もっと早くこういう場にこれる自分になりたかった【2/24不登校のおはなし会レポート】

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「わたしは、もっと早くこういう場に来れる自分になりたかったです。だから、みなさんがこうやってここに集まっているだけで素晴らしいなって思うんです。」

 

ゲストのこの言葉から、今回の不登校のおはなし会in滋賀は始まった。

話題提供していただいたゲストは、京都で不登校の親の会をされているお母さん。

”見守る距離感と親のキモチ”というテーマで40分ほど、ご自身の気持ちの変化や見守るとはどういうことかについてお話しいただいた。

 

「最初は学校に行くものだという価値観で頭がガチガチでした。あの手この手で子どもを学校に行かせようとしてたオニババだった時期があるんです。わたしも子どもも200%で頑張って、行きたくない学校になんとか欠席は無く通っていました。ですがある時、身体的にも限界を示すサインが出て、休ませようと決めました。」

 

 

「もちろん、気持ちが揺れたりもするんですけど子どもの命を守るのが母親の仕事だと思うんです。だから、このときに学校には行くべきという価値観を捨てました。今でも悩んだりはするんですけどね。」

 

 

教育や仕事、家庭のあり方などおおよそ全てのことに多様な考えがあるように、不登校の支援にも様々な意見がある。学校に戻すべきだという意見もあれば、まずはゆっくり休ませるべきだという意見もある。不登校の経験談や、不登校の子どもを育てた経験談もネットの中にたくさんある。

 

たくさんあるからこそ、迷うときがある。一度決めたことでも、「やっぱりこうした方が」と選ばなかった選択肢に思いを巡らすことも思うことがあれば、「あのときの行動が間違っていたんじゃないか」と自分のしたことを後悔することもある。

 

揺れる気持ちとの付き合い方について尋ねると、ゲストのお母さんはこう話してくれた。

 

「子どもと自分の間に境界線を引くようにしました。子どもが落ち込んでいるのを見たら、自分も落ち込んじゃうじゃないですか。それって良くないなと思ったんです。だから今は子どもが落ち込んでいるのを見ても、子どもは子どもと思うようにしています。」

 

 

さらに、今回のテーマでもある見守ることについても話が続く。

「事前の打ち合わせで見守ることと放置との違いをスタッフの得津さんに聞かれたんですけど、提案があるかどうかだと思うんです。わたしはこう思うけど、どう?と聞いてみる。相手が関心を示さなければ、分かりましたって離れていくのが見守ることだと思うんです。」

 

放置と見守ることって何が違うのかと、以前とある方から聞かれたことがあった。きっと、その人の見守るという言葉のイメージは、こちらから何もせずに放っておくイメージがあって、それは放置と同じじゃないかと思って尋ねられたのだ。このように考えると確かに見守りと放置は何が違うのかという問いが生まれても不思議ではなくて、不登校支援でよく言われる『見守る』というが難しく感じる。

 

この見守ると放置の違いについて、ゲストの方からは子どもへの提案があるかどうかだとお話くださった。

 

 

ゲストからの話題提供が終わったあとは、ゲストも参加者も一緒になってみんなで話す時間。

いくつかのグループを作って、途中で席替えも挟みながら情報交換や悩み相談など、とにかく話題が尽きることはなかった。悩み相談というと重い雰囲気を想像されるだろうけど、そんなことはなくて時に笑い合いながら、最後まであたたかい雰囲気で話が進む時間だった。

 

 

 

参加者の声

 

とてもあたたかい雰囲気で気になってる事など、なんでも気兼ねなくお話できてとても良かったです。

 

たくさんの同じ立場のお母さんとお話できたことと、他のお子さんが少しずつ前に進んでいることが知れて良かったです。

 

たくさんの人の話を聞いて、頭がパンパンになってしまいました。帰り道、頭の整理をします。

 

それぞれの事情での子どもの姿や、いまお家で頑張っておられることが聞けてよかった。

 

D.Live代表の田中さんと不登校のお話をして、いろんなタイプがあるんだと知れました。

 

 

終わりに

 

ゲストがお話しされている時間のことだ。参加者の様子を見渡すとハンカチで目尻を拭う姿や涙目になりながら熱心にメモをとる姿が見られた。

 

おしゃべりでも涙でも何でもいいから保護者さんには気持ちを吐き出す時間が必要だ。

ゲストのお母さんは、今でこそ不登校の親の会を主催され、たくさんの方との関わりがあるだろうけれど、「もっと早くこんな場にこれる自分になりたかった」と言っていたくらいだから、お子さんが学校に行きたくないと言い出したときは孤独だったんじゃないだろうか。

 

悩みや不安、焦りや苛立ちが自分の中に溜まるばかりだと息がつまってしまう。

どこかで吐き出す機会や時間が必要だ。

ちょっとくらい子どもがいないところで日々の悩みやストレスを吐き出していい。

 

そんなことでバチは当たらないし、後ろめたいことなんかじゃない。

むしろ外に出ることでリフレッシュして、子どもとの関係が少しマシになるかも知れない。

 

体の中の毒素や老廃物を外に出すことをデトックスという。

今回のおはなし会を終えて、保護者さんには心のデトックスが必要だと改めて感じた。

 

今後の不登校イベント情報はこちらから

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。