全国で講演をする理由。気がつけば新幹線に乗っていた。
朝6時前。
いつもは車がビュンビュン走っている道路も、この時間は車も少ない。
タクシーを拾い、「新大阪まで」と告げる。
スーツケースを積み込み、席に座る。
淀川を渡り、10分もしないうちに新大阪駅の新幹線口に着く。
改札をくくり、駅弁を物色する。
テンションの高い旅人たちをよそ目に、めぼしいものを選び、購入する。
最近は、もっぱらバッテラ寿司にハマっている。
新幹線の移動中は、仕事がはかどる時間。
講演のスライド作成やブログの執筆に充てる。
「今日は、どんな人が来てくれるんだろうな?」というワクワクした気持ちを胸にしながら、東へ向かう。
2年前。ある目標を立てた。
「新幹線に乗れるような仕事をもらう」
当時、僕たちはまだまだ知名度も低くて、講演依頼もほとんどなかった。
仕事依頼の多くは、滋賀や草津など活動している場所だった。
「もっと全国区になりたいな…」
「もっと有名になりたいな……」
なんて、子どもみたいに思っていた。
自尊感情についてもっともっと多くの人にも知って欲しいし、困っている人に言葉を届けたい。
でも、悲しいかな僕たちにまだまだ力がなかった。
それから2年がたった。
気がつけば、毎月のように新幹線に乗る生活。
新幹線に乗るのが嬉しくて、いちいちはしゃいでいたのが懐かしい。
今ではありがたいことに、全国から講演依頼をいただく。
新幹線だけでなく、これまで乗ったことのない特急電車に乗ることもあった。
失礼な話、ほとんど聞いたことがない市町村からのご依頼もたくさんある。
「どこで知ってくれたのだろう?」と思うくらい、ばらばらの地域からお問い合わせがある。
倉吉市、南足柄市、入間市、中津市、前橋市…etc
あのとき、「新幹線に乗りたいな」と思っていた気持ちは、「もっと有名になりたい」とか「もっと認知度高めたい」という、自分本位な気持ちだった。
でも、今は違う。
「もっとたくさんの人に届けなきゃ」と思う。
先月、はじめて東京で講座を開催した。
関東で活動していないにも関わらず、30人近くのかたにご参加いただいた。
どこへ行っても、講座や講演が終わったあとで悩み相談が絶えない。
「どうしたらいいでしょう?」
「すごくしんどいのですけど……」
世の中にはたくさん情報があって、もう充分なのではないかと思っていた。
でも、違った。
欲しい情報を取りにいけない人がいる。
届いていない情報がある。
私欲だった「たくさん講演したい」という気持ちは、次第に「たくさん講演しなきゃ」という使命感に変わってきた。
もっと届けていくためにどうすればいいだろうと考えて、YouTubeもはじめた。
自分の顔をネットに出す、しかも動画を流すなんて出来ればやりたくなかった。
ただただ恥ずかしい。
編集で自分の声を聞くのもイヤだった。
でも、たくさんの必要としている人に声を届けるには、これしかないと思って始めた。
僕たちは、子育てで悩んでいる保護者さんに寄り添っていきたいと思っている。
かかりつけ医のようにいつでも相談できるような存在になりたい。
講演で一度だけ話しを聞いて「良かったなぁ」で終わるだけじゃなくて、いつでもまた話しが聞ける。
相談できる。
そんな身近な存在で居続けたい。
だからこそ、イヤであってもYouTubeの収録もするし、どんどんブログで発信していく。
届いていない人へ声を届けるため。
「助けて」と呼んでいる人へ手を差し伸べるため。
「映像なかなか見られないんですよ」という声をいただいたので、今度はラジオも始めることにした。
かつて、スターバックスで働いていたときに、大切なポリシーを教わった。
Just say Yes
とにかく、「はい」と言おう。
どんな要望にも応えようという姿勢がこのキャッチコピーには溢れている。
少し前までは、どこか自分本位だった。
でも、今は違う。
僕たちに届けたい人たちがいる。
「こんなことがしたいんです」
NPOを立ち上げたときに先輩へ熱く思いを語っていたときのこと。
「もっとたくさんの当事者に会いなさい。そうすると、やらなきゃと思うようになるから」
先輩に言われた言葉が今ではよく分かる。
気がつけば、新幹線に乗っていた。当たり前のように。
ワクワクしながら新幹線に乗り込む自分はもういない。
僕たちは、悩んでいる保護者さん、困っている保護者さんへ言葉を届けるために、どこまででもいく。
僕たちD.Liveは、全国で講演活動をしております。
不登校について。子どもの自信について。思春期の関わりについて。自尊感情について。地域での子どもとの関わりについて。
どこへでも飛んでいきます。
ぜひ、ご依頼ください。
詳しくは、下記のバナーから。