこれらがどのように取り上げられるのか。そして、千差万別の不登校の原因が、どのような解決策を持って示されるのか。

5月30日の22時から、僕もしっかりと番組を見届けようと思っています。

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山本 駿

山本 駿

子どものころより人一倍敏感な特性を持ち、中学3年間を不登校で過ごす。大学卒業後、不登校ボランティアを経て2014年よりD.Liveに参画し、現在は通信制高校教員を両立しながらTRY部や不登校講演事業を中心に担当。HSP(Highly Sensitive Person)特有の繊細さを活かし、今を生きる子どもたちの先生でも友達でもない「ナナメの関係」になることを目指しています。