励ましや褒め言葉をどれだけ重ねても子どもは成長しない あるいは自分もそうなのだ

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相手に伝わる言葉とは一体どんな言葉だろう。

一般的に喜ばれるとされる言葉を相手に言ってみても全然伝わらないことが、僕たちにはよくある。

 

「がんばれ」とか「今日すごくキレイ」とか言っても全然伝わっていない。

どうして伝わらないかは明白だ。

そんなこと言われても嬉しくないし、そもそも言われたことに関心がないのだ。

 

想像してほしい。

いつもしないようなオシャレをして待ち合わせ場所にあなたは向かっている。

待ち合わせ場所につくなり、彼が「お!今日は遅れずにきたね。えらい!」と言ってきたらどうだろか。

 

 

「いや、そこじゃない。」

 

そう思うだろう。

少なくともぼくはそう思うし、なんだったら「いや、他に言うことあるよね」と凄んでしまうかもしれない。

 

 

 

こんな場面はどうだろうか。

あなたは苦戦した契約をなんとかまとめてきた営業マン。何日も営業先に足を運び、商品の説明もしたし、先方と一緒にお酒を飲みにも行った。

時間が掛かった契約がやっと今日まとまったのだ。

そんな外回りから帰ってきて、ほっと一息つきながら契約の実務でも取り掛かろうかというところで上司が来た。

「おぉ、契約とってきたんか。これからもがんばれ!」

 

こんな言葉を上司からもらったらどうだろう。

「いや、お前も頑張れ」と言いたくなる。

 

 

言う側と言われる側の関心がずれているから、励ましや褒め言葉が伝わらない場面が僕たちには往々にしてある。

これは何も職場やプライベートに限った話じゃない。

 

 

子どもの成長、あるいは人材育成の場面でもそうなのだ。

 

3年前の夏。ぼくは仕事の関係で、サッカー教室に通う小学6年生の男の子にインタビューする機会があった。

友だち関係や学校のことなど、たくさんの質問に答えてくれた彼に、褒められた経験について聞いた時だった。

 

「父ちゃんと一緒にサッカーのリフティングを練習してて、いつも下手やけど、たまに何回も続くときがあって、そんときに『上手になったな』って言われた。父ちゃんの中では上手になったかもしれんけど、自分の中では『そうなんかな』って。自分ではわからん。」

 

小6の彼はこう答えてくれた。

お父さんの褒め言葉が上手く子どもに伝わっていなかったのだ。

彼の言葉には、ぼくたちがどんなときに成長するかのヒントが詰まっている。

 

 

褒めることは良いことだと刷り込まれている僕たち大人は、子どもが頑張った場面を見ると反射のように褒める。

 

「すごいやん!」

「がんばったなぁ!」

「えらいぞ!」

 

でも、これでは子どもは成長しない。

先ほどの例からもわかる通り、言われる側の子どもと言う側の大人との関心がずれているからだ。

 

 

スポーツ界の一流コーチはこのズレを放っておくとよくない結果になることを知っている。

だから、相手の関心があることを引き出す質問をするのだ。

 

 

「さっきは前よりもリフティングが続いてたけれど、どんなことを意識したの?」

例えばサッカー少年の彼にはこんな風に質問しただろう。

 

さらに質問を重ねて相手の関心を知り、これからも良い結果を出すためのキーを言葉にさせる。

つまり、再現性を高めることをしている。

再現性を高めると自分で望ましい結果を出すことができるので、自分の成長をどんどんを実感するというわけだ。

 

 

スポーツのコーチを引き合いに出したけれど、コンサルタントも同じようなことを企業にしている。

ぼくの知り合いにフリーのコンサルタントがいる。

旧知の仲ということで、たまにぼくも仕事の相談をするのだが、彼も上手く行ったことのキーを探り出して再現性を高めるのがうまい。

 

 

15分か20分話しただけで、

「今回この仕事でこんな結果が出たのは、〜〜な人が○○な経験をしたことによって■■になったんですね。じゃあ、この成果を今後も出すためには○○に注力しましょうか。」

と、成功した要因を整理してくれるだけでなく、再現性を高めるために何をしたら良いかまで示してくれる。

 

 

不思議なもので、彼と話すことでぼくは今後の仕事のやる気が高まっている。

ほめられたり、励まされたりしていないにも関わらずだ。

 

 

上手くいった要因を言葉にして再現性を高める方法を考えることが成長につながる。

これは子どもにとっても同じだ。

 

 

先日、中学生の生徒たちにある授業をした。

お題はこうだ。

「2メートルの高さからゆで卵を落とします。新聞紙1枚とストロー10本、ハサミ、セロハンテープを使って卵が割れないような方法を考えて実行してください」

 

これは1つの目的に対して役割分担して行動することを体験的に学ぶ授業だ。

写真の通り、生徒たちは協力しながらお題に取り組んでいた。

しかし、実はこんな風に協力できるまで一年くらい掛かっている。

 

お題のような授業はこれまで何度かおこなったことがある。

最初は完全な個人プレーだった。お題を前にして話し合うこともせず、道具をあれこれ触ってみるだけ。

 

授業を繰り返して、「上手くいったことは何ですか?次はどうしたらもっと上手くいきますか?」としつこく聞き続けることで、協力して課題に取り組めるようになった。

 

 

 

ぼくたち大人は子どもの頑張りの中にある隠れた成長要素を引き出そうとせずに、安易に「すごいね!」「つぎはもっとがんばれ!」と褒めたり励ましたりしていた。

 

 

テストで良い点数をとったとき、部活でがんばっていたとき。

褒めれば良いという言葉を鵜呑みにして褒め続けたせいで、結果的に子どものやる気や成長の機会を奪っていたかもしれない。

 

 

あるいは自分自身も成長の機会を安易な褒め言葉や励ましによって奪われていたかもしれない。

きっとこの文章を読んでいる皆さんの、普段の仕事や生活でがんばっていることって「がんばったね」の言葉じゃ収まりきらないでしょう。

 

「がんばったね」では収まりきらない「何か」こそが成長の可能性。

 

だからこそ、ぼくは中高生に向けて再現性を高める教室を毎週おこなっている。

 

「テストで成績を上げたい」

「もっと楽しい学校生活にしたい」

「友だち付き合いに自信が持てないことを解消したい」

 

大人からすると「こうすればいいよ、がんばれ」で片付きそうなことを、ぼくは片付けない。

心に刺さる質問をくりかえし、どうすれば上手くいくのかとどうすれば再現性が高まるのかを一緒に考える。

 

 

これをくりかえすことで、子どもは励ましや褒め言葉以上のやる気スイッチを獲得する。

このスイッチは強力だ。人に押してもらうんじゃなくて、自分で押すことができるからだ。

 

 

どうすればいいか悩んだとき、答えは子どもの中に。あるいは自分の中にある。

その答えを引き出す、ぼくの教室に一度来てみませんか?

 

 

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○対象:中学1年生〜高校3年生

○時間:19時〜21時 (曜日は下記のスケジュールをご参照ください)

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。