不登校になってカウンセラーや先生から子どもを休ませるように言われたけど、どんな休ませ方がいいの?

こんにちは。

D.Liveスタッフの得津です。

 

D.Liveではフリースクール「昼TRY部」を運営しています。

ですから、フリースクールの様子や不登校の子どもの気持ちについて保護者さんから多くのご相談をいただきます。

 

ある保護者さんからは、次のようなお悩みをご相談いただいたこともありました。

 

「学校の先生やカウンセラーさんから、『いまは休ませましょう。』と言われて休ませているんですが、いまも元気が無く、家ではゲームばかりしているから本当にこれでいいのかと思って・・」

 

 

 

不登校になったら子どもを休ませるというのはよくある話です。

けれど、単にお家でゴロゴロさせるだけで良いのかというと必ずしもそうではありません。

こんなこと言う人は少ないですけど、お家でゆっくりする以外の休ませかたが必要な場合もあります。

今日は不登校のお子さんの休ませ方。特に、朝起きれずにゲームやスマホに傾倒しつつあるお子さんに必要な休みかたについて、フリースクールでの生徒との関わりや書籍を元にして自分の考えをご紹介します。

 

 

学校に行ったり行かなかったりの時期に、毎朝お腹が痛くなったり頭が痛くなったりする子がいます。この場合は、学校のことを考えるしんどさが体に出ているので、学校を休んでまずはお家で自分の体を整えることを優先してください。

 

 

体調が悪くないけど、どうも元気がない。夜遅くまでゲームしているから朝も起きるのが遅い。このような子は、実は学校のことがぐるぐるモヤモヤと頭の中を占めているので心の休息が必要です。

 

「学校行こうかなぁ、どうしようかなぁ。明日は学校行くって昨日いったしなぁ。でもなぁ。気が重いなぁ」

こんな気持ちや不安で頭の中がいっぱいです。

 

 

みなさんも不安なことや心配事で頭がいっぱいになった経験はありませんか。

「あの仕事の案件、上司に何か言われたらどうしよう。」

「あの人、また今日も嫌味を言ってくるんじゃないか。」

「言わなきゃいけないことあるんだけど、いざ言うとなると憂鬱だなぁ。」

 

私たち大人も日々の仕事や生活のなかで、ついつい不安や心配事で頭がいっぱいになって仕事が手につかなかったり、何となくで仕事をこなしてミスをしたり、気がそぞろになったりすることがあります。

 

 

子どももこんな状態に近いです。

この状態が続くと心が休まらないので、いくら寝ても休んだことになりません。なぜなら不安や悩みが常に心のエネルギーが奪っているからです。ですから、心が疲れている子どもには寝る以外の休み方が必要になります。

 

 

具体的には気のおけない誰かとお話しすることです。

気のおけない親しい相手と話している間は楽しさで頭がいっぱいになるので、不安や悩みがどこかに行ってしまいます。不安がどこかに行ってる間にエネルギーを奪われた心が回復していきます。

大人の私たちも友だちとランチしたり飲み行ったりしたらスッキリするじゃないですか。同じです。

このあたりの理論についてはさらに詳しく知りたい方は『PEAK PERFOMANCE 最強の成長術』という書籍をご参照ください。

 

 

気のおけない人との会話が心のエネルギーを回復させるので、フリースクール昼TRY部ではボードゲームで遊ぶ時間も大切にしています。

(フリースクール 昼TRY部の様子)

 

生徒たちは学年も出身もバラバラなのでコミュニケーションを円滑にする意味でもボードゲームを重宝していますが、遊びを通しての会話で心のエネルギーを回復させる意味でも子どもにとっては大切な時間です。

 

遊んでいるだけと言われればその通りですが、同年代と楽しく遊んでいるから本来向き合うべきことにも向き合えるようになります。

 

 

昼TRY部では次のような場面がありました。

あるお昼休みのことです。急に中3の先輩が中2の後輩に平方根を教えはじめました。スタッフが声をかけたわけでもありません。気づけば勉強の話題になって、平方根の例題を出してどうして√2のような数が存在するのかあの手この手で説明していました。

 

他にも、3月までフリースクールで過ごして4月の年度替わりのタイミングで教室に戻れるようになった生徒もいます。嬉しいことに、保護者さんからも学校で楽しく過ごせている様子がわかるご連絡をいただきました。この生徒についても、学校に行くような働きかけを私たちはしていません。自分で学校に戻ることを決めることができたんです。

 

 

休ませるとは、家のベッドでゆっくりすることだけを指しません。

楽しく会話できる機会や時間をつくることも休むことになるんです。

 

マジメな子どもの中には、楽しいことをしちゃダメだと思っている子もいます。悲しいことです。学校を休んでいるから楽しいことをしてはいけないなんてことはありません。もしお子さんがそんな気持ちでいたら、楽しんでいいんだよと言ってあげてください。楽しんじゃダメだという思い込みも心のエネルギーを奪うんです。

 

 

「働き方改革」が声高に叫ばれる昨今。私たちは子どもの頃から努力や頑張ることばかり工夫し、追い求めてきました。いっそ追い立てられてきたと言ってもいいかもしれません。そんな私たちですから、休みかたを誰にも教わらずにきました。だから、「休ませてあげてください」と言われた時にどうしたらいいか分からなくなります。

 

「明日は学校行く」と言っても朝になったら行けなくなってしまうお子さんには、楽しい会話ができる機会や時間こそが休みになります。これから夏休みになります。家族でお出かけしたり、地域のキャンプに行ったりすることも心を休めることになります。どうぞお子さんと楽しい時間をすごしてください。

 

 

不登校の子どもがなぜ、朝起きられないのかもっと詳しく知りたい保護者さんへ

7月21日(土)に不登校経験のあるスタッフの山本に話題提供してもらい、なぜ朝起きることができないのか。

その理由と親としてできることは何かをさぐる講座を行います。

スタッフの山本は、

・学校に行けなかった当時のこと

・朝起きられない気持ち

・起立性調節障害のこと

この3点を中心に話します。

 

ご興味おありの方は、この機会にぜひお越しください。

 

「思春期の子育て講座 なぜ、不登校の子どもは朝起きられないのか」

■ この講座で得られるもの

・不登校の子どもが朝に起きられない理由がわかる
・子どもを見る視点が変わる
・思春期の子どもがどんなことを考えているか分かる
・なかなか聞けない不登校の実体験を聞ける

■ 講座概要

日時: 7/21(土) 14:00 – 16:30
場所: コワーキングスペース Mag House (JR瀬田駅3分)
滋賀県大津市大萱一丁目9−7ワイエムビル202
人数: 7名ほど
対象: 小5〜高3のお子さんがいる保護者さん
参加費:1,000円
お申し込み:https://peraichi.com/landing_pages/view/dlive2
こちらのHPの一番下のフォームからお願いします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

D.Live副理事/元小学校教員
自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。
自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。

目次